2021/12/31

2021年オフラインネタ帳大放出祭49



私のポケモンはヒバニーというポケモンだ。父親の職場、ではなく父親の職場のライバル社からのプレゼントである。両親がレーサーに関わるという仕事上、私も世界を飛び回る必要があり、うさぎと呼んでるヒバニーが1番の相棒で一緒にサッカーしたり何したりしていたのだが。
目の前にいるのは達海猛である。カントー地方のタマムシシティでうさぎとサッカーしてたら現れた人物だ。サッカーしてんの?と聞いた彼に、私は刻々と頷いて、うさぎはそれはいい笑顔でにばぁ!と頷いた。似てるようで違う人がたくさんいるため、恐らくは違う世界の同じ人なのだろう。よくよく見れば、タマムシシティにあるサッカーチームのワッペンがついた服を着ている。
「上手いね、ここら辺の子?」
「ううん、お父さんの実家がこの辺りなだけで、色んな地方飛び回ってるよ。今日はたまたまここでうさぎとボール触ってただけ」
「うさぎ?」
「にば!」
達海猛(仮)にうさぎが手をあげて返事をする。ふふん、可愛かろう!とうさぎを抱き上げる。
「私はナマエ!こっちはヒバニーのうさぎ!私の相棒!」
「にばぁ!」
私の発言に達海猛がツボったらしい。ぶはっ、と吹き出した彼は肩を震わせた。なんだ?とうさぎと首を傾げれば彼はちょっと待ってとなんとか息を整えた。
「俺は……んー、タケシだけど、タッツミーでいいよ」
「タケシなのにタッツミーなの?」
「そ」
「へぇ、よろしくタッツミー!」
そう手を差し出せば彼はよろしく女王様と告げた。私はその言葉に目を瞬く。女王様ってなんだ。いや、もしやこの世界のことではない??うさぎも不思議そうに「に?」と首を傾げる。
「……いや、こっちの話」
「……ふーん、タッツミーはタマムシシティのサッカーチームの人でしょ?上着にワッペンついてるし。選手の人?」
「いや、監督……ナマエ、サッカー興味あるなら練習見に来る?」
「見に行く!」
「にばっ!」
ぴょんっと跳ねたうさぎをもう一度キャッチし、タッツミーに続くことにする。そうしてタマムシシティのチームの成績を聞きつつ公園を後にしたのだが。
どう見てもETUみたいな感じなんだよなぁ。そこで見てていいよと言われたのでうさぎとベンチに座って見てみる。なにやらタッツミーと周りがなんか話しているけどなんだ。まぁすぐに練習始まったからうさぎと一緒に見つめるのだが。

飛んできたボールを納めて、ボールをうさぎに山形にして渡せばうさぎがスーパーシュートをうった。さすが私のうさぎである。まぁ、ドリさんっぽい人が防いだが。うさぎががっくしと肩をおとす。
「うさぎ、いいシュートだけどキーパー正面だったねぇ」
「にばぁ……」
「うさぎ凄いな」
アイス片手にやってきたタッツミーに私はドヤ顔をする。
「私が教えました」
「に」
ニヤリと笑ったうさぎだったが、まぁキーパー正面だったけど、とタッツミーが告げてしょげて私にだきついた。可愛いから私はジャージの中に閉まっとくとする。こうなったらうさぎはジャージの中で団子になるのだ。
「あらら、うさぎ、拗ねちゃった」
「にば……」
「うさぎは上手だもんね、ポケモンは技を当てなきゃいけないからキーパー正面の方が都合良いもんね?」
よしよしと抱っこしていればうさぎはジャージから耳だけをぴょこぴょこと出した。ハナちゃんっぽい節があるからな。褒めて欲しいんだろう。ボールを持ったドリさんっぽい人がやってくる。
「監督の知り合いか?」
「まーね、さっき会って連れてきた。嫌がらせに使おうと思って」
「嫌がらせ」
「そ、ヤマブキとクチバに嫌がらせ」
ニヤリと笑った彼にドリさんがちょっと首を傾げた。ひょこりと顔を出したのは石神さんでは。
「なぁなぁ、さっきのポケモンだろ、あんまり見たことないけど」
「いいシュートだった」
うさぎのぴこぴこと耳が揺れている。もう一声!と言えば、ナツキより使える、とか、ポケモンの中で一番上手いという声をかけられてうさぎは気分よくしたらしい。にばっ!とジャージの中から顔を覗かせた。
「おお、可愛い」
「ヒバニーっていうガラル地方のポケモンだよ」
「へー、ガラルっていうと……」
「イギリスのあたりじゃないか」
いやこれなんだ??と私は首を傾げる。イギリスなんて国はこの世界ないんだぞ。一人混乱していれば、うさぎも首を傾げた。
「しっかし、ヴィクトリーの女王様にそっくりだな」
「たしかに、子どもの頃の写真テレビに映ってたのはこんな姿でしたよね」
「だろ?だから嫌がらせに使おうと思って」
「いや、火に油注ぐような気がするが……」
「なになに、なんの話?」
「大人の話」
「なにそれー」
「なぁ、触っていい?」
「いいよー、ね、うさぎ」
「にば!」
そう言ったうさぎを石神さん(仮)に掲げる。石神さん(仮)やドリさんに撫でられてうさぎはご満悦である。
「おー、ふわふわ」
「大人しいな」
「ポケモントレーナー目指してんの?」
「うーん、うさぎ達は仲良くなったから一緒にいるだけだからなぁ。ポケモン勝負はするけど……どっちかというとサッカー選手になりたい」
「にぃばぁ!」
ぴょんっと手を挙げたうさぎに、ぶれないな、とドリさんが笑った。なんだ、これは??みんな記憶あるのか??


