2019/07/17

スランプ脱却のために書きなぐってるだけ 17

改変

例えばである。これを機に私が足を踏み外せば、あの物語の筋書き通りになるのだろうと思う。自らも殺人をし、そして他人にその計画を与え続ける。それはおそらく20年先もそのままだろう。どうするか、を、考える。ずっとずっと、違うのだと思っていた。なぜなら、起こるべき事件はおきなかったし、母親は死なないし、自分はいつかマジックで彼女に追いついてみせる、いつか共にステージに立つのだと、どうしようもなくーー。両手を見つめる。全部知っている。アリバイ、トリック、全てを知っている。母親を殺した犯人も知っている。なぜなら私はーー私が愛読していた物語の登場人物に成り代わってしまったからだった。


「高遠、たーかーとーおー!」
「七海くんうるさいですよ、ドラマが見えません」
そう言いつつ七海の顔をよける。スマートフォンの画面に映るドラマをみる。それにさえも割り込んだ七海にため息をついて画面を消しーー彼を見た。
「なんですか、七海」
「団先生が呼んでるんだよ」
その言葉にやれやれとため息をつく。どうせまた私の思考に似たり寄ったりの殺害享受犯の事件があったんだろう。自分でも思うが、私はどれだけ原作から足を踏み外したのだろうか。まぁこれで起こらない殺人も多いはずだからお口にチャックしておくとする。

ーー地獄の傀儡子・高遠遙一改め、高遠ナマエ。ただ今DDCにて探偵業を営んでおります。大道芸しながら。

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「嫌がらせのようだ」
そう言って新聞を読む。私が傀儡子やらなければ起こらないと思っていた事件が起こっている。私の血を分けてそうな冥王星の仕業ではなくーー同じ苗字を持つ犯罪プロデューサーの仕業であるらしい。どういうことだってばよ。だから最近冥王星に勧誘されるのだろうかと思っていれば、Qクラスのキュウくんに関係ないのかと問われた。頭が痛い。
「関係ないですよ、なんですか、私そんなに犯罪犯しそうに見えます?」
「……ちょっとだけ?」
そう首を傾げたキュウくんの頬を引っ張る。よく伸びる頬なことで。君は七海くんソックリですね、と言いながら手を離す。七海は犯罪プロデューサー高遠の名が上がった瞬間私をみてお前ついにか、とか言ったから。若干本気で。まぁそれは私が最初近宮玲子の件調べてください、独自で調べたら殺しちゃいそうなんで!と言ったからかもしれないが。ちなみにあの魔術団は解散に追いやり、捕まったりエクセトラしたのでスッキリしたのは余談である。やれやれとため息をつき、新聞をよける。あ、そうだコレ先生にって預かったんだった、とキュウくんが私に手紙を渡してきたのでそれを受け取る。他のメンバーに呼ばれてかけて行った彼を見送ってから手紙をみた。
「嘘でしょう」
頭が痛い。とても頭が痛い。目頭を揉んでほぐす。いやこれうん……よしそうだ、偽名を使えばいいのでは。適当に名前を借りればなんとかなる。というか、妹はよく探偵をしている私を呼び出したなと思うわけで。そう、手紙はローゼンクロイツさんからのお手紙でした。全く頭が痛い。

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七海がケルベロスと私をみて似てると行ってきたのが腹が立ったので帽子や服から大量の鳩が飛び出る使用しにた。ザマァみてほしい。とりあえず私はしばらく明智を名乗りますので、と団先生他教師陣に言えば彼らは目を瞬く。七海がガタリと立ち上がった。
「はぁぁ!?お前、はぁぁ!?いつあの警視と……!」
「彼との付き合いは長いですよ」
そうにっこりと笑う。彼はワナワナとしているのが可愛いためからかうとする。
「七海くん、またからかわれるわよ」
「おっと、先手を取られてしまいました」
「しかし、なぜ?」
「厄介な事件の招待状がきたので、苗字を変えたくて。今日から私は旧姓高宮、現姓明智ナマエ、明智警視の新妻かつブライダルプランナーです」
普通の20代の女の子ですというように、キャピッと笑っとみる。ゲェッというふうな顔をした七海に失礼なやつだとデコピンをしてやった。

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なるほど、ドラマ版かー。ならばもしかして顔がいいフラワーアレジメントアーティストはきょうだいになるのではなかろうか。どちらが年上かわかったものじゃないが。まぁ、それはおいておいて。
「お姉さんは?」
「私は明智ナマエと申します。都心でブライダルプランナーをしています!……って言っても駆け出しなんですけど」
苦笑いしながらそう言っておく。デレた顔をした顔面偏差値が高い金田一くんには悪いが、私の本来の性格は違うぞ。まぁでも可愛子ぶりっ子するのでもう少し夢見たらいいと思います。

