温かな気持ち
「白組優勝おめでとー!」
かんぱーい!という音頭と共にみんなジュースをかち合わせる。
わいわいと騒ぐ中、姫は今日の体育祭のことを思い出していた。
―――体育祭は結局、リレーを制した白組が優勝した。
最初に一位を取れたことで、赤との差は縮まることなく走り終えることができたのだ。
「やっぱりキャプテンはすごいや!あっという間に引き離して、すごくかっこよかった!」
「本当だよな!やっぱ、キャプテンが最高っす!」
イ・ケ・メ・ン!イ・ケ・メ・ン!!
うるせぇ。
すいませんでした!!
そんなイケメンコールも一蹴しているローに姫や周りも笑い声が大きくなる。
ルフィの風船技が面白かった、ナミのお色気作戦は上手くいった、などなど思い思いに体育祭を振り返った。
「今年の部活対抗は最高だったな!」
「もー恥ずかしかったよ!」
「姫のチャイナ服姿に男共の鼻血が見苦しかったわね」
部活対抗仮装リレー。
今年は姫率いるテニス部は不幸か幸かチャイナドレスを引き当てて、それでリレーをしたのだ。
スリットが入って走りやすいかと思えばあまり足を広げると下着まで見えそうで危うい。
そんな深いスリットの入ったチャイナドレスを姫が着れば破壊力は計り知れない。
姫が出てきた瞬間多くの男子が鼻血を出し、姫を食い入るように見つめ、ナミたちの制裁を食らったのだった。(ある意味死屍累々)
「あの時の姫、綺麗だったなぁ…」
「ねぇ、エース」
「ん?何だよ、ナミ」
「その時の写真があるんだけど千ベリーでどう?」
「「ナミ、それオレにも!!」」
エースとナミの会話が聞こえたのか周りにいたウソップやシャチ達が姫に聞こえないように立候補する。
それが広がったのか何人もナミに買いたいと言ってきて、ナミはかなり儲かったのは裏事情だ。
…その後ローも密かに買ったとか。
それはさておき。
楽しかった打ち上げもそろそろお開きの時間。
お酒なんて飲んでいないのだが、みんな飲んだ後のようにハイテンションだ。
それを姫は微笑ましげに見ていたのだが、ローがそっと近寄る。
「姫、送る」
「…!あ、ありがとう、トラファルガーくん」
「ん、気にすんな」
くしゃ、と姫の頭を撫でる。
その手つきがやっぱりどこか優しくて、姫の心が温かくなるのがわかった。
じゃあまたね、とみんなに手を振って姫とローは歩き出す。
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