==

「タッツミーポケモン持ってないの?」
「持ってない」
「珍しいねー」



==

嫌がらせと称されてスタジアムに連れてこられた私である。なんのだよ、と思ったらヤマブキシティに蓮っぽい人がいた。大人じゃん。いや、私の記憶よりは若いんだけど、私と同い年じゃないんかい!!私子どもなのに。あと、めっっっちゃ凝視されてるんだけど。いや、あれ固まってないか。うさぎは蓮のあまりの眼光にびっくりして私の胸元に飛び込んできた。蛇に睨まれた蛙っぽいな。そのままジャージにしまっとこ。うさぎをジャージにしまっていれば、違う人がやってきた。見上げれば稲瀬さんっぽい人だ。しかも若い。パチリとあった目線に、彼はそのままタッツミーをみた。
「おい待て達海」
「違うやつ釣れたかぁ」
「ソイツは……」
「うちのファンの子なんだよね〜、今日は試合の見学来てんの」
なー?と言ったタッツミーに私はとりあえずなー?と私は返す。うさぎは耳だけ相変わらず出てる。耳がぴこぴこ動いて私の顔に当たるためくすぐったい。稲瀬さんは屈んでくれるあたりこの人できてんだよなぁ。
「君の名前は?」
「私はナマエ。いまジャージにしまってるのはヒバニーのうさぎ」
「にば」
ひょこりと顔を出したうさぎに稲瀬さんはちょっと驚いたように目を瞬いた。
「ふふん、うさぎ可愛いでしょ」
「……ポケモントレーナーを目指してるのか?」
「ううん、どっちかというとサッカー選手の方がなりたい」
「にば!」
なんか周りの見る目がホワホワしている。なんでだ。
「タマムシに所属しているのか?」
「ううん、お父さんの実家がタマムシシティにあるからカントー地方に遊びに来てるだけだよ」
「普段は他の地方にいるのか?」
「ううん、レースの関係で色んな地方にいるよ。今はお休み」
「ヤマブキシティのチームに興味は?」
「はい、稲瀬さん勧誘しない」
そう割り込んだタッツミーに私は彼を見上げる。うちの子にするからと言った彼に、私は広報さんをみる。
「タッツミー、広報さんが鬼の形相できてるよ。向こうのチームの広報さん来てるよ」
そう指差せば、彼らはそちらを向いて話半ばに立ち去ったのだが。私?広報さんに連れられて一緒に見ることになった。


「あー、なるほどー、そっかぁ、この地方のスタジアムはポケモンスタジアムかねてないしダイマックス用の設備もないから妨害されやすいのかぁ」
うむうむと思いながら様子を見る。ただの煙幕なのかそれとも違うのか。広報さんが憤慨してる。まー、良いゲームだったもんな。うさぎも憤慨して足をたしたしとしている。
「ヘイ、ロトム。あれは普通のえんまく?それともスモッグ?」
そう言えば私のポケットからロトムが飛んできて煙を見る。広報さんなんかびっくりしてるけど。
「んー……恐らくはスモッグロトねー」
「わっ!喋った!」
「スマホや図鑑に入ったロトムはおしゃべりするよ」
そう言いつつ煙をみる。
「風で吹き飛ばそうとおもったけど危ないかぁ。観客の方にいくとやばいしなぁ。エントツさんが食べるかな」
エントツさんをモンスターボールから出す。エントツさんはにっこり笑った。
「エントツさん、あの邪魔なスモッグ食べれる?」
「またどがーす」
にっこり笑いながらふよふよとエントツさんは煙の方へ向かう。
「あれってマタドガスよね?」
「ガラル地方のね。空気を綺麗にしてくれるんだよ」
しばらくエントツさんを見ていれば、エントツさんが煙を全部食べたらしい。代わりにいい匂いを漂わせて戻ってきた。
「ありがとー、エントツさん、助かったよ」
「またどーがーす」
にっこりと笑ったエントツさんをボールに戻す。可愛いんだよ、にっこり笑ったエントツさん。あと、なんか見るからにロケット団の下っ端ぽい人が慌ててるんだけどなんでだ。サッカー賭博か??いやこれたしかにホーム側負けになるし三点くらいって話になるんでは??煙幕的なのはなくなったため、審判団が協議し試合は再開になった。いよっし!とぴょんっとうさぎとハイタッチする。
「どっちが勝つかなぁ。ワクワクするね、うさぎ」
「にばぁ!」

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結局ドローだった。でも大変楽しいゲームでした。うさぎと感想言いながらうむうむと頷いていれば蓮にそっくりな人がやってきた。そして可笑しそうに笑う。というか爆笑した。これは自嘲だな。向こうは少なくとも私を知ってるらしい。すくなくとも期待した。
「なんだ、子どもじゃん」
「子どもだよ」
そう言って彼を見上げた。うーん。私に合わせて一応屈んだ彼に私は手を出した。うさぎは蓮から隠れるように私に抱きついた。
「私はナマエ」
「知ってる」
「こっちは相棒のヒバニーのうさぎ」
「にば」
「ソイツは知らない」
「私もお兄さん知ってる」
悪戯っぽく笑ってそう告げる。目をかすかに見開いた彼に、後ろにレンって書いてある、と言えば彼は「そうね」と目を伏せた。
「お兄さんサッカー上手だね」
「当たり前だろ」
「私も上手いよ」
「ガキがなんか言っててうける」
そう言って立ち上がった彼を引き留める。
「何」
「私もね、蓮がお兄さんだったからびっくりしたよ」
耳元でそう言えば、その言葉に彼はかすかに目を見開いた。
「また一緒にサッカーしようね、蓮。昔に約束したでしょ」
彼はその言葉に、息を呑んだ。そうして私を抱き寄せる。昔のように背中を叩けば、彼はゲラゲラ笑うのだが。失礼なやつだ。
「ふぅん、へぇ?ガキになってるじゃん。ウケるんだけど」
「蓮お兄さんめちゃくちゃ情緒不安定じゃん。寂しかった?私地方飛び回っていないから、代わりにポケモンのたまごあげるね」
鞄からごそごそと小さめな卵を取り出す。いや、ヤヤコマの卵だけど成長したらファイアローになるから。私のファイアローの卵の一つだから。はい!と渡せばいらないって言われたけど知らん。お前も!ポケモンを!育てるんだよ!!

