2022/12/31
2022年度没ネタ整理67
「やぁ、ナマエ、久しぶりだね」
そう笑いかけた人、ああこの人は知らないだっけか、と思う。彼の死後、私はあの場に立たされたのであって、彼はそのあとのことを何も知らないのだ。まーー、何にもしてないのに悪役令嬢エンドというか。拷問のうちに死んだら婆娑羅世界だし、松永さんに顔燃やされちゃったけど、豊臣で落ち着いてたらこれだし、結構踏んだり蹴ったりである。まぁ、でも彼らが教えてくれた知識はめちゃくちゃ婆娑羅で役立ったのでありがたくいただくが。
「久しぶりですね、郭嘉殿」
「今は織田に?」
「織田ではありませんが、今いる場所に迷惑をおかけしたくないので黙っておきます」
そうにっこり笑う。彼は目を瞬いて、どうして?と告げた。ひみつ、とヘラリと笑っておくが。人混みの奥から荀家がやってくるのが見える。じゃあ、郭嘉殿、失礼しますね、と笑って、私はそこから引き返した。うわぁやべぇ、メンタルにくるなこの世界。
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「やぁ、ナマエ」
またか。そう思いながら彼を見る。郭嘉さん、またですかー、と言いながらヘラリと笑った。
「今日は大丈夫。荀ケ殿も荀攸殿も誰もいない。魏軍のほとんどが妖魔軍の対処に駆り出されているからね」
おっとそこを潰してきたし、ばれたか。一歩近づかれるので、一歩退く。逃げるだなんてひどいな、と言いながらも追いかけてくる郭嘉さんは私の手を掴んだ。
「ナマエ、私は少なくとも敵ではないよ」
この人は人身掌握に長けているというか、やはり軍師である。私はケラケラと笑って、それを外す。
「今日の友は明日の敵です」
それが曹魏で教わったことだ。
「私が信頼できない?」
「はっきり言えば」
「これは参ったな……本当に私は敵になるつもりはないのだけれど」
少し困った顔をする彼が信頼できるかと言えばノーである。いや、あんな状況になったら人間不信にしかならんて。ちなみに婆娑羅豊臣は大谷さん含めてお互い割り切ってるのでな。ビジネスライクというやつだ。というか、何人かトリップしてた奴のメンタル潰すと思うし私もメンタルやられるから余計に関わりたくない。ため息をついて、壁にもたれる。
「郭嘉さん、本当、あんまり私に関わらない方がいいです。私三國からいい印象皆無なんで」
「……それはどうして?」
「色々悪逆判定くらってるので。化け物みたいなみなりですあしね。良い印象を持てというのが間違いです」
指も落とされたしな。顔にも体にもやけどがあるし、鞭打ちされたあとも、切り傷もある。元からそうではないが、他のたくさんの人のように綺麗にもなれない。顔は仮面で隠し、首元は服で隠れているが。やれやれしながらそのまま闇の婆娑羅にまぎれて消える。そのあと、毛利さん家にダイレクト帰還したのだが、あれだな??婆娑羅ないから余計に化け物じみたことしたな??
