教壇にあがったそいつは、教室の後ろを大規模に爆発させて、
「はじめましてー。吉田ユキでーす。よろぴこ。」
ヘラッと笑ってそう言った。
「ユキ先輩!?」
扉を壊す勢いで教室に入ってきた鳴海は教室の惨状を見て、再び大声をあげる。
「うわっっ!!何があったの!?」
声に気付いた吉田ユキと名乗った少女はまたヘラッと笑った。
「お?ナルちゃんじゃーん。おひさー?」
「先輩っ!聞きたいことは山ほど、ほんっとーっに山ほどあるんですけど、取り敢えず何があったの!?」
「えー?煩かったからさ、やっちゃった。」
ヘラヘラ笑いながらクナイと起爆札をヒラヒラさせる少女に、鳴海は頭を抱える。
再び静かになった室内で、蜜柑が手を挙げた。
「なっ、鳴海先生!何がどうなっとるん!?ウチ訳分からんのやけど!?」
蜜柑に向けられたクラス中の視線は、一斉に鳴海に向く。あまりの迫力に気圧されながら、言葉を探しながら紡いでいく。
「…彼女は、僕の先輩で、、タイムトリップのアリスを持った…」
「ただの生徒でーす。」
ヘラヘラしながら吉田は言った。
「「「「はああぁぁぁぁぁぁっ!!??」」」」
因みに転校生じゃなくて、どっちかというと留年生。うわっ、留年生とかウケる!とケラケラ笑う吉田に鳴海は頭を再び抱える。クラスはざわついたまま、鳴海に説明を求めて視線を向ける。が、鳴海はあからさまに視線を反らしたままだ。
吉田はクラス内を見渡し、ふと一人の生徒に目を止めた。そのまま目を反らさずに近づいていく。
それに気付いたクラスメートは声を潜めて囁きあう。
「おい、棗さんのところ行く気じゃないか?」
「なあ、やばくねーか?」
クラス中が囁きあう中、吉田は笑みを少しだけ深める。棗の席の斜め前で止まると、クラス中が息を飲んで静まり返る。
棗はそっと目線をあげ、目を合わせる。
誰もがこの緊迫した空気に冷や汗を流す。ゴクリ、と唾を飲み込んだ次に、その場に相応しくないテンションで吉田が話始める。
「おー、やっぱり馨ちゃんの息子ちゃんじゃないかー!えーっと、金太郎…じゃなくて、お茶の名前だったような?」
色々ツッコミたいところはあった。なんでそんなフレンドリーなの?とか、馨って誰?とか、息子?とか…。でも取り敢えずクラス中が思ったのは、
『金太郎って何…!?』
黒豆?いやいや、とうもろこし?緑茶、煎茶、玄米茶…と未だにブツブツ言ってる吉田を棗は冷めたような蔑んだような目で見る。
「さっぱり意味分からへんーっ!!」
クラス中の意見を代弁した蜜柑が叫んだ。
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現代→NARUTO→学アリのトリップ。
取り敢えず棗の母、馨と同期。精神では年上。原作知識は有知。
金太郎は馨がつけようとしてた名前。棗父と幼い棗によって却下。
滋養強壮にいいとされる棗茶から名前をとり、命名。(25.5巻より)