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立っていたのは銀色の髪をした不思議な男。
顔はびっくりするほど整ってる。…ボンゴレの人間も負けてないけど。
紫の瞳が印象的で笑顔なのにどことなく冷たい印象を受ける。
私はいい女の条件である可愛らしい笑みを浮かべて何かしら?と首を小さく傾げた。




「んー可愛いお嬢サンがいたから一緒にお茶でもどうかなぁって」

「偶然ね。私も今、お茶しようと思っていたの。よかったら一緒にいかがかしら?」

「いいね。じゃ、そこのカフェにしよっか」




荷物持つよ、と自然な動作で荷物を持ってくれる彼に好感度があがる。

全然知らない人間だけど盗みをするような小さな男に見えなかったから預けた。
そうじゃなかったら持って貰ったりはしない。
こう見えて人間を見る目だけはあると自負しているから。

お洒落なカフェに入ってコーヒーとケーキを二つ頼む。

柔らかな日の光が薄水色のガラスから差し込んで、とても綺麗。

ここいいわね、と一人満足していると男がニコリ、と笑顔を貼り付けた。




「じゃあ、自己紹介。僕は白蘭。
で、君は……ボンゴレの最強の守護者、雲雀恭弥君の彼女で秘書の海郁織チャン、だよね?」

「……あら、私のこと知ってて声をかけたの」

「うん、まぁね♪僕、ずーっと郁織チャンに興味があったんだ」

「私に?ボンゴレじゃなくて?」

「思ったより厳しいなぁ。まぁボンゴレにもあるけどね。
でも今は郁織チャンに興味がある。…邪魔な子ができたって話聞いたんだけど?」




ニコリ、ニコリ、…とても、冷たい笑み。

でも私はこの危険な香りを含んだ冷たい笑みが嫌いじゃない。
私のことを利用しようとしている、ようには見えない。

でも利用しようとするかもしれない、危険性は充分に孕んでいる。

…いいんじゃない?危険。なんて甘美な響きなのかしら。
多少のスリルがないと人生つまらないもの。

店員さんが「お待たせ致しましたー」とコーヒーと美味しそうなショートケーキを持ってきてくれる。
コーヒーの芳ばしい香りと、ケーキの甘ったるい香りが、入り交じった。




「えぇ。…貴方が、どうにかしてくれるのかしら?」




ニヤリ、と、真っ白な彼は、一層笑みを深めて、



「もちろん♪」


甘い甘いケーキのように、甘い罠を仕掛けた。



破滅へのカウントダウン
(白い悪魔に身を任せれば、もう、逃げられない)

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