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「こんなに綺麗な人が幹部になるなんて、嬉しいです…!」

「ありがとう」




ぎゅっと手を握りかえしてくるランボくんに笑い返す。
骸に向けるような柔らかな笑みじゃなかったけど、可愛い子どもに向けるような緩やかな笑み。
ただ、笑っただけなのに、ランボくんは嬉しそうに破顔したから思わずその純粋さに眩しささえ、覚えた。
手を離すと「今度一緒にお茶しませんか?」と問われ、私でよければ、と返そうとするとバキッという音とともにランボ君が私の前から吹っ飛んだ。

…そして私の前に華麗に着地したのは、リボーン。




「翠徠を誘うなんて100億年早ぇんだ、アホ牛」




いや、別にいいじゃない、お茶くらい。

そう言おうとしたけれどリボーンの目が私に向かって口を噤む。
どうにも…リボーンの目に私は弱い、みたい。あの“男”を強く感じさせる目に。

仕方なく黙っているとバンッと急にドアが開いた。
予期せぬ侵入者に私は反射的に素早く目を向けて……後悔した。

とても、とても、後悔。
そこに立っていたのは雲雀さん、と……




「遅くなったね」

「ごめんね、ツナ」




―――海、郁織。

女性として成熟した体に黒いスーツを身に纏いながらも胸元が軽く開けられている。
蠱惑的に塗られた真っ赤な口紅に白い肌、黒い瞳に軽く巻かれている茶色の髪。
可愛らしい女性、といえばこういう人のことを言うんだろう、と気分の悪くなる中、ぼんやりとそう思った。
雲雀さんは私に気づくと驚いたように目を丸くして。
その視線の先を追って、郁織の目が私に向かう。

そして……目が、合う。

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