2021/12/30

2021年オフラインネタ帳大放出祭11



「うーん、色々悩んだ結果、今言おうという結論が出たので今言います。俺の大事な妹へ。お前が楽しみにしていたラ・グラエティアのアイスクリームを食べたのは俺です。咄嗟にウィルのせいにしましたが、俺です。ごめんなさい。あと、プリンもこっそり勝手に食べたので監督オススメのプリンを買い足しておいたのも俺です。ウィリアム・ジョーゼフが犯人ではないので疑わないように。ウィルがかわいそうです」

「さて、真面目なお話をします。君が何歳の時に言おうかずっと迷いました。でも、君が俺の元を離れて歩むことが決まった今話しておきたいと思います」

「君が物心ついた時からお母さんとお父さんという存在を恋しがっていたのは知っています。保育園に迎えに行けば、どうしてお友達にはお父さんやお母さんが迎えに来るのに、自分は俺や当時お世話になっていたETUのフロントスタッフだったのか、何度も俺に尋ねましたね。俺はその度にお父さんとお母さんは魔法使いに豚に変えられたやら、サンタクロースの手伝いをして世界中飛び回ってるやらと言っていあのを覚えているでしょうか。きっと覚えてないでしょう。いつのまにか聞かないようになって、次に言おうとしていた両親は民間宇宙船パイロットとして火星に行きましたという嘘は付けないままでした」

「でももしかして勘違いしてるかもしれません。両親は恐らく生きているんだと思います。が、お兄ちゃんはもう会えません」

「俺が15歳、君が5歳のころの話です。あの二人は忽然と俺たちを置いて何処かに行ってしまいました。でもその方がマシでした。君に両親の牙が剥かなくて本当に良かったからです。でも、問題が起こりました。このままだと二人とも餓死します。俺は高校には行かず働くことを決めました。君を周りにありふれた普通の人生、人並みの幸せぐらいにはしてあげたいと思いました」

「その日しのぎで生きてきたそんなある日のことです。商店街の電気屋のショーケースにあるテレビで、ヴィクトリー対ETUの録画試合を見ていた時です。お兄ちゃんは何してんの?と声をかけられました。楽しそうにサッカーしてんなと思ってだがなんだか、言って俺は多分金持ちであるその人に飯を奢ってと頼みました。よっぽど俺が飢えて見えたのか、それともその人がいい人だったのか、君を連れて一緒にご飯を食べました。そして一緒にサッカーもしました。その人の周りには人が集まるからか、その人の周りにいた大人たちがたくさん俺の話を聞いてくれてお兄ちゃんは広報のアルバイトとスクールのコーチという職を得たうえに、君を保育園に入れたり、周りの人が手伝ってくれたりしました」

「そうしてお兄ちゃんは16歳の時ETUのユースの試験に受かりスタメンを奪い取り、今はもう兄ちゃんにとって大親友である当時東京ヴィクトリーユースにいた持田蓮と横浜マリナーズユースにいた花森圭悟、あとは志村や越後、古谷岩淵と言った面々と知り合って、そうしてサッカーをし続けて今に至ります」

「俺は自分の道に後悔はしていませんが、君のことになるとたくさん後悔があります。君が歳を重ねるに連れ、君に幸せになって欲しいけど兄としてどこまで君の選ぶ道に口を出していいのか悩み、また幸せな家族の幻想を持つ君にこのことをどう伝えるかずっと迷いました。でも、君が自分の人生を一歩踏み出したから、君も知るべきだと思ったし、君もどう向き合うか考えるべきだと他の人に言われました」

「俺は両親に二度と会いません。酷い思い出しかない両親達に会いたくありません。それが俺の答えです。でも君が同じ答えになる必要はありません。人は変わることができます。もしかしたら俺の思い出の中の人達とは変わってるかもしれません。会いたいというのなら、心配はやっぱりしますがお兄ちゃんはとめません。だって君の人生だから、君が選ぶべきなんだと思います」

「俺の最愛の、大切な家族の妹へ。大学合格おめでとう。俺の元を離れて。君の歩む人生にこれからもたくさん幸せあれ。でもいつでも帰っておいで。お兄ちゃんはいつでも歓迎します」

「ETUの元広報部長、現会長の永田さんとその一家へ。あの時俺を雇ってくれてありがとう。妹の面倒見てくれてありがとう。保育園の手配してくれてありがとう。俺の実家はETUなので、そのうち帰るかもしれません。またスクールのコーチとして雇ってください」

「当時達海選手、現ETU達海監督へ。貴方は俺のことを忘れてるかもしれません。というか、大それたことをしたとは思ってないかもしれません。本当はイギリスで対決してお礼を言いたかったのですが、会えませんでした」

「あの時電気屋で声をかけてくれてありがとう。才能あるからってユースの試験を受けるように勧めてくれてありがとう。貴方のおかげで俺達は今日も生きていて、妹は大学まで進めて、俺は毎日サッカーできています。貴方があの時声をかけなければ俺達は最悪死んでいたかもしれません。本当にありがとう」

「最後になりましたが俺とサッカーしてくれるみんなへ。お前らみんな大好きです。はやくみんなでサッカーしたいです。特にお前のことだからな持田蓮!」
ケラケラ笑いながら手紙を下げる。まぁジョーさんが手を広げたので俺が抱きつきに行けば周りにわちゃわちゃ潰されたけどな。痛い。

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「馬鹿なのでは?ってなってるところ悪いけど、ナマエはめちゃくちゃ色んな言語話せるからな」
「流石に書けないけどね。読みも微妙だし偶に混ざる。後高校くらいの数学とかは城西さんに教わってた」



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