鬼龍
ねこ

ゲルライト
ミラー

高貴な存在のはずの龍神族の娘が酷い扱いを受けているところに、惹き付けられるようにやってきた吸血鬼貴族。芳ばしい匂いの出処に目を細め、予想通りと言うべきか予想外と言うべきか、部屋一面に広がる“血”を見て、まさか“この国”には珍しく面白いものを見つけたと思い、拾って(助けて)やろうと錠を外したら、途端に暴れだして食いつかれた。うまうま。これまで食らいついた“泥”とは違い、弾力のある血肉が美味で、みるみるうちに全身の傷が塞がって行くことにも気づかず、夢中になって噛みついた娘。死んだかと思いきや少ししてしれっと全回復した吸血鬼は「元気な子ですね(そしてとても美味しそう)」と四肢と尻尾を拘束して小瓶に詰め、おうちに連れ帰った。
「名前は何にしましょうか」
専用のお部屋を用意され、慣れるまではと首輪をつけさせられた少女。適切な治癒を受け人化ができるまでになったはいいものの、それは落ち着いている時だけで、他と比べて知能が著しく低くなっており、何かあるごとにすぐに鱗をまとって襲いかかってくる。しばらくすると吸血鬼が危害を加えてこないことが分かり襲いかかることはなくなったが、すぐにほっつき歩こうとするため首輪はなかなか外してくれない。だが1ヶ月もすれば躾のおかげで吸血鬼に逆らうことはなくなり、よく懐くようになった。

「うにゃ」
「なんですか?その猫のような鳴き声は。……なんというか……そう、可愛い。……あなた、可愛いですね。俺は気がついてしまいました。あなた、とても可愛い」
「……がうあう!」
「かわいい」
あるとき、吸血鬼は少女に愛情を抱いた。それは次第に膨れ上がっていき互いの血を分け合うようになった。本来龍神族は貴族階級の吸血鬼が口にするにはふさわしいほどレアな血なのである。そして少女の発情期にはもちろん、そうでない時もせっせと夜のお世話をするようになった。それが思いのほか楽しくて、ますます抜け出せなくなった。
「ぁ、あ、あう♡?ゃ♡や、っあ♡っあ♡……?ん、んん♡?ぅう、うぅう♡??はぁ、ぁ♡」
何をされているのか全く理解できないまま可愛らしい声で絶えず喘ぐ少女を見下ろしながら、自分ので初めて解されていく様子に微笑む吸血鬼。白いのを出してふやふやになった少女の下から粘液を舐めとるなどした。(吸血鬼の食事は血でなくてもいい)
「んん、……体との相性もばっちり。味の好みも」
とはいえ少女のほうはその知能の低さから吸血鬼のことをただのお世話してくれるひととしか思っておらず、名前も認識していないようだ。退屈し隙を見つけてはすぐにお城の外に遊びに出ようとする。吸血鬼以外の存在にも興味を示す。でも吸血鬼にとってはそれでも良かった。ただただ可愛いがった。
「可愛い赤琉。あなたは、俺の」
「…………ごはん、ごはん」
「もう、食いしん坊なんですから。ふふ。俺も少々食べすぎてしまいましたかね」
少女はよく拾い食いをする。汚らわしいものもなんでも拾い食いするから、吸血鬼はその度に血を汚してはいけないと魔法を使って胃の中身を全部出させ、自分が用意した高等の食事のみを与えた。そのほかにも、少女が悪いことをすると吸血鬼は裏のない優しい笑顔を投げかけながらも少し過剰な罰を与えてくる。でもそのあとは大切に抱きしめてくれるから、数ヶ月もすれば少女は余計に吸血鬼の言うことだけを聞くようになり、吸血鬼がいないと何もできなくなった。吸血鬼はナチュラル洗脳サイコパスであった。

「……ぅ♡……、っぁ……♡」
「はぁ……おいしい。もう少しだけ」
「っぁ!?♡うぅ……っあ゛ぅ♡」
吸血鬼に血を吸われている間は全身の感度が上がるようで、実は少女にとっては耐え難い時間だった。なおさら急所を触られながら甘噛みしてくるから、意識が飛ぶことも度々あった。あるとき少女は気分を紛らわすために自分の腕に噛み付いてやり過ごした。吸血鬼は食事が終わったあとに少女の腕から血がダラダラ出ているところにすぐに気づいて、噛むなら自分をと言って自分の腕を差し出した。吸血鬼の血肉は美味しいので少女は吸われながら自分も一生懸命血を飲んだ。血液循環器の完成である。