あ、これとても面倒くさい。そう勘付いてしまったのは祭沢さんが亡くなってからだ。金田一少年+地獄の傀儡子vs妹(仮)+冥王星だとわかってしまったからである。おーい、ある意味バッティングしてるぞう。これ冥王星が同業者潰したいだけでは?
「……頭が痛い」
「頭痛ですか?」
そう覗き込んできたのは顔がいいフラワーアレジメントアーティストこと遠山遙治である。
「ええ、少し、疲れが出てしまったようで……」
「それは仕方ありませんよ、事件が起きてるんだ」
近くに腰掛けた彼に私は息を吐く。まぁ、彼も頭痛の種なのだが。
「そういえば、明智さんって元々明智っていう苗字なの?」
そう尋ねた金田一くんに、薬指の指輪をなぞる。
「いえ、最近、入籍して……でもどうして?」
「バスタオル、ほら、名前のイニシャルが入ってたけど明智さんのだけ違うから」
やはり鋭いなぁと思いつつ、旧姓は高宮と言いますと笑っておいた。その言葉にかすかに落胆したらしい傀
儡子に彼もまた人間だなぁと思ったりするのだが。


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やってしまった。冷や汗ダラダラである。頭が痛いのでソファで寝てたら懐かしい夢を見た。そこまではいい。そこまでいいのだ。起こしたのは地獄の傀儡子、私は寝ぼけて彼を兄さんと呼んだ。彼は見事に目を見開いて動きを止めたわけであるが。
「すいません、寝ぼけていて……」
「いえ……こんなところで眠るなんて不用心ですよ。殺されるかもしれませんよ」
「部屋は趣味ではないので落ち着かなくって」
苦笑いである。彼は口を開く。
「貴方にはーーご兄弟が?」
「いえ……そういうわけではないんです。子供時代の夢を見たので」
「そう、ですか」

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ほーら、やっぱり冥王星が関与してるとこうなる。ため息をついてジゼルの肩を掴み合言葉を唱えてあげる。グラリと倒れ込んだ彼女をそっと安全な場所にもたれかけさせた。さて、向いている視線には悪いが、そろそろ化けの皮を外させてもらおうかと思う。
「まったく、世話がやける……」
やれやれと息を吐きながら折りたたみナイフを拾う。金田一くんはおそらく相対したことはないはずである。ならば、勘付かないのは普通だ。むしろ彼が地獄の傀儡子と当たりまくってるのが問題だろうか。
「さて、と、解決の雰囲気の中悪いですが、同業者潰しは他所でやってくれませんかね」
「あ、明智さん?」
七瀬さんの戸惑う様子に、口を開く。
「金田一くん、貴方の推理は素晴らしい。貴方がその気になれば私はいつだって推薦しましょう。しかし、一点だけ、補足を」
「補足?」
「この世には地獄の傀儡子以外にも殺人享受をする人間がいるんですよ。このシナリオは彼女が考えたものではない」
そう言いつつホテル支配人である帝さんに近づいてみる。そのまま頬を引っ張ってみればマスクが脱げた。
「そうでしょう?冥王星さん?」
まぁ、知らない人でしたけどねぇ。彼女は顔をしかめると手に持っていたナイフをこちらにちらつかせた。ので、距離をとる。
「まぁ、貴女は話を聞いてこう考えた。この子を操ってやれば、商売敵である地獄の傀儡子を取り除くことができる。しかしながらーー事件の概要をみせた貴女はケルベロスにこう忠告もされたはずだ。探偵には気をつけた方がいいと」
そう悠々と語る。
「蓋を開けてみれば素人探偵ーーまぁ彼は素人の域を超えてますがーーだけ。貴女は安堵した貴女はたいしたことがないと思ったでしょう。蓋を開けてみれば、探偵は確かに謎を解いて見せたが貴女達には言及しなかったから」
「何よ、結局何が言いたいわけ?」
「さて、ケルベロスが注意しろと言ったのは何故か。彼は金田一くんを知らない。知るはずがない」
口元に笑みを浮かべる。
「彼が反応したのは高遠という名。そしておそらく、リストアップされた私の名を見てそう告げた」
そのままこちらもマスクを外す。そうしてニコリと笑う。
「ご紹介遅れました、私の本当の名は高遠ナマエ。団探偵事務所に勤めるしがない探偵です」
どうぞ、よしなに。そう笑顔を貼り付けておく。周りがえっみたいな顔をした。

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雑多 

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