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「……そうか。じゃあな」

「あぁ、またね」

「行くぞ、翠徠」




ぐいっと強引に肩を抱かれて、雲雀さんに背を向け……元来た道を帰り始める。
本当なら…出口に向かうはずなのに。
どこにいくんだろう、という疑問は浮かんだけれど、

それ以上にリボーンの温もりが温かすぎて。優しさが、身に滲みて。

震えそうな肩を必死に耐えながら、リボーンについて行った。
リボーンは自分の部屋らしきところに入って、私もその後に入っていく。
ぱたん、と閉められた部屋を見渡せばなんとも生活感のない部屋が広がった。
リボーンのことだから全く使っていない、に等しいのだろう。

リボーンは大抵…愛人の所にいるから。
優しく手を引かれ、ふかふかのソファーに座らされる。




「……オレはシャワー浴びてる。だから、好きにしていいぞ」




思いっきり、泣いとけ。

そうバサリ、とタオルを頭の上に乗っけられて、パタンッとリボーンの気配が奥へ消えていく。
何が泣いとけ、よ……肝心なときに慰めたりするのが、できないんだから……

……そこが、優しいって、言ってる、のに……っ




「……―――っ」




バカ、と八つ当たりもいいところな暴言を弱弱しく吐いてかけられたタオルに顔を埋める。
泣き叫ぶ、なんて無様なことはしたくない。
でも、でも……っ

(涙だけは、止まらない)

できるだけ声を抑えるために強くタオルに顔を押し付ければタオルからリボーンの香水の匂いがして、余計に涙がこぼれた。
張り裂けそうな胸の痛みを自分が一番嫌いながら、涙が出なくなる、その時まで私は泣き続けた。




期待、絶望、優しさ、涙
(いたい、いたい、よ……)
(こころが、いたい…)

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