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「持田に何あげたの?」
「あのお兄さん情緒不安定だから寂しいんだろうなって思ったからポケモンの卵あげた」
そう言えば別の事務員さんに、子ども強い……と言われた。恐らくなんやかんや世話をする。
「育ったらぴったりになると思うんだぁ」
あとは稲瀬さんにイワンコの卵を渡したい。あの人前の世界でもルガルガン連れてた記憶あるからな。犬好きというよりはルガルガン好きである。
「タッツミーポケモン持ってないの?」
「持ってない」
「このチームの人あんまりポケモン持たないんだよね」
「なんで?」
「なんでだろうねー、不思議だよね」
「ポケハラかますのはやめい」
「興味はあるけど、なかなかねぇ」
そう言った世良くんっぽい人に、じゃあ卵渡そうか?と隣にたまたまいた椿くん尋ねた。
「えっ」
「お兄さんと仲良くなれそうなポケモンの卵持ってるよ。みんなで育てたら?」
ごそごそとボールを取り出す。最近のボールは孵化装置兼ねてるからな。
「えっ、俺?」
「大丈夫だよー、懐っこいし。ボール遊び大好きだし」
「いいじゃん、椿。面倒見たら?」
「いぃっ!?」
「はい」
そう言ってボールから卵を出して渡す。何の卵?とこそっと聞いたら事務員さんに、ワンパチとこそこそ言えば「ああー!」と納得された。
「大丈夫ですよ、育てやすいっす」
「えっ、ええっ!?」
「何が生まれるかたのしみだなー」
周りがそう口々に言うため彼はもらうしかなくなるのだが。ポケモンと暮らしてる事務員さんいるから大丈夫だろう。

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たまたま他地方に滞在中、各地方の代表とかが集まる大会が開かれていたので見にきたのだ。練習終わりらしくはける代表に私は口を開く。相変わらずうさぎは蓮が苦手らしい。蓮を見つけるなり私にしがみついた。
「やっほー、蓮のお兄さん。卵孵った?」
「ナマエじゃん。なんでいんの?」
「私の両親が関わるレースが今の時期この地方でやるから、必然的に今の時期この地方に私もうさぎもいる」
「ふぅん」
「聞いた割に興味薄すぎない?卵孵った?」
「孵った」
「ヤヤコマ可愛いでしょ」
ふふん!と言えばはいはいみたいな感じで流されたが。そう言うの良くない。ヤヤコマ可愛いだろ。可愛いといえ。
「バトルした?」
「勝手に野生のポケモンに挑んでる」
「好戦的なのそっくりじゃん」
そうケラケラ笑えば彼は私のほっぺを引き伸ばしたが。いたい。よく伸びるねぇ、じゃないんだわ。ちなみにうさぎがそれを見てガタガタ震えている。ジャージにしまえば安心したらしい。また耳だけジャージの外にのぞいてる。
「懐かれてんね」
「蓮が怖いみたいだよ」
「はぁ?」
「持田の知り合い……うわ、苗字にくりそつな子どもじゃねぇか。どこで見つけたんだ?」
「知らね。達海さんが見つけてきた」
「へー、まだまだ不思議なこともあるもんだな」
そんなこんな話てたら椿くんと窪田くんが通りかかる。なんだ?椿くんが固まってるが。窪田選手、わー、苗字選手にそっくりーじゃないんだよな。本人なんだよ。言わないけどな。
「ダイスケ選手、卵孵った?」
「え、あ、孵ったよ」
「へぇ、椿くんももらったの?ポケモンの卵」
「は、はい……チームで面倒見てますけど、俺が代表で見てるって言うか……」
「ハナ抜かされてんじゃん。ハナにはあげないの?卵」
「あげる卵は決めたんだけどねぇ、会ってないから」
噛み合ってるのか噛み合ってないのか不明である。ちなみにハナちゃんは私を見つけて奥で固まってる。大きく手を振れば、アレック選手が気づいたらしい。ハナちゃんをひきずってやってくる。会ったことあるのか?とジョーさんに聞かれたので、昔ね!と返しておいた。
「うわー、なんかちっこいあねさんおるやん」
「こんにちは!」
「こんにちは、元気やなー。名前はなんていうん?」
「ナマエだよ。こっちに隠れてるのは蓮のお兄さんが怖いヒバニーのうさぎ」
「は?」
蓮がうさぎを凝視する。うさぎはまたジャージの中で震え上がった。すまん、うさぎ。私はうさぎをぽんぽんとあやしておく。
「そう言うのが怖いんだようさぎは」
「お前が甘やかしすぎだろ」
ヒバニー?と首を傾げる周りに、窪田くんがヒバニーの耳だと言ってるあたりちょっと世代が違うんだよな。
「うさぎ、挨拶しよ。蓮はねぇ、うさぎをとって食わないと思うなぁ」
そう言いつつジャージの中をみる。こちらを見上げたうさぎに大丈夫と言えばしばらく葛藤したのちに頷いたのでジャージのチャックをあけた。うさぎはひょっこりと顔を出して、遠慮がちに挨拶する。
「にぃば」
「おお、ほんまにうさぎやなぁ」
「……触ってもいいか?」
「いいよ」
そう言えばハナちゃんに撫でられたうさぎはまんざらでもなさそうである。うさぎは毎日ジャンプーするからふわふわなのだ。多分ハナちゃん癒されてる。ハナちゃんのまわりに花が飛んでいる。うーん、可愛いい。ついでだ。
「癒しが少ないお兄さんにー、ポケモンの卵をプレゼントー」
そう言ってボールに入った卵をだす。は?と言う声を出した彼に卵を渡し、蓮のお兄さんにできてお兄さんにできないことはないよね!!って言っておく。
「ああああたりまえだ、も、持田にできておれにできないことなどにゃい……」
「ぶはっ!!超動揺してんじゃん!!」
「持田ポケモン持ってたん?」
「もう孵った」
「ヤヤコマっていうことりポケモンだよ!」
私の発言にことり……と蓮に視線がむく。蓮は気にしていないらしい。
「ちなみにダイスケ選手はワンパチっていう子犬ポケモンだよ!!」
「なんや椿ももらったん?」
「えっと、チームでというか……代表して俺が面倒みてるっていうか……」
「見たい」
「持田も椿も連れてへんの?」
「俺は招集されてる間はチームが面倒見てくれてるので……」
「ホテルに置いてる。ハナのは何生まれんの?虫?」
「それ言ったら面白くないじゃん〜」
ケラケラ笑いながらそうつげる。ハナちゃんが胃を押さえたので、お兄さんにぴったりなポケモンだよ!と言っておいた。
「ワンパチとかヤヤコマと一緒で育てやすいと思うな。怖いものではないよ。二人とも慣れたらもう一匹あげるね」
「ポケモンってそんな簡単にあげていいものなのか?」
「私は人にあげていいよっていう資格を持ってるから大丈夫だし、お兄さん達酷いことしないってわかってるから」
うさぎもにっこり笑って頷いた。可愛いだろう。
「む……わかった、そ、そこまでいうなら……め、面倒をみてみるか……だが、どうすればいい?」
「ボールに入れて連れ歩いてあげたらそのうちかえるし、孵ったらチームのポケモン連れてる事務員さんに聞いたらいいよ」
「結構丸投げやなぁ」
「だって、私親と世界中飛び回ってるから、こまめに会えないし。あ、連絡先だけ教えとくね」
そう言ってqrコード的なものがついたカードを渡しておく。ガラルのリーグカードみたいなものだ。私のサイン入ってるやつである。とりあえず人数分だしておいた。まー、あれだ。父親の働いてる会社名とか入ってるけどまぁいい。
「あんまホイホイ知らん人に連絡先おしえたらあかんよー、俺らは悪用せえへんけど」
「はーい……あ、蓮のお兄さんついでだし、ヤヤコマにあって行きたい。どこ泊まってるの?」
そう尋ねたら同じ場所で笑ってしまったのは仕方ない。うさぎは固まったけど。

