episode.02


(side:YURINE)

「お届け物でーす」

そう言って入ってきたのは筒井さんだ。
彼女は荷物を抱えていつもよりも穏やかな表情で部屋を見回した。

『筒井さん?新しい事件ですか?』
「そんなところです。」

筒井さんがそう笑って一歩左に避けると、久しぶりに見る顔がこちらを見て微笑んだ。

『えっ』
「百合根さん、お久しぶりです。」
『えええっ!』

僕の声にラボにいた全員の視線が集まる。

「キャップうるさい」

青山さんにそう毒を吐かれたが正直今は気にならない。

『苗字さん、なんで』
「今日からこちらでお世話になります。」

そう笑った彼女は何処か困ったように眉を下げた。
彼女の言葉にSTのメンバーはゾロゾロと彼女の周りに集まる。

「僕青山翔。よろしくね。」
「あ、はい、青山さ」
「私は結城翠。」
「結城さん、」
「山吹才蔵と申します。こちらは黒崎勇治さんです。」
「山吹さんに、黒崎さん。」

怒涛の自己紹介に戸惑いながらも一人一人と握手を交わす彼女は、相変わらず人を引き寄せる能力があるらしい。

『皆さん!そんなに一気に挨拶しないでください!』
「大丈夫ですよ。」

もう少しアウェイかと思ったんでむしろ嬉しいです、と続けて笑う彼女。

「それにしてもSTに異動なんて何やらかしたの?」