誰にでも知られたくない秘密の1つや2つくらいあると思う。
私の場合、自分が所謂 「においフェチ」 だということ。
中学の頃、付き合っていた男の子に
「体育の後の匂いが好き」と言ったらちょっと引かれた。
それ以来その類の事は口に出さない事にしたけど、
結局「ちょっと気持ち悪い」と振られた。
ハグする度に匂いを嗅がれる気がして怖くなったらしい。
そんな私が告白されてしまった。
それも "あの" 東条くんに。
同じクラスの東条くんは、優しくて、
大抵の事は卒なくこなす上に、面倒見も良いらしい。
更にそんな性格を体現したかのような爽やかなルックス。
これで強豪野球部のレギュラーというのだから
暑苦しくむさ苦しい、という私の中の
野球部のイメージをすっかり覆してしまった。
そして、私を惹きつけてやまない匂いの持ち主でもある。
そんな東条くんに告白されて
彼がこちらへ一歩踏み込んだ事で「どうしよう」の5文字が
グルグルと巡る思考の渦から意識が戻ってきた。
そして東条くんが近付いたことでふわりと届いた香りに
私は
思わず逃げ出してしまった。
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