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「ナマエ、何してるんだ」
「やほー、ジャック。サッカー選手に遊んでもらってた」
「ナマエ、他競技に迷惑かけるのはどうかと思うよ」
「ほどほどにするよ。ジャックとニャンニャンは何してるの?デート?」
そう問いかけたら、俺の片側はナマエのためのものだから違うとか、そんなわけないだろ死ねよロリコンとか汚い言葉が飛び交う。
「あっはっはっ!今日も仲良いね!何してんの?」
「ヤックの機体について話してんだ」
「あのトップスピードの」
「壊れたんだよ。今日の練習中にブレーキ制御が効かなくなったみたいでね」
「えっ、ヤックさん無事?」
「ヤックさんは死なないからね」
「あの人今回も無傷だからな。面会はできないが。お前の父さんも母さんもその事態に駆り出されてるから部屋にはいないぞ。俺とデートするか?」
「ジャックのファンに殺される未来しか見えないから今回は遠慮しとく」
「じゃあ僕とはどう?」
「人見知りなジャックの暇を潰せる相手はニャンニャンしかいないから遠慮しとくね。部屋でうさぎ達と大人しくサッカーみてるか、街にあそびにいってくる。ね、うさぎ」
「にば?」
ジャージからひょっこり顔を出したうさぎに、お前そんな場所にいたのかとジャックさんが突っ込んでいる。うさぎはよく私のジャージ下にいるからな。
「君のあげたうさぎはいつもああだよ。進化もしたくないって」
「なんだと」
「うさぎが選んだからいいんだよ。ねー?」
「にぃ!」
にっこり笑ったうさぎを撫でてからじゃあね〜と手を振っておく。ひらりと手を振った二人に私はうさぎを連れて部屋に荷物を整理しに向かい、ちょっとしたサロンの前を通りかかれば相変わらず二人はタブレットをみながら何か話していた。仲良しか。エレベーターに乗り込めば、途中の階でとまり、志村くんっぽい人乗ってきた。はたりとあった目に、お兄さんサッカー選手でしょ、とこっそりと言ってみる。わかっちゃう?と返した彼に、私は刻々頷いた。
「苗字にそっくりだなー、もっちんと苗字の子どもじゃないだろうし、ドッペルゲンガーみたい」
うーんこれやっぱりみんな記憶があるのか??と内心首を傾げる。うさぎも首をかしげた。
「そのうさぎもポケモン?」
「ポケモンだよ。ヒバニーっていうんだ」
「ポケモンって奥が深いなー、うさぎもかめもとりもポケモンだもんね。動物のくくりがポケモンなのかなぁ」
「恐竜もポケモンだよ」
「じゃあ、人間もポケモン?」
「それはどうだろ、うーーん」
そう考えていれば、彼も考えているようだ。エレベーターが下まで下がり、一階のロビーにつく。向かう先は何となく一緒らしい。
「ミニ苗字はポケモンいっぱいもってるの?」
「そこそこ?お兄さんもみる?」
「いいの?」
「いいよ」
そんな話をしていれば蓮とハナちゃんと稲瀬さん達がいた。稲瀬さんいるじゃん!!
「おじさんいたの!?」
「……おじさん呼びは傷つくからやめろ。稲瀬でいい。親御さんはどうしたんだ?」
「なんか機体トラブルがあって他のチームだけどその原因究明に行ってるから帰ってくるのおそいよ」
「……そうか」
「ハナモン、卵持ってる」
「……その子にもらった」
「お兄さんにあうポケモンが思い付いたら卵あげるね」
志村くんを見上げてそういう。ハナちゃんは蓮をみた。
「……そ、そういうシステムなのか?」
「うん」
「だが、俺は初対面では……」
「えっ、昔会ったでしょ?」
そう首を傾げる。昔?と首を傾げる。間違いではないかと。私は「えー?」と不服な顔をした。
「昔一緒にサッカーしてたじゃん。ハナちゃんの忘れん坊。一緒にサッカーまたしようねって言ってたのに」
むっとしながら言えばピシリと固まった。稲瀬さんもだ。志村くんは目を瞬いてる。蓮は頬杖をついたままだが。
「ナマエ……?」
「ねーねー、何でみんな年上なの?また会えても同い年かと思ってた」
「ミニ苗字は苗字の記憶があるの?」
「多分ねー、全部かどうかも本人かどうかも知らないけど、記憶はあるよ」
その瞬間ハナちゃんがぼろぼろ泣いた。ので、むかしみたく手で拭ったら、うさぎも現れて心配そうにペタペタハナちゃんのほっぺをさわる。稲瀬さんが私の頭をわしゃわしゃ撫でる。志村くんは蓮をみた。
「もっちん、だいぶ歳開いたねー」
「ロリコンじゃねーし」

