2019/10/10
兼任春司書芸能パロかいてみてただけ
唐突の兼任司書とさとはるせんせ、芸能パロ
・ナマエ……解散した国民的アイドル・OSAFUNEの小豆の娘。七光扱いが嫌いなため基本モデル業しかしないが兄と親戚とグループ(通称二代目)組まされた。家族や親戚よりも面倒を見てくれていた陸奥守との方が饒舌になるし兄弟してる感がある。佐藤先生とは番組企画でこんにちはし、ちょっと懐いた。性別はトップシークレット。17歳。
・さとはるせんせ……俳優(アイドル)グループ・ミタンビの苦労人。二人によく振り回される。ナマエの乗ってる雑誌の服が好きでよく買っていたため知っていた。番組企画でこんにちはして一緒に暮らすことになったら秘密を知ってしまった。どうしろと。たまにラジオに呼ぶ。26歳あたり。
・陸奥守……バンドアイドルの一員。ギター担当。幼い頃から面倒をみていたため、ナマエの兄貴と言っても過言ではない。ナマエの人見知りをなおすために企画に参加させた。でもなんやかんや甘い。22歳あたり。
・TOKENカンパニー……国民的アイドルを出し続ける会社。マネージャーは審神者と呼ばれている。伝説アイドルグループ三条と長船、その審神者たちによって切り盛りされている。所属タレントアイドルは刀剣男士と呼ばれる。下記の帝文図社とは古い付き合い。
・帝文図社……国民的俳優を出し続ける会社。元は出版会社だったので所属タレントは文豪と呼ばれる他、社長は館長と呼ばれている。だいたい四人のマネージャーが切り盛りしているのではと噂。たまにマネージャーの顔がテレビで映される。
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なんでこんなことに、とため息をつく。部屋の端の椅子に座っている子供はぬいぐるみを抱きしめている。その姿だけでも絵になるとおもってしまうのは、彼がモデル業をしているからだろうか。向けられた碧眼や目元は国民的アイドルであった父親に似たのだろう。髪の色は恐らく母親似なのだろうが。一つため息をついて、どうするべきかを考える。前にこの企画に参加したのは太宰だった。加州という青年としばらくの間共に暮らした彼らの様子は視聴者に人気を誇りーー続編を経て今に至る。国民的アイドルの二代目、人気は確かにあるが、親の七光ではないかとも言われているのは俳優業などもこなしている他のメンバーとは違い、彼がモデル業しかしてなかったからだろう。テレビカメラの前で滅多に笑わない彼はアイドルらしくないといえばらしくない。マネージャーの一人によれば、コアなファンがいるとのことであるが。じっと見ていたからか、彼は縮こまるように固まった。
「なんですか……」
そう問いかけられた声に、喋った、と呟いてしまったのは仕方がない。
「人間なので喋りますよ」
「そうだな、悪い。あーと……俺は佐藤春夫だ」
「存じ上げています。小豆ナマエです。モデルをしています」
そう軽く頭を下げるあたり一応礼儀はあるらしい。
「あぁ、知ってる。アンタが載ってる雑誌をよく買うんだ」
「……ありがとうございます」
「もっと近くにこないか?」
その言葉に彼は首を左右にふる。そうしてまた沈黙が訪れ、彼は目を泳がせた。
「苦手なんです、知らない人と喋るのも、テレビに出るのも」
ならなんでアイドルなんてやってんだ、といいかけて口を紡ぐ。恐らく会社の関係があるのだろう。だから、あんまり気にしないでください。そう続けた彼に、俺の目標が決まる。知らない人からの脱却である。
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まぁ、ナマエって人見知り激しいからね、とは、番組のアドバイザーとしてやってきた太宰と加州のうちの加州の発言である。
「それは見たらわかる」
「陸奥守とはめちゃくちゃ仲がいいからめちゃくちゃ話すよ。カナタより兄貴してるから」
「カナタ?体育系のテレビでよく見るやつだよな」
「あれ?これ公表してなかったっけ?カナタとナマエは実兄弟。体育会系がカナタ、文系がナマエ」
加州の発言に、ナマエが首を左右に振った。ちなみに加州に隠れているナマエを太宰が追いかけている現状である。加州が逃げ回るナマエをがしり、と掴み、座らせた。
「ナマエ、家事ちゃんとやってるの?料理くらいやりなよ。得意でしょ」
「あれ、むっちゃん以外に出したらビックリするじゃん……」
「むっちゃん?」
「陸奥守のこと」
「いいの、ビックリさせて。ほら、オムライス つくって」
加州に促された彼は渋々立ち上がり、キッチンに向かう。
「加州、生活力なさそうな奴に料理作らせて大丈夫か?」
「大丈夫、大丈夫。あの子ああ見えて料理上手いから」
「初耳だな……」
「料理は春生先生がやってたんですか?」
「なんか……こう、不安だったから」
俺の発言に、加州はケラケラ笑う。そして口を開く。
「大丈夫大丈夫、あの子、腐っても長船だから」
その言葉の意味を理解するのは、彼がどこぞのホテルかと思うようなオムライス を持ってきたからだ。
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「ワシがナマエを送り出した理由?……可愛い子には旅をさせよ!じゃ!」
そう告げた青年にナマエはポカポカと彼を叩いた。今まで一番動いてる、と思うのは俺だけではないはずだ。カメラマンもディレクターも編集者も恐らく数週後にテレビでみる視聴者もそう思うに違いない。
「むっちゃんのばか!」
「おーおー、わしをそういう口はどの口かえ?」
