犯したキスの数だけ
──── ズチュッ、ズチュッ!ズプッ!
『は、ん…あッ…もう、ダメ…』
内部に彼自身が突き立てられる度に、もう目の前が真っ白になるほど感じてしまう。
だから、限界も近くて。
浴槽の縁を掴む手もガクガクと震え、開いた口元からは、はしたなくも唾液が垂れていた。
けれど、沖田も限界間近なのは同じようで、ハァ、ハァと荒い息遣いが後ろから聞こえてくる。
──── ジュプジュプッ、ジュプッ!
『も、あッ…は、あ、ァァ…ッ!!』
「は、ァ…く…ッ!」
そうして、荒々しく律動が繰り返されるなか、名前の最奥を突いた瞬間、膣内はビクビクと痙攣し、同時に沖田もその欲望を吐き出した。
ビュクビュクと内部に彼の熱が注がれる。
その感覚に、果てたばかりの名前の身体はフルフルと震え、小さな吐息を漏らした。
『あ…ハァ…』
両手は力が入らずに今にも前のめりに崩れ落ちそうだったが、後ろから逞しい腕に抱きすくめられる。
肩で息を整えながら背中に感じる沖田の温もりは、何とも言えない心地よさがあって。
『総悟…』
身を捩って彼の瞳を見つめれば、すっと近付いた顔が濡れた唇を塞いでくれた。
それだけで、どうしようもなく心が満たされる。
この、むず痒いような感情は何だろうか。
血に染まった身体だけでなく、血に高揚する醜い精神すらも洗われるような。
ただ今は、その解答(こたえ)よりも、彼の唇の柔らかさを感じていたくて、名前は閉じた瞼を震わせた
──── …
END.
犯したキスの数だけ
君と一緒に堕ちていく。