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「稲瀬さん、イワンコ育てるならレベル1がいるよ」
場所をうつし、蓮達が泊まっているフロアのサロンスペースである。ハナちゃんがあんまりにも泣くのと、ポケモンを自由に離してもいい場所がそこだったのだ。ポケじゃらしやらポケボールやらを取り出しつつそう言えば彼は固まった。
「ぐ……育てたいが、このデカい奴らのことで手一杯だしな……構ったりしつけたりする暇があるか……」
「稲瀬サン、コーチじゃん。代表もチームも」
「コーチの仕事量を舐めるな」
「実物見てから決めたら?」
そう言いながらイワンコを放つ。レベル1イワンコというか生まれたばかりのイワンコである。ねむねむなのかあくびをしてから、ちょんとおすわりした。
「犬じゃん」
「犬だ」
「へー、こんなのもいるんだぁ」
「ダイスケ選手のも子犬だよ」
稲瀬さんがイワンコを見つめている。イワンコも稲瀬さんを見つめて尻尾を振ると一声鳴いた。私はとりあえずポケじゃらしとポケモン用おやつを渡す。彼はすっと受け取って、無言でイワンコを躾け始めるのだが。
「即堕ちじゃん」
「稲瀬さん、犬系好きだから」

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じっと越後くん達が見下ろしてくるので、とりあえずうさぎブロックをする。うさぎブローック!と言ってうさぎを掲げれば、うさぎはやる気になって、しゅっしゅっとキックの空振りをした。ひのこがちょっと散る。うお、とのけぞった越後くん達に私は「顔がいい人がじっと見てくると緊張するからやめたほうがいいよ」と相変わらずうさぎを掲げながらいっておいた。うさぎはキックのふりをやめてうむうむと頷く。ちなみに稲瀬さんはそのままイワンコをボールにいれて連れ返ったので簡易トレーナー登録だけすました。あれだ、ペットショップでお父さんがだっこしたら買っちゃうやつ。カントー帰ったらポケセンにいってくれ。古谷さんが私に合わせてかがんだ。
「これもポケモン?」
「ポケモンだよ。ヒバニーのうさぎ」
「にば!」
「そして私はカントートライアントモーターズのナマエだよ」
そう言ってうさぎを下げる。カントートライアントモーターズ?と首を傾げた
「モーターレースの会社。カントー代表。私の両親が働いてるから私もそこにいるよ」
「へー」
「今はポケモン色々遊んでもらってるとこ」
そう言えば彼らは納得したらしい。シムシムはアブリー髪につけパチュルと遊んでるからな。似合うーー!あまりにも似合うー!可愛いー!!
「猫被っててウケる。なに、越後が好みなの?」
「顔がいい人に罪はないんだよ、知らないの?」
「お前のルールだろそれ」
「うん」
はっはっはっ!と笑いながら頷けば、なんか苗字にホントにそっくりだなぁって言われた。いや、黙ってるけど本人ですし。
「お兄さん達もポケモンと遊ぶ?」
「いいの?」
「いいよ、私譲渡の仕事もしてるし、ポケモンを人に慣れさせたいしね」
「そ、そんなことをしてるのか?」
「まーね!私懐かれやすいから!」
「同類だからだろ」
「うるせー、だれがポケモンじゃ。うさぎ、キックだ、うさぎキック!」
そう言ってうさぎを掲げる。うさぎは「にば!?」と驚いてまん丸尻尾を下げれないのに下げた。プルプルしている。蓮は凝視してるだけだ。にばぁ、と涙目になって振り返ったうさぎに、ごめんごめんと謝って抱っこする。慣れたと思ったら違うらしい。うさぎはそのまま、まるまるお餅になった。
「すっかり怖がらせちゃって……蓮のお兄さんにヤヤコマ懐いたの奇跡すぎない?」
「……た、卵から孵ったからでは?」
「ハナはうさぎに下に見られてるだろ。それよりかはマシ」
「ぐ……」
「うさぎはハナちゃん選手にすっかりお兄ちゃんだからなぁ」
「なかがいいといってくれ……」
「……そいつ大丈夫なのか」
「ジャージにしまうから大丈夫だよ」
そう言いつつジャージの中にうさぎを入れる。お餅を解除して、耳だけをぴょこりとうさぎはジャージ襟元から外に出した。
「あ、いた、ナマエちゃん」
ひょっこり顔を出したのは椿くんである。その後ろにはあれだ、ガンナーズの小室くんと窪田くんが見える。
「ヒバニーの耳だけが見える……」
「ヒバニーのうさぎはねー、蓮のお兄さんが怖くて隠れちゃった」
「ヒバニーって結構好戦的なイメージあるけど違うの?」
「うさぎはねー、臆病な方だからそこまで好戦的ではないよ。サッカーは大好きだけど。お兄さん達どうしたの?」
「椿くんにねー、ポケモンの卵貰ったってきいたからきたんだよー」
ホワホワしてる窪田くんに、卵だと私の独断と偏見による選定で渡すことになるよーと言った。
「独断と偏見?」
「あとはねー、お兄さん達ポケモン持ってないって聞いてるから、育てるのが難しいどくとかドラゴンとか育てるのが難しいポケモンは避けてるかなぁ。稲瀬さん以外は」
「稲瀬コーチ以外は」
「あの人多分育成上手いから」
「ナマエちゃんの稲瀬コーチへの信頼はいったい……」
そんな問いかけにはにっこり笑いながらかわす。彼らは首を傾げたが。どうやら小室くんはポケモンが欲しいらしい。そういえば、と手を叩く。
「ポケモンほしいなら、卵じゃなくていいなら譲れるよ。そういうことも私してるから」
