8.3
とりあえずその店から出て少し離れた宝石店へと入ればやっぱりこちらも同じような反応。
きらきらした光が鬱陶しかったけど、姫の誕生日プレゼントは慎重に選びたかったから店内をゆっくり見回る。
あぁ、あの薄いピンクみたいな色のネックレス可愛いくて姫に似合いそうだな。
ハートっていうのが少し気になるけど…まぁ他にも見てみて……
「…これ……」
少し離れたところにあったブレスレットに僕の目は釘付けになっていた。
繊細な鎖にたった一粒の水色の宝石がついた、すごくシンプルなブレスレット。
何の宝石かはよくわからなかったが、そのどこまでも澄んだ青に自然と姫の顔が思い浮かんで強く「これだ」って思った。
直感でしかないけれど、姫の腕によく似合うことは間違いない。
「店長」
「は、はい!」
「これ、もらうよ」
「はい!…あぁ、それは!」
「何?何か不都合があるの?」
もしかしてもう予約済みとか?…それならそうと書いてあるはずだから違うか。
思わず怪訝そうな声を出してしまうと少し店長は怯えながら「いえいえとんでもございません!」と首を横に振りながらもまっすぐに営業スマイルを向けてきた。
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