STAGE.1

STAGE.14

「‥‥床の下にも地雷をセットしていたんですね」

「そーみたいだな」


地雷によってフンドシ仮面の野望は潰えたように見えた。
が、瓦礫の中から飛び出した腕が落ちてきたお妙さんのパンツをしっかりと掴んだ。

どんだけ生命力が強いんですか。


「フフフフ、甘いよ。こんなものじゃ俺は倒れない‥‥全国の変態、電波男、チェリーボーイ、スケベノビッチ、
妄想好きー達が俺の帰りを待っているんだ」


そして、フンドシ仮面はヒーローアニメを思わせるような根性を見せ、ヨロヨロと立ち上がった。


「彼らの声なき声が聞こえるかァ!こんな所で負けるワケにはいかん!フンドシ仮面の名誉にかけて、彼らの元へ戻らねばならんのだ!」

「待てェーい!汚ねェ手でお妙さんのパンツ触るんじゃねー!俺だって触ったことねーんだぞ、ちきしょう!」


戦利品を手にその場を去ろうとしたフンドシ仮面の足を掴んだのは、先ほど爆発した近藤さんだ。
顔を足蹴にされながらも、フンドシ仮面を逃がさないように必死に耐えている。


「万事屋ァ!何やってんだ早くしろォ!!今回はお前に譲ってやるよ」


そんな近藤さんの言葉に、銀さんがゆっくりと木刀を構えた。


「言われなくてもやってやるさァ。しっかり掴んどけよ、そいつの毛むくじゃらの足をよー」


フンドシ仮面目掛けて、銀さんが走り出した。
おぉ、何かカッコイイかも!


「うらァァァァ!!」


が、


―――ピッ


「あっ」


ドォォン!


爆発した。


「「「『‥‥‥‥』」」」


いやいやいや、ナイでしょ。
普通ここキメるところでしょ。


「フッフッフ、最後に笑うのはやっぱり俺」


まさかの展開に呆然と立ち尽くす私たちを高笑いするフンドシ仮面に少し怒りを覚えた。

何もできない自分が悔しい。

そう考えた時、ふいに名無しくんが自分の刀を私の目の前に差し出してきた。
不思議に思って顔を上げると、


「鞘で受け止めますから、その刀をオレ目掛けて振り下ろしてください」

『え、でも私だと‥‥』

「いいですから」


少し強引だけど、フンドシ仮面を捕まえるために何か策があるのかもしれない。
躊躇うより先に言われた通りに刀を振り上げた。


――――ビュッ!ザク!


『‥‥‥‥え?』


しかし、刀は鞘にぶつかる前に私の手の中から消えてしまった。
恐ろしくなって後ろを振り返ると、その刀はキレイにフンドシ仮面の足元に突き刺さっていた。

予想外にもその刀がフンドシ仮面の動きを封じ、一瞬の躊躇を作りだした。


「お見事です」

「よくやったわ、名無しさんちゃん」

『え、お妙さん?!』


そして、その隙を見逃すことなく、お妙さんが薙刀を手にフンドシ仮面に斬りかかった。
(爆発した銀さんを踏み台にして)


「女をーーナメるんじゃねェーー!!」

「うわァァァァ!!」

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