「白龍さま……」
お膝のうえにまたがってもじもじするこなたのよびかけに、にっこり笑いながら抱き寄せてくれる白龍さま。穏やかで、おしとやかで、誰が見ても上機嫌と言えるような今の彼は、なんでもお願いを聞いてくれるモードだということが最近なんとなく分かってきた。この時の彼は優しいからあんまり緊張しなくていいのだ。でも今から言おうとしているお願いごとの内容が恥ずかしいから、やっぱり緊張するこなた。
「なんです?赤琉」
「その、その……。いっぱい、ちゅうしてほしいの……」
「いいですよ」
上目遣いでおそるおそるおねだりしてみたら、考える素振りもなくすぐに頷いてくれた。そのことが嬉しくて嬉しくて、こなたは白龍さまに飛びついた。えへえへ、と溢れ出る笑顔を隠すことなく彼からのちゅうを待つこなた。けれどいつまでたっても白龍さまは微笑んでいるだけで、不思議に思って首を傾げたら、彼は人差し指で自分のくちびるをとんとんと柔らかく叩いた。
「ほら、ここ」
「……こ、こなたからするの……?」
「ええ。できるでしょう?」
「う……。がんばる……」
白龍さまの両肩に手を置いて、少しずつ近づいていく。彼の青色の瞳にじっと見つめられながら、ようやくくちびるを合わせた。むに。柔らかくて、でも案外呆気なかった。恥ずかしいからすぐに離れると、彼は「よくできました」と頭をなでなでしてくれた。単純なこなたはそれだけで嬉しくなって、良い気になってまた自分から何度もくちづけを繰り返してみる。白龍さま、すき、すき。目を閉じながら、心の中で唱えながら。
「もう満足しましたか?」
「やあだ、もっとするの……」
「ふふ。可愛い赤琉」
片手で下から頬を柔く掴まれて、変な顔にされたかと思ったら、今度は白龍さまの方から近づいてきた。こなたみたいに触れるだけじゃなくて、くちびるを挟み込むようにくわえたり、舌を絡めたり。前から同じことをしてるのに、こなたはいつまでたっても慣れなくて、すぐに息があがって頭がくらくら。たぶんこれは、おとなのきすというやつ……。こなたもがんばって舌を動かしてみるけど、白龍さまは遠慮がなくて、後ろに倒れこまないように服を掴むのに必死になる。それだけじゃなくて、白龍さまのよだれは少しお口に入ってくるだけでもう効果が出てしまうのだ。……もっとごくごくしたい。彼はこなたの欲求を見透かしているかのように不敵な笑みを浮かべた。いつもの表情だ。
白龍さまは一度離れると、ながあい舌を出してこなたに目配せした。こなたにはない龍の舌。少し呼吸を整えたあとに、うながされるままにはむっとくわえる。いつもみたいにお口の中で弾力を楽しんで、流れてくるよだれを一生懸命喉に通すこなた。このあいだはせいえきを直接飲んだからあんなことになっちゃったけど、よだれはほどよく体が火照る程度だから、こなたは実はこっちのほうが好きだったりする。
「白龍さま、だいすき……」
今日はたくさんのませてくれたから、頭がぼんやりして顔と体が熱くなってきた。誤魔化すように胸板にぐりぐりと額を押し付けると、白龍さまの穏やかな笑い声が聞こえてくる。
「さあ赤琉。もうおやすみの時間です」
「……うん」
「いっしょにねたいの……」
「白龍さまは、こなたのこと、すき?」
おそるおそる尋ねてみる。
「もちろん。好きですよ」
「だいすき……?」
「ええ。でも大好きというよりは、愛しています」
こなたのお鼻の先にちゅうする白龍さま。
「……あいしてるって、なあに?」
「愛おしい、ということですよ」
「……?こなた、わかんない」
「本当に?あなたはもう分かっているはず」
お腹をさわさわと撫でられてる。
「たくさん、教えてあげましたよね」
耳元で囁く白龍さま。どうしてか分からないけど、なんだかどきどきする。
+
「さあ、お出かけしましょう」
お気に入りのふりふりのドレスに身を包んで
「絶対に、この手を離さないこと。約束できますか?」
「う、うん。こなた、はなさない」
「いい子ですね」