すっかり懐いて逃げ出す気配もなくなった頃、もう必要ないと判断して首輪を外したところ、何故か猛烈に暴れ出す少女。やだやだと首を振ってごねるから「首輪なんか邪魔でしょう?」と尋ねてみると今度はすてないで、いいこにするからと泣きながら飛びついてくる。どうやら首輪を外されたことで捨てられると思い込んだらしい。あまり首輪の意味は理解していなさそうだったが、首輪が吸血鬼が少女を“所有”している証であると認識していたようだ。それを外されるのをあんなに嫌がるとは思わず破顔した吸血鬼。愛おしさが爆発して大切に抱きしめた。本人が望むならとその場では一旦首輪をつけ直し、後日用意した大きなリボンのチョーカーを首輪の代わりとしてプレゼントした。「あなたにはこれがお似合いですよ」少女は嬉しそうにリボンの端にじゃれて遊んでいる。その日から何かにつけてものをプレゼントするようになった。

あるとき、お城に小さな人間の子供が迷い込んできた。今どき珍しい人間の魂の登場に、ちょうど飯時だったから少女がぐるると腹の音を立てながら子供をじっと見つめているのを「待ちなさい」と制止し、吸血鬼は温かく出迎えた。話を聞けば、何年も前に両親に“森”に捨てられたらしい。泣き腫らした両目を見下ろしながら、吸血鬼は膝や手にできた擦り傷切り傷を治し、豪華な食事を振舞った。緊張がほぐれたのか子供はすぐに眠ってしまった。
「この子供は正真正銘、人間ですね。しかもかの大惑惺国の……。親に捨てられ、このようなところに迷い込んで、まだ幼いのに……もったいない(BGM止まる)。せめて最期は温かく弔ってあげなくては」
「……?みあー、ねる」
「それにしても粗末な扱いをされたものですねぇ。いえ、我が国の食品管理官がヘマをしたのでしょうか?仕入れた人間は本来籠の中から出られないはずなのに……そちらには後日制裁を加えるとして。この国の瘴気ではね、どうしても……行き倒れて直接地に還らんとは……骨の髄まで味わって供養したかった……やはり埋葬主義のかの国とは相容れぬ……ぶつぶつ(独りごと)」
「??あるじさま。みあー、ねる」
「ああ、はいはい。あなたもベッドに行きましょうね」
少女を寝かしつける吸血鬼。
「世界的に見ても、血族は今や貴重な存在なのに、身の程を知らずのほほんと生きているのでしょうねえ、人間とは。でも“我々从間”も大概ですからね。お互いさま、ですよね。争いが起こるのも必然。そういう意味では、この国は平和的で住み心地がよいよい。なんせ純人間はもういなくなってしまったので。今は鬼の血の混ざった人間が鬼のフリをして生きる時代。彼らは幾分か味にクセがあってね。好んで食う者もいるにはいますが相当の変わり者と言えましょう(自分のこと)。だからこそ、人間との間に子孫を作ることで遺伝子を残しやすくするという狙いもあったり。鬼は基本愛に飢えているので……“血も涙もない彼ら”とは違って。まあ、食欲旺盛な我が国では途端に同族で共食いをするようになりましたが、それも一年前に新たな国王が君臨し終結を迎えました。獰猛な者らは全てかの王の胃袋の中です。ここ、笑うところですよ」
「……?おとぎの、おはなし?」
「いいえ、実話です。昔話を致しましょうか。我々は驕り高き性格故に世界から迫害され続けてきました。血の通い、血肉を喰らう俺たちは今や世界の末端で息を潜めて暮らすしかない。唯一、堂々と大惑星に住まう血族もいますが……あそこにはまだ守るべき人間が腐るほど存在していますから。……大神ごときが(小声)、それに足る戦力を得たということなのでしょう。血族は皆、人間が大好物なんですよ。光の国の加護を受けていないながらに、俺たちと同じような成りをして、同じように自己を持ち、同じように血の通う人間が。しかもおいしい。だから貴重な存在だったのに、この国(鬼の国)の純人間は一世代前の愚かな王族が食い尽くしてしまったせいでもう絶滅してしまいました。なんてこと、血肉を喰らう我々にとっては死活問題です。かの国には腐るほど存在する、と言ってもあそこの人間への寵愛ぶりはなかなかのもので、正規には譲ってくれず、今のところは密輸か……もしくは品落ちを覚悟してでも他国との取引に頼らざるを得ません。本物の人肉は高級品ですからこの星でも育てられたらいいのですが、既に何度も失敗しています。香りにあてられてすぐにあるだけ食らってしまうんです。本当、愚かですよねぇ。正直、血の有無は関係ない。生き物は皆愚かです」
「……ふあぁ、……うあう」
「ああ、大好物とは言いましたが、人間なんぞあなたへの愛より勝ることはありません。アレはあくまで食べ物ですから……少なくとも我々鬼神族や龍神族にとってはね。そうでしょう?なので嫉妬しないで。してない?そうですか」
「……じゅる。ぐう」
「彼(子供)はあなたに差しあげましょう。もう肉体はありませんが、地の国産の人間は魂だけでも格別らしいですよ。美味しく召し上がってください。ま、人間の味なんてとうにご存知でしょうけど。俺も魂の味を知りたいものです。って、もう寝ましたか」
子供は既に死んでおり、成仏できずにさまよっているだけだった。しかも自分が死んでいることをもう理解しているらしい。「痛いのと寒いのはもういやなんだ。楽しいまま眠りたいなあ」少女は三日三晩その子供と遊び倒し、子供が疲れて寝ている間に丸呑みした。龍神族は魂まで食らう種族なのである。

