05
えー?想像してた障害物競走と違う〜
「さあ!いきなり障害物だ!まずは手始め、第一関門ロボ・インフェルノ!!」
なんか初っ端から氷でたり、生徒が空飛んだりロボットが出てきてて私の知ってる障害物競争ではないみたいだ。
私の夢、破天荒です。
しかしながら、氷だしたり炎だしたり、飛んだり生徒たちはどうにかこうにか突破していく。
「1−A轟焦凍!攻略と妨害を一気どりぃ!こいつぁシビィー!!すげぇな!一抜けだ!アレだなー!もうなんかずりぃな!」
シャチホコが椅子から立ち上がって叫ぶ。シャチホコうるせぇ〜。
「合理的かつ戦略的妨害だ」
ミイラはめっちゃいい声!ずっと聞いとけるわ。今日はずっと右側に居座ります〜
硬くなったりテープだしたり、影だしたり電気流したりみんなすごいねぇ。みんな総じて運動神経が良すぎやせんだろうか。1位のトドロキショートにいたっては名前もさることながら顔の造形もよいぞ。天は二物を与えてしまったか・・・・
綱渡りになると崖っぷちだからか足を止める生徒も多い。
「実にいろいろな方がチャンスをつかもうとしていますね。イレイザーヘッドさぁん」
シャチホコがミイラに向かって話を振った。
イレイザーヘッド!ミイラ、あなたイレイザーヘッドっていうのね!名前までかっこいい!
1位の子がぶっちぎりで最終関門にたどり着いたらしい。
シャチホコうるさいけど、説明なれしてるのか状況把握がしやすいから助かる。
「最終関門!その実態は一面地雷原ん!!地雷の位置はよく見りゃわかるようになってんぞ!」
ロボットといい、崖といい競技用といえど地雷なんぞ教育機関にあっていい環境じゃないんだわ。
DENGER MINES!て看板立てとけばいいって話じゃないんじゃないんだわ。PTAに怒られんぞ。
各所で地雷が爆発しながらトドロキとバクゴーの1位争いが白熱していると、観客が沸いた。それでいいのか大人たち!
「A組緑谷ぁ!爆風で猛追ー!つーか抜いたあああー!!元先頭の2人、足の引っ張り合いをとめ緑谷を追う!共通の敵が現れれば人は争いを止める。争いはなくならないがなぁ」
「何言ってんだお前」
うるさいシャチホコと冷静沈着なイレイザーヘッドの掛け合いおもろ。シャチホコ正論だけど、謎実況すぎて苦情来そう。てか、時々音割れしててなんて言ってんのかわかんないときあるからね!
「緑谷ぁ!間髪入れずに後続妨害!なんと地雷原即クリアぁ!イレイザーヘッドおまえのクラスすげぇな!どういう教育してんだ」
「俺はなんもしてねえよ。奴らが勝手に火ィつけ合ってんだろ」
え、イレイザーヘッドのクラスって、もしかしてだけどあなたクラスの担任をしていらっしゃるの?
その風貌で?PTAは大丈夫?大丈夫なの?とまたくるくるまわりを回る。
「さぁさぁ序盤の展開から誰が予想できた!?今一番にスタジアムに還ってきたその男!緑谷出久の存在を!!」
要らぬ世話を焼いていたらいつの間にか1位がゴールしたようである。
観客が沸き立ち、一気に会場が騒がしくなった。中にはスタンディングしちゃっている人もいる。
ミドリヤイズクか。月島しずくで音が踏める。お姉さんと一緒にカントリーロード一緒に歌おうか。
そのあとも続々とゴールインして、結果発表された。160人いたのに上位42人しか予選通過できないのはシビィだねシャチホコよ。
そして、シャチホコに代わってセクシーお姉さんから第二種目が騎馬戦と発表された。持ちポイントの考えは分かるけど、1位1千万ポイントはちょっとずば抜けすぎてないかしら・・・・
うーん、これもまた普通じゃないんだろうな、仕方あるまい見届けてやろうと思っていたら頭のなかに電子音が流れてきた。
*
「はっ!ごめん寝てた!ありがとう!めっちゃ途中で寝てた!」
「だろうと思った。公子なら作業途中で寝落ちしそうだから起こしてあげたわ」
「さすが私のことわかってる!持つべきは同期だね!」
「いま作ってるので終わりなんでしょ?」
「うん!あとは1位用作っておわるよ!もうワイヤーで留めるだけだからすぐおわる!」
「そう。明日も早いんだから、出来たらすぐ寝なよ」
「ぴえん、やさしい・・すぐねる」
「はいはい、私はもう寝るからね」
同期の珍しいデレが聞けたところで月桂冠のラストスパートにかかった。
束にした月桂樹の葉をリースに巻き付けて、巻き付けてひたすら巻き付けて、やっと完成した。
「あ〜〜〜〜終わった〜明日の仕事ミスしても許してくれ〜」
そのままベッドに吸い込まれるようにして倒れ意識を失った。
*
「今年度、雄英体育祭。1年の全日程が終了!それではこれより表彰式に移ります!」
なにーーー!!!!嘘でしょ!!嘘でしょ!!!全日程終わっちゃったの!?
青春で廃れた心を癒す予定だったのに、障害物競争に物申すだけになっちゃった。公子しょんぼり。
ファンファーレと共に花火も上がり表彰台が現れた。
え?1位の子、手も口も体幹も固定されてるんだけど、本当にPTA大丈夫!?カメラもめっちゃいるけど大丈夫?!保護者さん絶対嫌でしょ息子のこんな姿みるの!!
「それではメダル授与よ!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!」
「ハーーハッハッ!!」
あ、ゴルラビじゃん。
ゴルラビはスタジアムのてっぺんから会場に降り立ち、セクシーお姉さんと言葉が被った。
タイミング悪ぅ〜。てかゴルラビ、あなたオールマイトっていうのね!適当なあだな付けててごめん!
でももうゴルラビでしっくり来てるからゴルラビって呼ぶわ!
ゴルラビが3位の子から順にメダルを首にかけハグをしていく。見た目にたがわず熱い男だなゴルラビよ。
そして1位は不遜な選手宣誓したバクゴーカツキではないか!
ゴルラビからのメダル授与を拒否して、口に受け取った、顔がもうすごいことになっている。
「”Plus Ultra”「お疲れ様でしたー!」」
降り立つタイミングも合わなければ、最後も合わないゴルラビの掛け声で閉会式を終えた。
そこで、あ、自分の右手に月桂冠が握られているのに気づいた。
ふむ、ちょうどよい。何も見届けてないけど、君が1位ならばこれを授けねばなるまいよ。
おめでとうバクゴーカツキよ。君にはこれ、月桂冠アゲマス。
そっと、頭に月桂冠を置いた。
その瞬間、バクゴーカツキと一瞬
バクゴーカツキの吊り上がった目が点になり、すぐに跳ね上がる。
「ア゛!?」
「んん?爆豪少年、頭のそれはいつ準備したのかね」
「知らねェよ!!!おい!!オールマイト!!さっき一瞬白いモヤの女が現れて!
「敵意は感じなかったが・・・おや、これは月桂冠じゃないか。ふむ、白いモヤの女・・・・かのオリンピックでは
「そんなの知らんわ!!
楽しめたかいニケよ。
「公子あんた1位用の月桂冠出来たんじゃなかったの」
「出来てんだけど、朝起きたらなくなってた。ぴえん」