STAGE.27
「ま旦那、まさしく自分で蒔いた種は自分で何とかしろって奴ですよ」
そう言いながら沖田は額にずらしていたアイマスクを目元に移動し、「公務に忙しい」と再びベンチに横になった。
が。
──── ザパァンッ!
「おや、総悟が」
川へと投げ飛ばされた。
「なんで俺の周りは話を聞かねー奴ばかりなんだ」
「…じゃ、そういう事で」
「ちょっと待て」
目の前で繰り広げられた上司の惨状に、危機を察した名無しくんはクルリと踵を返しその場を去ろうとしたが、強い力で肩を掴まれ阻止されてしまった。
「銀さん…我が子の面倒は自分で見ないと」
「だから捨て子だっつってんだろうが」
少し呆れた表情で振り返った名無しくんに対し、自分の子ではないと食い下がる銀時。
しかし、この問答を繰り返し続ける訳にもいかず「では言わせてもらいますが」と鋭い視線を向けた名無しくんが一気に捲くし立てる。
「避妊が100%成功するとでも?付けずにしたことが一度もないと?安全日だと言われたことは?酔った勢いで行きずりの女と寝たことは?それ全部を加味して、この子が赤の他人の空似である可能性とアンタの子である可能性のどちらが高いと思ってるんですか?えぇ?」
ぐうの音も出ない。
まさに、そんな状態の銀時は居たたまれずに。
「だーーーーッ!!」
──── ザパァンッ!
今度は名無しくんを川へと投げ飛ばした。