私の答えに彼らは目を瞬いた。
「この前ね、孵化したばっかのポケモンが大量に捨てられる事件がカントーであって、私も何匹かトレーナー見つけるように頼まれてたんだよね。お兄さん達なら多分大丈夫だと思うし、何でもいいなら渡せるよ」
「ぐぅぅ、背に腹は変えられない!」
ください!と言って頭を下げた小室くん可愛いな。しかたあるまい。うさぎがジャージから抜け出して、鞄からモンスターボールを取り出す。
「にば!」
「ありがと、うさぎ。お兄さんにポケモン渡す前に、スマホ出して」
「スマホ?」
「ハナちゃん選手とか蓮のお兄さんとか稲瀬さんとは違って、お兄さんはポケモン捕まえたりしそうだから。ついでにダイスケ選手とクボちゃん選手も」
そう言えば首を傾げながらスマホを取り出す。iPhoneとかXperiaとか違うスマホ取り出したのを私はみたぞ。どうなってるんだろ。あんまりこっちのスマホ機種は使ってなさそうだ。
「あんまりスマホ触らないの?」
「あー……」
「実はねー、言葉が読めないんだ〜。僕らが知ってる文字と違うくて」
のほほん告げた窪田くんに、目をパチパチ瞬く。そして、ああ!と手を叩いた。うさぎもわけがわかってないが私の真似をする。多分この世界の言葉の表記が違うから読めないんだろう。と、なると、だ。私が小さいころ両親というか父親の会社の人が互換ソフトを作ってくれたのだ。しかもそれは地味に更新され続けている。
「おっけ、理解理解。ハナちゃん選手や蓮のお兄さん達もあとでやってあげるね。先にお兄さんのやっちゃおう。スマホ貸して」
「えっと……?まぁ、はい」
小室くんがスマホを私に渡す。うさぎがモンスターボールを開ければロトムが飛び出してきた。そのままロトムはスマホに入ると、起動画面になったスマホは宙にうく。
「ロトムって呼んでみて」
「ロトム?」
「登録完了ロト!ハロー、タケミ!」
「わ、喋った」
「よし、私のロトムー、」
「待ってたロト!今回は年上ロトねぇ〜」
「何歳からはじめて連れててもいいんだよ」
「うむうむ、そうロトね!ソフトを共有するロトー」
「あとね、ロトム、あの互換ソフトも入れてあげて」
「?わかったロト」
そう言ってスマホロトム同士でソフトを共有する。まぁ、互換ソフトと図鑑アプリと手持ち情報確認アプリだけど。てんてんてれてんッという子気味良い音と共にデータ共有が終わったらしい。
「はい、終わり図鑑アプリと手持ち情報確認アプリ入れといたよ」
「ずかん!!」
「あとねー、クボちゃん選手の言ってることを言う人はたまにいるからね〜、そういう人向けに知り合いがつくってくれた言語互換アプリも入れたからこれで多分読めるようになるんじゃないかなぁ。ただね、それでも読めなかったら、それはもうロトムに音読してって頼んだらいいよ」
カントージョウトホウエンシンオウは日本語のひらがなカタカナに変換されるのだが、イッシュガラルアローラは英語だし、カロスはフランス語なのだ。それがわからなければ意味がない。喋る言葉は共通だが、書く言葉が違う。それがこの世界である。
「他の人達にも互換ソフト入れるからちょっと待っててね。うさぎ、例のボール取り出して」
「にーば!」
うさぎはまた鞄に顔を突っ込むとボールを取り出した。
「これは一応注意だけど、進化とかはお兄さんの独断じゃなくって、一緒に決めなきゃだめだよ」
「?わかった……?」
「じゃあ、はい、これから仲良くしてあげてね」
そう言えば彼はちょっと嬉しそうにモンスターボールを受け取り、ボタンを押した。その瞬間飛び出たイーブイは小室くんに飛びついたのだが。まだ赤ちゃんだから小さめだが、小室くんは見事にバランスを崩したが、サッカー選手だけあって耐えた。いい体幹である。
「いーぶ!」
「うぉ!?」
「ぃぶぃ!いーぶい!」
嬉しいを全面にだしているイーブイを小室くんは抱き上げる。
「イーブイ?」
「ぶい!」
にっこりと笑ったイーブイに、可愛い……と他もぼやいたの聞き逃さなかったぞ。よろしくな、イーブイ!とニッと笑った彼に、イーブイは嬉しそうに鳴いて小室くんに突撃した。
「でもあれだね、ダイスケ選手もお兄さんもポケモン連れてるから、クボちゃん選手もポケモン連れてたら楽しくなりそうだね」
「にーば!」
「クボちゃん選手似合うポケモンかー」
うーん、とうさぎと二人で考える。二人を見ていたうさぎがぽんっと手を叩いて鞄を漁った。そうしてモンスターボールを一つ取り出して私に差し出した。
「にぃば!」
「なになに、うさぎ、あー!この子ね!確かにクボちゃん選手にぴったりかも。はい、この子はどうかな!」
そう言ってボールを渡す。ポンッという音と一緒に現れたのはネイティである。なんかボールにスタンバイしてるなとは思っていたのだ。見つめ合う間に小室くんがスマホをかざした。
「ネイティ。ことりポケモン。エスパー、ひこうタイプ。羽が育ちきっておらず、飛び跳ねるように移動する。いつも何かを見つめてる」
「おぉっ……!た
「確かにクボちゃんにぴったりかも」
「僕もいいの?」
「いいよ。大事にしてくれるでしょ?」
「うん、もちろん。ネイティは、僕でいいの?」
そう首を傾げた窪田くんにネイティはととっとジャンプして窪田くんの腕の中に着地した。よかったねー、くぼたん、と志村くんがアブリーを乗せながら告げる。彼は頷いた。

