STAGE.4
結局アンタが火種じゃねェか、と土方さんに野次を飛ばす隊士たち。
あ、ちょっとその中に入りたいかも。
瞳孔開いてていつも怖いんだよ!とか。
心の中で思ったはずなのに、一瞬こちらを睨まれた気がしたのは私の気のせいじゃないと思う。
何で分かんの、この人。
と思いつつも「ごめんなさい」と心の中で何回も叫んだ。
だって怖いんだもん。
「うるせェァァァァ!」
あ、土方さんキレた。
机蹴っちゃたから、湯呑みが散乱してお茶もこぼれちゃってるよ。
あーあ、誰が掃除すると思ってんだコノヤロー
「会議中に私語した奴は切腹だ。俺が介錯してやる、山崎ィ」
鞘から刀を抜きながら山崎さんに詰め寄る土方さんの顔は、まるでヤクザかなにかに見えました。
アンタ本当に警察ですか。
「えぇぇぇ!」と顔面蒼白になる山崎さんの前に咄嗟に入って、力及ばずとも反論してみる。
『ちょ、ちょっと待って下さい土方さん。確かに山崎さん喋ってましたけど、切腹はしなくても』
「名無しさんちゃあん!」
後ろで今にも泣き出しそうな声を漏らす山崎さん。
あ、どうしよう、母性本能に目覚めそう。
なんて事を考えていると、会議室の襖が急に開いた。
「ウィース、いつになく白熱した会議だな、オイ。よぉし!じゃあ皆、今日も元気に市中見廻りに行こうか!」
「「「『‥‥‥‥』」」」
現れたのは左頬を真っ赤に腫らした近藤さんでした。