キスは契約違反です
『あ…はァ、んん!』
ぐちゅぐちゅと中を掻き乱されるような感覚に、名前の大きく開いた口からは喘ぎ声が漏れ続けていた。
狭いソファの上で。
落ちないようにと銀時の腕に抱かれながら、文字通り彼自身を内部に受け入れたまま前後に揺さぶられていた。
――――グチュグチュッ!
繋がった箇所からは、溢れた愛液が水音となっていやらしく響いてくる。
昼間だというのに。
いつ他の万事屋メンバーが帰ってくるか分からないのに。
なのに、突かれる度に痺れるような快感が全身に巡って、声も抑えきれない。
『ん…ッ、あっ、はぁ、ん――ッ』
それに。
「ッ、名前――ッ…」
揺れる視界に入る銀時の顔が。
己の名を呼ぶ声が。
いつもの飄々とした態度とは全く違って、余裕がないように、息を乱しながら自身を求めてくる。
そんな姿が愛しくて堪らないような。
『ァ、は…んッ、銀さ…』
だから、名前のおもむろに伸ばした手が銀時の額に触れて、ゆっくりと汗を拭うと。
『キスして――…』
懇願するようにポツリと呟いていた。
「――ッ!」
その一言に驚いて目を見張るものの、頬を紅潮させ涙目で訴えられたものに抗えるはずもなく。
身を屈め、両手で名前の頬をそっと優しく包むと、望まれるがままに口唇を重ねていた。
『ん――…』
触れ合った唇からは僅かに汗の味がする。
それすらも互いの興奮を証明するようで、快感と熱情で脳内はクラクラしてしまう。
キスを繰り返すなか、静止していた銀時もゆるゆると腰を前後に振りだして、交わったままの箇所はヌチヌチと音を立てながら、途切れていた快感を呼び起こしていた。
それは、次第に速度を増して体全部が甘い痺れに取り込まれていく。