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「蓮のお兄さんや秋森選手や城さん選手はヤマブキでみたし、ダイスケ選手はタマムシ……ハナちゃん選手はクチバシティでしょ?」
「……あぁ。古谷さんやアレックもだ」
「……越後選手やジョーさん、シムシム選手や平賀選手達どこ?」
いやだって埼玉位置があれなんだよ。ジョーさん元は新潟じゃん。
「越後はハナダシティだよ」
「俺や志村、窪田、小室はコガネシティだ」
「ジョーさんとお前が顔が好きな岩淵とかはホウエン」
「えっ、じゃあ地方対戦なら敵同士じゃん。なんで一緒に練習してんの?」
「カントージョウトシンオウホウエンで混ぜて試合をしてたんだよ。相手はガラルイッシュアローラフェルム混合さ」
背後からの声にビクリと肩を振るわせる。振り返ればそこにいたのは知り合いである。
「こんにちは、ナマエ」
「アスターーー!!!」
「にぃば!」
そう言ってハグをする。彼も軽くハグをした。うさぎも元気に挨拶する。後ろにいた城西さんは首を傾げる。
「監督、知り合いですか?」
「あぁ、この子とは昔から親交があってね。君たちこそ知り合いだったのかーー……いて!」
「アスター、何楽しそうなことしてんの!!教えてよ!!というか、ずるい!!」
「にぃ!」
「私も噛みたかった!」
「にぃば!!」
うさぎと駄々こねていたらボールからエースバーンが現れた。
「ふぁいに〜?」
「エースバーンも言ってよ!アスター面白そうなことしてるのに教えてくんないんだよ!!あんなやつストライクアウトの的だ!的!」
「にぃば!!」
「ちょっとまって、うさぎボールコントロールあがってるじゃないか、いたい、ポケボールはいたい!」
「ふぁいに!」
「エースバーンは流石にやめてくれ」
はー、と息を吐きながらエースバーンのゆるいボールを取ったアスターに私は子供っぽく頬を膨らませておく。うさぎやエースバーンも同じように頬を膨らませた。可愛いだろう。
「君、そんなに子供っぽかった?」
「最近子供っぽくなるように努力している」
「しなくていいんじゃないか、そんな努力」
「ナマエ、何、監督と知り合いなの?」
「知り合い知り合い。元ガラルのスーパースター。数年前まで不貞腐れてた変態」
その一言に蓮が爆笑した。変態……と繰り返して周りはアスターをみる。
「ナマエ、語弊を植え付けないでくれ」
「私じゃなくてジャックが言ってたから」
「にぃば!」
「あのロリコン人見知り野郎……」
「まぁジャックもこうやってロリコン呼ばわりされるし、二人揃って変態でいいんじゃない?」
「一番気持ち悪いのは君にニャンニャンって呼ばせてるニャンコスキーだけどな」
アスターはすぐそういう。この人はこういう感じだからな、と指を指す。
「外面がかなりいいけど、この人ただのやべぇやつだから気をつけた方がいいよ。ガラルではジャックと二人でやべえ兄弟って噂だから」
「風評被害が過ぎないかい?」
「いや、ホント。ジャックは氷上のプリンスとか言われてるけどあの人ただのスピード狂だかんね。機体乗ってたらただのバーサカーになるから」
「あれでもマシになった」
「アスターもアスターでキングオブガラルとか呼ばれてたけど勝ちに昔は飢え過ぎて仲間でも容赦なかったし」
「それは若気の至りというやつだから忘れて欲しい」
「15年前のナックル戦、アスターで検索検索ー」
ケラケラ笑いながらそう言えば、眉間に皺を寄せたアスターは口を開く。
「君だってその界隈ではなんでそうなったって有名なんだからね。天才テックの娘がなんでかサッカー狂だし、その年で二つのタイプのバトルクイーンしてるし」
「バトルクイーンはチームの優勝したカップのタイプだからだよ。二つ以上は兼任流石にできないから、私が好きなタイプ使わせてもらってる」
「バトルクイーン?」
「彼女達はほら、興行サーカスって呼ばれてて、一定の地方に留まらないだろう?だから、一般や関連向けに夏と冬にジムリーグの代わりみたいなチャレンジ企画があるんだよ。だいたいはドライバーがその地位にいるんだけど」
「うちのドライバーのニャンニャンがポケモン恐怖症だからね。ピジョンとガーディしかさわれないから私が代わりにしてるよ」
さらっとそう言えば目をパチパチと周りは瞬いた。一般にはあんまり知られてないがコアなファンの間には有名である。
「まぁ、簡単にいうと彼女はもっと小さい頃にそれを突破した挙句に優勝して……夏と冬でタイプが違うジムリーダーになったってことさ」
さらっと説明したアスターにみんながホイホイ強いポケモンくれるから……と説明する。いやー、ポケモンバトルもやってみれば楽しかったのだ。
「今回もバトルするかい?君となら喜んでやるよ」
「アスターとバトルするときは大人を呼べってジャックに口酸っぱく言われるから」
「監督ガチで変態扱いされてんじゃん。なにしたの?」
「いや、蓮はこの子の勝負の時の顔見たことある?」
「ある」
「ゾクゾクしないかい?俺はその顔を悔しがらせたいんだよね」
「ほーら、変態。これはまごうことなく子供に対してアウト。多分こっち側のサッカー監督になったのも裏ではガラルの選手のそういう顔が見たいからだから」
「ははは」
笑いながら私の肩を叩いて、正解だ、と声色変えるアスターはちょっとやばいやつだから。
「俺は頂天にいるつもりで調子に乗ってるアイツらを引き摺り落としたくて堪らない。三強とか言い張ってるカロスでもイッシュでもないチームの連合に負ければ自分達の実力に言い訳はできない」
「まーでもぶっちゃけ、蓮達の方が上手くない?」
私が首を傾げる。アスターははっはっはっと笑った。
「気が緩むからノーコメントだ。だが、俺は圧倒的なスコアで勝つ気でいる」
「まー、負けたからポケモンバトルしろって言われたら私呼んでほしい。私サポーターだし」
「そんなこと言ってくんの?」
「よく言うよ」