あるとき、少女の姿が見当たらずお城の中を探していた吸血鬼。もちろん鼻が効くのでどこにいるかは一目瞭然なのだが、かくれんぼと称してようやくみいつけた、と物置の扉を開けると少女は半龍化して小さくまるまって血反吐を吐いていた。熱を出してしまったらしい。吸血鬼はすぐに抱きかかえて水場で口をすすがせ、ベッドまで運んだ。
「舌を、出して」
「……ぅ……?」
「べえって」
お手本のように舌を出す吸血鬼。
「……べ」
「いい子。一滴残らず、飲み込んでくださいね」
少女の舌に舌を絡ませ、ぱくりと口に含む。かなりの高熱らしい。しばらくの間しゃぶって、逆にしゃぶらせ唾液をたくさん取り込ませると、しだいに顔の赤みがマシになっていく。「ん、良くなった」その代わりに欲情したようで今度は別の意味で呼吸が荒くなっていき、口をぱくぱくさせる少女。そういえば今のはいつもの導入と変わりなかった。吸血鬼は「仕方がないですねぇ、まあ今のは俺の業セイですが」と笑って抱き潰した。引いたかと思いきや熱は悪化した。

人化している時も本来の姿でいるときも愛嬌はあるが、それにしても人間の姿にいつも何かひっかかる吸血鬼であった。どこかで見たような覚えがするのだ。いつも決まったくせ毛のはねた深緑色の髪、右目に赤い飾りのある黄土色の瞳、ギザギザの鋭い歯、不健康な薄肌色ながらもちもちな頬や体……。そして、いくら血や唾液を与えても治る気配のない左手の欠けた2本の指。吸血鬼は各箇所を愛でながら、物思いにふける。
「龍神族は幼少期に食らった魂に色濃く影響を受けて変化ヘンゲするらしいですね。あなたはどこの国の生まれなのでしょう。どこの国の生き物たちを食べてきたんです?」
「……くしゅんっ、……うー」
「おお、よしよし。人間の姿を会得していながら、どうしてこんなにも知能が低くなってしまったのでしょう。言葉は分かるはずなのに、簡単な単語しか話せないとは。俺にとってはそんなあなたが可愛い……けれど、だからこそルーツがとても気になります。知能の低いもの、質の悪いものばかりを食べていたのでしょうか。しかし人間を一人でも食らっていればこうはならないと思うのに。それとも、生まれつき声帯が?……少し、外出しましょうかね。あなたを拾った星(御伽の国)へ行けば何か分かるでしょうか」
今は世界情勢的に他国への出入りが厳しくなっており、色々と対策が必要になり手間がかかる。しかし吸血鬼はバイヤーであるため各国を渡り歩けるコネを持っていた。次回の渡航には少女を連れていこうと計画を立てた。

