1



どうしてだろう、なんて考えちゃいけないわけ?

小さく、いや大きく、わざとらしく溜息をすると彼の黒い目が私に向かう。
口元には、楽しそうな笑みを浮かべて。




「なんだ、そんなに嬉しいか?」

「どうやったらそんな解釈になるのよ、リボーン」




オレ的解釈、と喉を震わせて笑うリボーンにもう一つ溜息。

ここはリボーンの部屋じゃなくて、私の本家の部屋。そう、私の部屋。
なのに任務から帰ってきた私が部屋のドアを開ければ、「おかえり」と当然のように私のソファーに座ってエスプレッソを飲んでいるリボーンが目に入った。

いや、おかえりじゃないでしょ。なんでいるわけ?

そう聞きたかったけど、とりあえず着替えたかったから隣の部屋に入って着物に着替える。
今日は軽い水色と薄い桜色の着物に桃色の帯で纏めた。

…着替えている途中、リボーンが見ていたことに気付いて色々と投げたのはいうまでもない。

あの変態、と悪態をつきつつ部屋に入ると我が物顔でくつろいでた。


……だから、ここ、私の部屋…!



「…リボーン」

「ん?何だ?あぁ、やっぱりお前着物似合うな」

「どうも あ り が と う !
ていうか、どうしてここにいるの?ここ、私の本家なんだけど」

「あぁ、お前に伝えたいことがあってな」





漸く本題か、と私はリボーンの座っている真向かいのソファーに座る。
…それに少し不満そうな顔したのは見なかったことにしよう。

リボーンはいつものように長い足を優雅に組み直して、じっと私を真っ直ぐ見つめた。





「今度、同盟ファミリー同士のパーティーがある。お前にオレのパートナーとして同伴して欲しい」

「無理」

「…そういうと思ったぞ」




苦い顔してそう呟くリボーン。

なら、なんで私にわざわざそう言うのよ。
私は基本的にパーティーが嫌いだし、できれば出席したくない。
理由はリボーンも承知しているし、今までパートナーとしてではなく同僚として、つまり男として出席していたことも知っている。

だてにリボーンと長くいるわけじゃないから。

なのに今回に限ってどうしてまた女装して行かないといけないの?

面倒の上にリボーンの愛人に見つかれば私は八つ裂きの刑だ。
いや、下手したら八つ裂きの刑どころじゃないかもしれない。…死刑?笑えない。

- 72 -

*前次#

back

ページ:


ALICE+