「…ってワケで!アクマってのは人の皮着たメカなんさ!」

「フーン」

「よーすっにアンタはアクマの血を吸ってたってこった」

「フーン」


絶対聞いてない。


「あれ?だったら私はアクマの血の毒で死ぬだろ」


…意外と聞いていた。
ラビが妙な感心をしているとクロウリーはラビを馬鹿にするように小さく鼻で笑った。


「信じられんな、そんな話」

「ふふーん実はどっこい。死なねェケースもあんだなぁー」


オレが考えてんのはこうさ。
アンタはアレンやレティシアと同じアクマの毒が効かない寄生型の適合者で無意識にアクマだけを狙っていた。


その硬ってぇ歯がイノセンスなんじゃねェの?

ラビの言葉にクロウリーは軽く黙り込む。…矛盾が、ないから。
確かにラビの言葉には説得力があり、…そうかもしれないと納得させられる部分もあった。


「アクマ狩んのが楽しいってんならオレらの仲間になればもっと狩れんぜ?」


大歓迎vとピースする。

レティシアも同じこと言いそうだし。
っていうか仲間が増えることはいいことじゃねぇ?なんてな。


「アンタ強いんで先、話とく。手加減してやれねェみたいだから。
目ェ覚めたら返事頂戴さ、クロちゃん♪」


ラビが第二解放前の体勢になる。
クロウリーは大きな技がくることを本能的に悟り構えたが…異変が体を支配する。
苦しさに叫び声をあげながらクロウリーはあまりの苦痛に頭を抱えた。

まったく予想しない出来事にラビはちょっとだけ戦闘態勢を崩す。


「はれっ?おぅいどしたぁ?」


あらあらとあまり心配してなさそうにクロウリーを見つめる。

急に痛み出す、なんて変さ…なんかあんのか?
本人は燃料切れ、という言葉を発しているが……燃料って何のことだ?

わからないことばかりだが、何もすることができず、ただ成り行きを見守るしかない。


「(エリアーデの血をもっと吸っとけば…)…っダメである!!!」


そんなこと考えては……
あ、愛するエリアーデの血を飲みたいと思っては……

それでは本物の化物になってしまうである!


「(『ある』!?なんか今顔が…)」

「うぐぐっちくしょぉ…!」

「まぁいいか。 事情ワケはまったく知らねェけどこっちにとっちゃチャンスさ。恨まないでね」


にこっといつものように笑いかける。

イノセンス 第2解放―――…判

判子のように地面に槌を叩きつければ、火という文字が大きく浮かび上がる。
何が、と戸惑うクロウリーにニッと笑うと、ラビは小さく呟いた。



「劫火灰燼」


火判!!!


包み込まれるクロウリーの体。
火柱というのはこういうのを言うのだろう。

クロウリーを飲み込みながら火柱は城へつっこんでいった。

この攻撃に耐えられる人間はいない。
例外なくクロウリーは断末魔のような叫び声をあげる。

その声を背中にラビは小さく息をついた。



「安心せい。火加減はしといたさ」


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