お膝のうえにまたがってもじもじするこなたのよびかけに、にっこり笑いながら抱き寄せてくれる白龍さま。穏やかで、おしとやかで、誰が見ても上機嫌と言えるような今の彼は、なんでもお願いを聞いてくれるモードだということが最近なんとなく分かってきた。この時の彼は優しいからあんまり緊張しなくていいのだ。でも今から言おうとしているお願いごとの内容が恥ずかしいから、やっぱり緊張するこなた。
「なんです?赤琉」
「その、その……。いっぱい、ちゅうしてほしいの……」
「いいですよ」
上目遣いでおそるおそるおねだりしてみたら、考える素振りもなくすぐに頷いてくれた。そのことが嬉しくて嬉しくて、こなたは白龍さまに飛びついた。えへえへ、と溢れ出る笑顔を隠すことなく彼からのちゅうを待つこなた。けれどいつまでたっても白龍さまは微笑んでいるだけで、不思議に思って首を傾げたら、彼は人差し指で自分のくちびるをとんとんと柔らかく叩いた。
「ほら、ここ」
「……こ、こなたからするの……?」
「ええ。できるでしょう?」
「う……。がんばる……」
白龍さまの両肩に手を置いて、少しずつ近づいていく。彼の青色の瞳にじっと見つめられながら、ようやくくちびるを合わせた。むに。柔らかくて、でも案外呆気なかった。恥ずかしいからすぐに離れると、彼は「よくできました」と頭をなでなでしてくれた。単純なこなたはそれだけで嬉しくなって、良い気になってまた自分から何度もくちづけを繰り返してみる。白龍さま、すき、すき。目を閉じながら、心の中で唱えながら。
「もう満足しましたか?」
「やあだ、もっとするの……」
「ふふ。可愛い赤琉」
片手で下から頬を柔く掴まれて、変な顔にされたかと思ったら、今度は白龍さまの方から近づいてきた。こなたみたいに触れるだけじゃなくて、くちびるを挟み込むようにくわえたり、舌を絡めたり。前から同じことをしてるのに、こなたはいつまでたっても慣れなくて、すぐに息があがって頭がくらくら。たぶんこれは、おとなのきすというやつ……。こなたもがんばって舌を動かしてみるけど、白龍さまは遠慮がなくて、後ろに倒れこまないように服を掴むのに必死になる。それだけじゃなくて、白龍さまのよだれは少しお口に入ってくるだけでもう効果が出てしまうのだ。……もっとごくごくしたい。彼はこなたの欲求を見透かしているかのように不敵な笑みを浮かべた。いつもの表情だ。
白龍さまは一度離れると、ながあい舌を出してこなたに目配せした。こなたにはない龍の舌。少し呼吸を整えたあとに、うながされるままにはむっとくわえる。いつもみたいにお口の中で弾力を楽しんで、流れてくるよだれを一生懸命喉に通すこなた。このあいだはせいえきを直接飲んだからあんなことになっちゃったけど、よだれはほどよく体が火照る程度だから、こなたは実はこっちのほうが好きだったりする。
「白龍さま、だいすき……」
今日はたくさんのませてくれたから、頭がぼんやりして顔と体が熱くなってきた。誤魔化すように胸板にぐりぐりと額を押し付けると、白龍さまの穏やかな笑い声が聞こえてくる。
「さあ赤琉。もうおやすみの時間です」
「……うん」
「いっしょにねたいの……」
「白龍さまは、こなたのこと、すき?」
おそるおそる尋ねてみる。
「もちろん。好きですよ」
「だいすき……?」
「ええ。でも大好きというよりは、愛しています」
こなたのお鼻の先にちゅうする白龍さま。
「……あいしてるって、なあに?」
「愛おしい、ということですよ」
「……?こなた、わかんない」
「本当に?あなたはもう分かっているはず」
お腹をさわさわと撫でられてる。
「たくさん、教えてあげましたよね」
耳元で囁く白龍さま。どうしてか分からないけど、なんだかどきどきする。
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「さあ、お出かけしましょう」
お気に入りのふりふりのドレスに身を包んで
「絶対に、この手を離さないこと。約束できますか?」
「う、うん。こなた、はなさない」
「いい子ですね」