STAGE.1

背中にキス

「んな簡単にイッたんじゃ、満足できねーだろ?名前は」

『やッ…そんな事…』


まだ足りないだろうと名前の耳の裏を舌先でなぞりながら、愉しげに問いかける。

達したばかりの敏感な身体は、それだけでピクリと肩を震わせるが、沖田の言葉を否定するように首を横に振り、拘束を解くように懇願する。

しかし、この男が願いを聞き入れてくれる訳もなく、押さえ付けられた腕は解放されないままだった。

挙げ句。


―――グプッ


機械的な何かが、自身の中へ挿入された。


『な…何を…?』


その感覚に嫌な予感しかしない。

消え入りそうな声で問い掛けようにも、すぐ後ろにいる相手は名前の首筋に唇を這わせていくだけで、何も答えてはくれない。


『…ッ…ん…』


その間にも、差し入れられたソレはグプグプと中に収まり、鎮まったはずの熱が再び点火するように顔を覗かせている。

彼の行動に不安で胸がざわつくなか、沖田の手元からはカチッと何かのスイッチを入れる音が僅かに聞こえ、それを合図に挿入された機械が小さく振動を開始し、名前は息を詰まらせた。


『ンン…ッ…!』


まさか、こんな所で。
何をするつもりなのか。

ただただ困惑するしかない状況だったが、次に沖田が取った行動は名前を驚愕させた。

―――カチャッ

近くにあった電柱の側に誘導され、それを両腕で抱え込むように手を引かれると、手首は金属の冷たい感触――つまりは手錠に拘束されたのだ。

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