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試合に大興奮のうさぎは大変可愛らしい。上機嫌で応援していたうさぎは試合が終わった今ま興奮冷めやなるという感じでぴょんぴょんと跳ねていた。多くの人がカントージョウトシンオウホウエン連合が負けると思っていて、とんだ大番狂わせだったんだろう。サポーターの熱気もすごい。ベンチにいるアスターが楽しそうで何よりである。
「ガチじゃん!!」
そんな声が聴こえてゲラゲラ笑う蓮をみる。ガラル代表がガチでバトルを申し込んでいるらしい。蓮は広報さんと一緒にいる私を見ながら口を開いた。
「ナマエー、お前の推測通りだけど」
「よし来た!」
そう言ってスタジアムの方に向かう。ふふん、サムライブルーきちゃってるもんな!私も!カントーだから!アスターがあのあの後じゃあナマエの名前も入れとくからといってくれたのだ。珍しくやる気なうさぎがしゅっしゅっとエアキックをしているが、うさぎは私の応援団なのでハナちゃんに預ける。
「うさぎ、ハナちゃんを頼んだよ!」
「にぃば!!」
ハナちゃんが何故見たいな顔してるけど気にしないで欲しい。うさぎが珍しくやる気だからそう言っただけである。
「なんだ、こいつらやあのアスターじゃなく、お嬢さんが相手をしてくれるのかい?」
「そうだよ、悪い?」
「舐めてくれるね」
「貴方達こそね」
ふっふっふっと笑う。向こうは顔をしかめたが。

いかん、最近チャンピオンダンデの真似をする癖ができた気がする。勝ったので回転してからダーーンっとチャンピオンダンデのリザードンポーズを決めてしまった。ノリがいいリザードンもリザードンポーズをきめた。まぁ負けっぱなしのガラル側サポーターが湧いたからいいか。嘘だろみたいな顔をしてる選手にニコリと笑い、そして私が知ってるアローラなお兄さんが注釈したのでそっちのお兄さんにてをふっておいたが。ファイトマネーくれ。
「おつかれ〜、リザードン」
「ぱぎゅあ」
そう言って肩組みながら戻る。ハナちゃんからうさぎを預かる。にばっ!と喜びながら私に飛びついた。蓮がリザードンを見ながら口を開く。
「これってリザードン?」
「そ!」
「……触っても噛まないだろうか……」
「私のリザードン大人しいから噛まないよ。ねー?」
「ぱぎゅ?」
ハナちゃんが撫でれば気持ち良さそうにする。はい、リザードンも可愛い。稲瀬さんがリザードンをみてから私を見下ろす。
「リザードンが一番強いのか?」
「いや、ナマエの手持ちで一番強いのはうさぎだよ。気分にむらっけがあるからバトルには出ないけどね」
「えっ」
「うさぎは私の初めてのポケモンだからね!進化したくないって言ったからさせてないだけだよ。進化しなきゃ覚えない技も自力で習得した天才なのだ。今回はカントー図鑑のポケモンで戦わないといちゃもんつけられそうだったし、うさぎはハナちゃん守る役目だったし」
「にば!」
「お役目ご苦労」
「にばぁ!」
見て可愛くない?とうさぎを見せる。リザードンも可愛いが、うさぎの可愛さをみろ!うさぎをリザードンの顔の高さに掲げてみる。
「あとうさぎはバトルよりサッカーの方がすきだもんね!」
「にぃ!!」
「エースバーンは?」
「エースはねー、後でファンにもらったヒバニーなんだけど、サッカーよりバトルの方が好き。だから主にバトルしてもらってる。ヒバニーはねー、ファンからよくもらってたから」
「ファンからもらう」
「結局何匹いるんだい?」
「うさぎとかエースとか進化したりしてるの含めて10匹。他のポケモンちょっとサッカーできるんだよね」
ちなみに何回かヒバニーのサッカー大会したが私が癒されるだけだった。かわい過ぎた。
「面倒みれるのか?」
「まーね。ヒバニーが私のファンとかざらにあるからまぁそれ以降は知り合いの人以外からポケモンもらっちゃダメってなったから受付しなくなったし



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