むにゅっと頬を引っ張った陸奥守にナマエはジタバタと暴れる。なるほど、懐いているらしい。お土産片手にやってきた陸奥守というアイドルはナマエが世話になっちょるのう、と笑う。ほんとにな。手をパッと話した陸奥守に彼は俺の後ろに回り込み、べッと子供のように舌を出す。あまりにも子供らしい仕草に目を瞬いてしまったが。
「むっちゃんの、ばーかー」
「おんしの人見知りをなおすいい機会ぜよ。別に、ワシだけがナマエの良いとこをしっちょってもかまんけんど?視聴者も、ファンもナマエのことを知りたがっちゅうし?番組をみるに、最近満更でもなさそうぜよ」
「そんなん知らんけん、むっちゃん、意地悪にゃ。わしはこんなんしたくないき、さとはるせんせがいいひとやけぇ続いとるだけじゃ」
彼の口から飛び出したのはいつものような敬語ではなく、方言である。陸奥守がそれを聞いて口を開く。
「出た、ナマエの何処かわからん複合方言」
「うるさい……むっちゃんと一緒のお仕事ってきいちょったけ、ワシはやるぅいうたのに、みんな嘘つきじゃ……ワシはむっちゃんとのおしごと、楽しみにしちょったのに……審神者さんも兄さまもみんなみーんな嘘つきじゃ」
そうしょげた彼の頭を撫でておく。ぐすぐすと鼻を鳴らしているのをみると、どうやら泣いてしまったらしい。陸奥守が少し黙り、ナマエに近づくと無言で頭を撫で始める。あー、ワシの弟分がこんなにもかわええ、とは彼の呟きである。彼はカメラを見て口を開く。しかも、飛びっきりのキメ顔で。
「ドールズハウス、次週から陸奥守とナマエの暮らしで放送ぜよ!」
「ええい、嘘をつくんじゃない。過保護か!」
「過保護じゃ!こちとらナマエが赤ん坊のころから世話しちゅう仲ぜよ!カナタよりお兄ちゃんしてる仲じゃ!兄離れも必要かと送り出してみたけんど、何時ものマイペースゴーマイウェイ猫タイプのナマエやなく、プルプル部屋の端で震えちょるウサギさんじゃあ。もう我慢ならん」
なるほど、兄馬鹿らしい。そう結論をだす。俺に向かって兄貴の座は渡さん!と告げた彼に俺はため息をついておく。ナマエは目を擦った。
「こするな、腫れるぞ。明日仕事だろ」
「目、冷やしてきます」
そうキッチンに向かった彼に、陸奥守をみる。
「長い付き合いってことは、お前の方言うつったのか」
「おん。ま、ワシのだけじゃないんじゃけんど」
まぁ、TOKENカンパニーはいろんな場所から人が集まっているのだから幼い頃からそこにいれば、様々な人の言葉がまざってしまうのだろう。
「で、ナマエの様子を見に?」
「それもある」
「それも?」
「ナマエはワシらの楽曲の一部の作詞担当じゃ。今日はその詩をとりにきた」
さらりと告げられた言葉に、コイツ重大発言しなかったか、と凝視する。彼は口を開く。
「たまーに、ナマエが詩をかいて、ワシが曲をつけるんじゃ。だいたいb面にはいっとうよ」
「お前たちの曲、b面も評価高くなかったか?」
「おん、ありがたいことに、サンキュー!」
そうまたカメラに向かってキメ顔をした陸奥守に、だからキメ顔をするな、と告げる。ほんに、おんしも、と言われたからにはやるしかないため宣伝しといたが。こういうのはノリが大切だろう。
「何してるの」
「キメ顔ごっこぜよ。ほら、ナマエ、手に持ったもの掲げながらキメ顔じゃ」
「……保冷剤です!」
そう保冷剤を掲げながらモデル時のようなキメ顔を披露した彼に陸奥守と俺がそっちじゃないと突っ込んだ。
「紙の方ぜよ」
「えーと……紙です!」
「そうじゃない」
「コクヨさんの上質紙です」
ボケ倒すんじゃない、と突っ込めば悪戯に成功した子供のように彼はケラケラと笑いながら陸奥守に紙を渡す。目新しいその表情に目をまたたけば、彼は首を傾げたが。
「何か?」
「いや……なんでも」
そうぽんぽんと頭を撫でる。彼は不思議そうに首を傾げーー陸奥守はえんがちょ!と割り込んできたが。
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なるほど、人見知りである。最近よくケラケラと子供のようにーーまぁまだ年齢的に子供なのであるがーー笑う彼に、なんとか一歩前に進めたらしいとしる。さとはるせんせ、と特徴的な呼び方をするからか、俺のファンでもそういう輩が増えてきているらしい。(そもそも俺が属してる事務所のタレントは文豪と呼ばれているため先生と呼ばれることがおおいのであるが)そしてじわじわとナマエの評価も上がりつつあるのが現状である。相変わらず陸奥守が一番懐いているようではあるが。台本を読む俺のそばで、鼻歌を歌いながら何か作業しているナマエは正に猫だと思う。この前不意に芥川と菊池にあったが、警戒する猫のようだと言われていた。まぁ、俺と話しているのを見て嫌な奴ではないと分かったみたいではあるが。あの子の世界はとても狭いんだ、とは同じドラマに出ている彼の属するグループのリーダーの話だ。忙しい父親と母親、一足先にジュニア枠に入った兄。一人で留守番をする中で、同じくジュニアで上京したてだった陸奥守が世話をしていたらしい。寂しがりなのだ、とは陸奥守の言葉で、それを隠す術はきちんと身につけているのだとも彼はいう。
「何かついてますか?」
あまりにも俺が見つめていたからか、彼は首を傾げる。
「いや……今度出かけないか?」
なんとなく口をついて出た言葉に彼は目を瞬いて、嬉しそうに頷く。その笑みに俺も嬉しくなって、スケジュール帳を引っ張り出したのだ。
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