2023/12/25(Mon)
12月24日とは

「あーさひ!」

「なに…朝からテンション高いね」

「だって付き合って1年の記念日だよ?それにクリスマスイブだし、これはデートするしかないよね!!」

「…………」

「えー?なにそのなんとも言えない表情」

「……ご自身の命日だという事実はどうお考えで?」

「え?んあー、まぁ、たしかにそうだけど」

「傑の命日でもあるんだよ?そんな浮かれる日じゃない」

「でも僕達の愛が通じあった大切な日じゃないか」

「…恥ずかしい言い方やめて」

「ハハッ、照れてる朝陽かーわいい〜♡」

「ちょ、もう…くっつくテンションじゃないってば…!」


腕から抜け出そうとする朝陽を、離すまいと力強く抱きしめる悟。


「…ねぇ朝陽、」

「…な、なに…」

「……僕さ、死んでからの方が幸せなんだ」

「………」

「…朝陽とたくさんの時間を過ごせて、傑とくだらない事で笑い合えて……最強の僕じゃなく、一人の“ただの人間”としてみんなのそばにいられる。それがたまらなく幸せなんだ」

「…さ、とる…」

「だからさ、今日は記念日にしようよ。この先ずーっと、12月24日には朝陽とお祝いをして、愛を伝え合って、この世に生まれた幸せを噛み締めたいんだ。だめ?」

「……悟が生まれてきてくれて、私と出会ってくれて、悟を好きになることができて、私はそれだけで幸せ者すぎるって思ってた」

「…?」

「…でも、私も今が一番幸せだよ。胸を張って恋人として悟の隣にいられる日がくるなんて、生きてた時は夢にも思ってなかったもん」

「あさ、ひ…」

「…ふふ、1年記念日おめでとう。これからもよろしくね」

「っ…!
……はは。…愛してるよ、朝陽」

「…わ、私も……あ、愛してる…(声量レベル1)」

「うわぁ顔真っ赤で可愛い〜!もう1回言って?」

「……ちょーしのんなっ、悟のバカ」

「あははっ!はぁ〜、もう、ほんとに好き」


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それではまた、違う世界線で。