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今年ハマった小説

今年ハマった小説について語ります!

『月の白さを知りてまどろむ』

10年以上前のWEB小説なのですが、私にとっては今年知った作品。新しく創設されたレーベルから出版物第1弾として紙の本が刊行され、それを購入しました。

そもそもこの作品を買おうと思ったきっかけは、YouTubeの広告。ビジュアルにやられたのです。
黒髪青年と銀髪少女。男性のボイスをあてているのは前野智昭さん。そして「異類婚姻譚」の文字……。私のこと、ペルソナマーケティングしました!? ってくらいの直球ど真ん中ストレートをくらって、すぐにAmazonで小説をポチりましたとさ。

Amazonから届くのが楽しみすぎて、絶対に家にいるであろう日曜日に配達指定して、配達日当日は朝からウキウキしてました。
で、読み進めてみたらなんとまぁ、ページをめくる手が止まらない。
純愛ディソナンスといい、自分の好きそうなものを自分で探し当てる嗅覚が優れていると自負しております。

まずは、主役2人のキャラクター性がいいです。特にシシュ。真面目な青年で、泊めさせてもらった遊郭(作中では妓館と表現される)の部屋のお風呂を掃除して帰った、ってエピソードが面白いを通り越して感心した。読者に好感を持たせるキャラ作りってこうやるんだなって、お手本を見させていただいた気持ちです。

世界観は凝ってるのにゴテゴテしすぎず、すっと頭に入ってくる。そして、構成も面白い。

第1譚で、アイド怪しいって思わせてからの、あれ、トーマが裏切り者なの? って一瞬ハラハラさせられてからの、やっぱりアイドだったーっていう構成、めちゃくちゃ勉強になった。上手い小説ってこういうことなんだなと…。

第1譚といえば、最後の方、サァリが敵のアジトに入ってピンチに陥ったときハラハラしすぎて、ドラゴンボールのクリリンみたいに「シシュー! はやく来てくれーッ!」って叫んでました。笑
(が、実はサァリはシシュに助けてもらう必要もないくらい強い存在なのですが…そのへんのミスリードもよかったっす)

主役2人の両片想い感もたまらんなぁ。はやく恋心を自覚してほしいですね…特にシシュ。
シシュとサァリ、今のところかなり推しカプです。今後どうなるかわからないけど、結ばれてほしいし、普通にスケベしてほしいです(にっこり笑顔)
そこがお話のポイントでもあるしね!

スケベシーンが見たいカプって私的に久々かもしれん。斉照めっちゃ好きだけど(pixiv参照)、スケベとかイチャイチャ見たいかと言われるとまた違うので。

ところで、王の巫が視た「シシュがある女性を守って死ぬ」という未来、これは恋愛のことだとミスリードさせておいて実はシシュの母親のことだと予想してますが、さあどうでしょう?🤭

いやぁ、本当に面白かったなぁ。こうやって色々想像しちゃうくらいにはハマった作品でした。
気になったのは句読点が少ないのと、第2譚の戦闘描写が少し冗長に感じたくらいですかね〜。

私あんまり「小説上手くなりたい」と思ってなかったんですけど、この作品読んで、「上手くなりたい」って気持ちが芽生えてきました。それくらい勉強になった。

続きはネットでも読めますが、やっぱり紙で読みたい! ので、2巻以降が出版されるよう自分にできる応援をしていこうと思います。


2022/12/08 語り 
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