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女の人たちは「9代目直属のチェルベッロ機関の者」だと名乗った。
リング争奪戦において自分たちの決定は9代目の決定だと思え、と。
そして、9代目はこれがファミリー全体を納得させるためのギリギリの措置だと言ったらしい。

異存はないかザンザスに問うたが、ザンザスは何も返事をしなかった。
…つまり、無言は肯定。その返事に女の人たちは満足そうに笑う。

でも、そこで待ったがかけられた。…父さんだ。
ボンゴレのナンバー2なのに、「チェルベッロ機関」という名を聞いたことなかったようだ。
そんな連中にジャッジをまかせられるか、と厳しく言った父さんだが、チェルベッロ機関の人たちは冷たく「異議は認められません」と言い放った。



「我々は9代目に使えているのであり、あなたの力の及ぶ存在ではない」

「なに…っ」

「力がこの中で及ぶとすれば唯一…美瑠様のみです」

「「…!!」」

「9代目は我々のジャッジの最終決定権を美瑠様にお渡しするとのことです」

「美瑠様、よろしいでしょうか?」



みんなの視線が美瑠ちゃんに行く。

美瑠ちゃんの姿は見えないけど……声だけ、聞こえる。



「…わかりました」

「では本題に移らせていただきます」



本来7種類のハーフボンゴレリングはボスの持つ1組と門外顧問の持つ1組、計2組存在し、跡継ぎの式典の際に九代目と門外顧問の二人が認めた7名に2組のリングを合体させた完全なるボンゴレリングの状態で継承されるものなのです。

ですが今回、異例の事態となってしまいました。

2人が相応しいと考える7名が食い違いそれぞれが違う人物に一方だけを配ったのです。

すなわち9代目が後継者と認めたXANXUS様率いる7名と家光氏が後継者と認めた綱吉氏率いる7名です。

そこで真にリングにふさわしいのはどちらなのか、命をかけて証明してもらいます。


場所は深夜の並盛中学校。

詳しくは追って説明いたします。



「それでは明晩11時、並盛中でお待ちしてます」

「さようなら」

「ちょっ…まってそんなっ」




考える時間がほしいし、事態も呑み込めていない。
だから、もっと話を聞きたかったけど…とめても行っちゃったし……

しかもまたザンザスに睨まれてる…っ



「うわああ!!」



すごい殺気だよ…っ恐すぎっ!!

ぶるり、と震える俺に興味をすぐになくしたのか、ザンザスの視線がおれから外れる。
直接睨まれるよりはましだが、まだ、恐怖で震えがとまらない。



「いくぞ、美瑠」

「…はい」

「…!待って、美瑠ちゃん!!」



俺の呼びかけに、ピタッと美瑠ちゃんの背がとまる。

何でヴァリアー側につくの、とか、何でさっきから目を合わせてくれないの、とか何でザンザスの言うこと聞くのとか、たくさん聞きたいことがある。
でもきっと、美瑠ちゃんは一つも答えてくれないだろう。
自分で何で、の答えを考えてみたものの、あの勅命に何が書いていたのかわからない以上、何もわからない。

悔しいけど、よく……よくわかんないけどさ…!!



「後悔、してない?」

「…っ!!!」




俺の言葉にビクッと大きく肩が揺れる。
その反応にやっぱり図星なんだ、と確信を得ることができた。

やっぱり後悔してるんじゃ、と言葉をつづけようとした。



「して、ないよ」

「え、でも美瑠ちゃん、ヒバリさ」

「私は、もうみんなの味方じゃない。…今までありがとう。楽しかったよ」

「美瑠ちゃん…!!」




これ以上話すことはない、とばかりにザンザス達とともに、闇の中に紛れていく。

あんなに…冷たい背中、初めてみた……

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