あるとき、何かに気づいたように国の大図書館を訪れた吸血鬼。突然の来訪に驚く司書たちを突っ切り目的地へ向かう。「どうして今まで気づかなかったのでしょう。こんなにあからさまなのに」足元で猫サイズまで小さくなった少女が鱗づくろいをする中、絵本コーナーのど真ん中から引っ張り出したとある絵本をその場でぱらぱらとめくる。そこには少女そっくりの人物がデフォルメで描かれていた。何をやっているのかよく分かってない少女を肩にのせ、一応原典と思われる本を取ってから席に座るとテーブルに飛びうつった少女に見えるように絵本を広げた。
「?」
「これはね、“御伽”のお話です」
「おとぎ?」
「ええ、世界的にも有名な絵本なんです。てっきり俺もフィクションだとばかり……。読み聞かせてあげますよ」
丁寧に読み上げる吸血鬼(ここでは物語の内容は語られない)。最初は興味津々に絵を見ていた少女だが、しだいにつまらなさそうにあくびをして一人遊びを始めた。吸血鬼は片手でよしよししながら、自分は自分で続きを読み進める。絵本のみ読み終えたところで、二冊の本を持って図書館を出た。原典のほうはお城で読もうと考えたのだ。

図書館カウンターで司書を務める貴族3人の会話。
A「ゲルさま、今度は龍神族を連れてら。初めて見たかも。すっげえ」
B「ここ百年ほどはおひとりでおられたのになあ」
A「異名が懐かしくなってきた頃でしたわ。異種族好きの変態サイコゲルさま」
B「おい。不敬であるぞ。我々が今も旨い肉を食えているのはあの方のおかげなのだから、もう少し敬意というものを……」
C「今の、ゲルさまって有名な方なの?」
B「もっと不敬なやつが。まあお目にかかれるだけで光栄なことなのだ。仕方がないな新入り、教えてやるぞ。かのゲルライト・ダ・ブールさまは王族じゃないのに国土の四分の一の管轄を任されている意味わからん凄い方なのだ。そして国内に流通するほとんどの人肉を仕入れてくださっている人肉専門の凄腕バイヤーなのだ」
A「おれたちは頭があがらないのだ。言うなれば貴族の中で一番えらい方だ。ああ見えてとても優しいのだ。変態なだけだ」
C「へえーすごい変態なのか」
A「あの子どのくらいもつのかなあ(一生もった)。たいてい召し上がられて終わりだもんな。前回飼っておられた人間は精気を奪いすぎてしおしおになってたし」
B「でも龍神族はその体液がもともと精力剤なんかに使われてるくらいだから、モノホンはかなり耐久性あるんじゃねえの。いくらゲルさまが性欲おばけだからってさあ」
C「性欲おばけなの?なんで知ってるの?」
B「お相手して頂いたのよ」A「おれも」
C「えっ」
A「おれ、牛との混血(元牛)」B「おれ猫との混血(元猫)。貴族の間でな、混血つくるのはやってるらしいぜ。おかげでおれたちゃゲルさまには良くしていただいてるのよ」
c「(さっき異種族好きの変態サイコゲルさまって言ってたっけ……この人たちの親にもブーメラン刺さってるじゃないか。って自分もか)」
この国の貴族には変態しかいないのだ。
C「ねえ、ぼくニンゲンとの混血……(元人間)」
B「おまえもがんばって精進すればゲルさまのお眼鏡にかなうかもな。一生の思い出だぜ」
C「……」
噂のゲルライトが本を持ってカウンターまでやってきた。
「頼みますよ」
B「ゲルさま。お久しぶりっす。今日もお美しい」
A「ゲルさまが来るならおれ、もっとおめかししてくればよかった」
「またまた。あなた方も、十分イケてますよ。急な来訪で驚かせてしまいましたねぇ。でも、まさに今日、俺がここに来たことで、あなた方にお会いできたのですから。それだけで喜ばしいことでしょう」
A「でへでへ。おれ、嬉しい」
B「げへへ、おれも嬉しい」
C「(一人称俺なのなんか意外……。だからみんな“おれ”なのかな)」
先輩たちの言う通り、その美しい美貌と上品な仕草は男の自分でも見とれてしまうほどで、やり取りをする彼をじっと見つめるC。ふと、視線がこちらに移ったことに気づくと緊張して背を伸ばした。
「おや。初めて見るお顔ですね。新入りの方ですか?お初にお目にかかります。我が名はゲルライト・ダ・ブール。お好きにお呼びなさい」
C「ち、ちーっす。ゲルさん……あ、ゲルさま?ぼくイル・ジルです」
「ああ、ジル家の小僧の箱入り息子とはあなたのことでしたか。お父上から話は聞いていますよ。そういえば彼には先月の会合以来顔を合わせておりませんねぇ。お父上によろしくお伝えください」
C「は、はいです!」
そんなとき、ゲルライトの肩にちょこんと乗っていた少女が腕を伝ってカウンターに乗り移り、貸し出し作業をする3人を下から見上げた。少女は3人の匂いをそれぞれ嗅いだあと、Bの手にがじがじ噛み付いた。
「こら。不衛生なものを口に入れるのはやめなさいと言っているでしょう」
「ぎゅるる」
A「不衛生って言われてやんの」
B「うるせえ事実だ。なあゲルさま。この子って龍神族っすよね。なんか思ってたのと様子が違うけど。どこで見つけてきたんすか」
「前回の渡航で寄った中継地で拾いました。無血の国で血の匂いを感じてね。弱っていたのがすっかり元気になって……可愛いでしよう?」
A「かわいいっす」B「かわいいっす」
C「(このひとは、無血の国なんて怖いところに入れるの……?)ぼくもいつか外国に行ってみたいなあ。お父さん、ぼくのことが大好きだからお城の外にもめったに出して貰えないんだ。だから少しでも自立したくてここで働き始めたんだ」
「しっかりした子ですねえ。よいよい」
Bに擦り寄る少女。
「この子は猫が好物みたいでね。あなたの香りが気に入ったみたいです」
B「光栄だなあ」
「そうだ、あなたが良ければ今度の晩餐にご招待致しますよ。しかと身を清めれば、あなたは元来とても良い香りなのですから、美味しく頂けることでしょう」
少女の食事にされるのを察したB。顔を赤くしながら人差し指同士をツンと合わせる。
B「せっかくのお誘いですけど、おれ彼女できたんでまだ死にたくねっす」
「おや。めでたい。お幸せにね」
B「あざっす!もしフラれちまったらそん時は胃袋に収まりに行くんで!でもおれは食われるならゲルさまがいいなあ」
「もちろん、この子と仲良く半分こしますよ」
B「やったー!」
C「(共食いってほんとにあるんだなあ。ぼくまだ世間知らずだ)」
「A、B、そしてイルくん。またどこかでお会いしましょう。それではご機嫌よう」
A「ごきげんよー」B「ごきげんよー」
C「ご、ごきげんよう!」






