2021/12/31
2021年オフラインネタ帳大放出祭75
「あっはっは、頭痛いこの状況……むり……」
「姉上?」
「あー、いけないいけない、ナマエくんがあまりの疲労に限界がきている」
「大丈夫か?」
「大丈夫じゃない……」
「ナマエ様、竹千代様達の前です」
「しばらくちょっと1人にしてほしい……」
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「お前が否定して良いわけがないだろう」
いやついお前呼びしてしまった。が、これは仕方ない。お、ナマエの本性がでたね、とか言われても知らないが、とりあえず、私は頭をかく。人を殺してはいけません、人のものをとってはいけません、だなんて言われたって、それはいわゆる現代の価値観であって、それをこの時代に持ち込むのは御法度に近いのではないか。
「お前はお前の歩むその平和な時代がその犠牲の積み重ねだと知らないのか。この時代の犠牲をなくす努力をする、それは素晴らしいことだとは私も思う。しかし、お前が思っているより事態はそう簡単じゃないんだ。国主同士お手手繋いで仲良くしましょうといって全てが丸く収まるのならもうそうなってるだろう」
「……」
「お前は私達にお前の時代の価値観を押し付けるべきじゃない。お前は私達をみて、どうすれば自分達の時代が同じような犠牲を生み出さないようにできるかと言うことを考えなければならない。私達も今は難しくともお前の生きる時代に近づける努力をしなければならない。まぁ、お前が言う通り、お前が生きる時代が平和なのであるのなら、私達が生きる時代もまた意味があったということだ。お前の生きる時代を誇れ、だが、そう、説教は垂れてくれるな。私達も必死なんだよ」
天候による農作物の不作とか、村による貧困の差とか、盗賊とか、病気だとか。まぁそもそも倫理観が違うのだから結構難しい。眉尻を下げてそう言えば、人を殺して良い理由じゃないと言われた。それはそうだ。
「その問いは難しいな。確かに命は尊いものには違いない」
うむうむと頷く。まぁ隣の転生者仲間な秀吉公が口を開く。
「だが、それは妖魔を殺すお前が言って良いことなのか」
「えっ」
同じく転生者の半兵衛が頷く。
「命は平等で尊い。そうなると、妖魔の命も同じだ。僕らに害をなすからと妖魔はいいと言うのであれば、結局は同じことだ。いや、僕らよりもタチが悪い」
「うーむ、この問題はやはり非常に難しいな。君達とは何度かこう言った話をしたが、難しい。些か、私達の世界は帝があの有能さを他に向けてもらえたら大体回避できたと思うんだが。どうであれ、私にしろ君にしろ弟にしろ、彼女のいう世界に近づける努力をしなければならない」
「そうだな」
うーむ、と2人で考える。まぁ戦をしないことが一番ではあるのだが。
「あのね、2人とも、昔から君達はそれを膝を突き合わせて考えているけれど、どうあがいても答えは出ないよ。国や将兵や民主、誰しもを納得させる。何世代も跨いで、長ーい長い時間をかけても良いのであれば話し合えばいい。だが、そんな間にも民はバタバタと不作による飢えや病、攻め込まれたりして死んでいくからね」
「そうなんだがなぁ、もうちょっと穏やかにはできないものかとも思うんだ」
「君の博愛精神は素晴らしいとは思うのだけれどね。千代、君はぽかんとした顔で聞いているけれど、姉上だけでなく、君も、考えるべきことなのだよ」
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