変態ゲルライトは下からも血を飲むので夜のお世話をする時もわざと爪を長く鋭くしている。ゲルライトの精気に触れている時は感覚神経がごっちゃになって痛みが快感に変換されるうえ、吸血鬼の粘液には高い治癒能力があるので、いくら血だらけにしても最後なかだしすればオールオッケーなのである。

幾十年後、地の国の若い王族(新色藍)の手によってその星の人間がほぼいなくなる。他国の从間に狙われるくらいなら自らの手で殺してしまおうというのが動機。これまで人間を食らってきた有血種はもちろん、血族を過剰に追いやってきた無血種たちも全員皆殺しにする世界心中を企てた。

懐蹂の入った器は代々御伽の国王家の死刑執行人をつとめる奴隷。力が強い代わりに知性がない。緑色の髪、太陽と月を思わせる瞳、左手の二本の欠けた指が特徴的。

(★は身一つでの強さ)
鬼神族 きじん ★★★★★×∞(驚異的回復力)
龍神族 りゅうじん ★★★★
大神族 だいじん ★
狼神族 ろうじん ★★★
蛇神族 じゃじん ★★★
魔神族 まじん ★★★★
鳥神族 ちょうじん ★★
魚神族 ぎょじん ★★
亀神族 きじん ★★


怪獣×大神族(御伽)の女王
➡懐蹂、ニア
吸血鬼貴族の男×龍神族の少女
➡ゲルライト、ミラー
大神族(地)王女&大神族に作られた人造青年
➡新色藍、伯式
大神族(地)に仕える一族の人間の男×人間の少女

人間の少年×大神族(地)王家に作られた人造少女
➡古厨慈、新色藍(偽)
花の国の男&狼神族の娘
➡フィルマ、アリシア
花の国の男&花の国の男
➡グロボーサ、ヘデラ
花の国の男&花の国の王女
➡グロボーサ、ゴンフレナ
金属の国の国王×金属の国の女騎士
➡、フィリア
金属の国の国王×石の国の王子
➡セキル、シトリ
石の国の少年&金属の国の少年
➡ハクト、アルテア



「どんな服がいいですか?」
「なんでもいい。服にこだわりなんてない」
「なんでもいいなら、私が選んでも?」
「……」
見せられたのは華美なドレスだった。
「なんでそれなの」
「あなたにはとてもよく似合うと思いますよ」
「そんなの着られない。……べつのがいい」
微笑む男。
「こだわり、あるじゃないですか」
「……」


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