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婆娑羅豊臣の闇の婆娑羅の割合多すぎないか??と思ったみなさん、私何故か氷も併発してるんですよね。なんでやくどう。いやそれにしたってあれだもんな。闇婆娑羅持ち人口はかわらんな。そう現実逃避する。トリッパー達の謝罪会見現場に呼ばれた。しらんがな。関わらないでくれ。と思っていたらそのうちの一人が口を開いた。
「俺はお前に謝らねぇ。その時正しいと信じた結果がそうだった、それだけだ」
もしかして:ひらきなおり。
謝罪文をつらつら聞いたあとのそれである。
「だから、別に俺はお前がどんな仕打ちしようと受け入れる。それが報いってやつだ」
おっ、いいねいいねその考え。
「ただのひらきなおりかとおもったけど、その考え方はいいね。謝ってすむなら警察はいらないし、処罰も処刑もない。ぶっちゃけ、謝る方は謝ったら終わり、自分は許してもらえる感するもんね」
ケラケラ笑いながらそう言えば、トリッパーズがピタリとかたまる。
「えっ、なに?謝ったら終わりって、本気でそう思ったの?ごめん、私は博愛者でも仁徳者でも心優しい劉備様みたいにはなれないよ。だって死にかけたもん」
めちゃくちゃキョトン顔さらしてしまった。
「まぁ、でも私も反省してるよ。曹魏にいた頃はいかに君達に被害が行かないようにするか考えて軍師の人とか将軍とかに交渉したりしてたけど、結局はその行動が疑いを生むことになって私自身の首を絞める結果になった」
そう言って肩を竦める。いや、大殿と話して結構あの事件を客観視したが、元々同じ世界の人間だからと他勢力に力を貸した、から、彼らは私を怪しむきっかけになった。
「最高の皮肉でしょ。全員が無事に元の世界に帰れるように私は頑張ってたのに、アレだから。まぁ私が勝手にやったことだから、貴方達に責任とかいうのは責任てんかってやつか」
「……殺すか?」
「なんで。別に私は貴方達がどこで生きようがどこで死のうが興味ないしどうでもいい。でも人生やったら報いがあるっていうし、何もなければいいね。まぁ、お元気で暮らしてくださいね〜」
そういって、つったかたーとその場から去る。大殿が今日はご馳走だねって言ってたからご馳走様にありつかなければならない。こんなことしてる時間はないのだよ。
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私が拷問受ける原因になった人に、仮面とか痛いって言われたんだけど、いや厨二病じゃないんだわ。魏延さんと半蔵さんとで仮面トリオ!じゃねーんだわ。無視無視〜、と思いながら私は私の仕事は大殿の護衛的な感じだったのでね。素無視である。気をひきたいの?とか色々言ってくるけどしらん。この人なに、絡んでくる。こわっ。一方的に絡まれ無視してたら殴るために手を振り上げられた。まぁ、こちらが手を出すと面倒なことにしかならない、ので、大人しく受け入れる。仮面吹っ飛んだし私倒れといたけど、結構力強いなこの人。
「何してるんです!」
面倒なことになったなおい、と思いながら空を見上げる。多分荀家がきた。いい天気だなァ。あの人が、荀家に私が悪いよぅ、みたいな泣き言を言っているのが聞こえる。うるせーー。相手してもしなくても地獄じゃん。と、思いながら仮面で隠した場所を片手で覆いながら立ち上がり、仮面を拾ってつけるとまた同じ場所に立つ。無視無視。全部無視。いないいない、誰もいない〜と目を伏せておく。何かあったのかな?といって登場したらしい郭嘉さんに、あの人はないこと八割あること二割をはなす。妄想力がお元気ですね♡と思っていれば、郭嘉さんが口を開く。
「まさかそんなことがあったなんて。私はナマエがそこに立っているのを眺めていたけど、貴方が一人で騒いでナマエを殴ったようにしか見えなかったんだけれど……」
この人性格結構やばいよなー、と思う。退散したらしいあの人に息を吐いてしゃがむ。顔がいい人にチヤホヤされたいなら私を噛ませ犬に仕立て上げないでほしい。やっぱりここにくるとメンタルがしんどい。嫌だって前こんな感じから連行されて拷問受けたし。震えてんだな、手が。大丈夫かい、と、郭嘉さんが寄ってきて、大丈夫と答えるが、大丈夫じゃなさそうだ、と私の手を取る。
「ナマエ、手当てをしよう。おいで」
「いやごめんなさい郭嘉さん、私ここにいたくない。一刻も早く帰りたいから元就様つれてきてほしい」
「なら、余計においで。別の部屋で待機をしようか。元就殿はこれから宴に参加される。護衛は大丈夫だから」
「張繡みたいなことする可能性があるからそれはヤダ。一刻も早く連れ帰る」
「……本当に、私たちを信頼してくれないんだね。どうしたら君にまた信じてもらえるかな?」
「無理」
そう言って丸くなる。メンタルが死んでる。郭嘉さんの手から力がよわまる。
「だって、私は信じてたのに。先に信じてくれなくなったのはそっちじゃん」
手が離れる。私は闇の婆娑羅に紛れて消え、代わりに小早川くん送り込んで私は自室で丸くなった。
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化け物みたいと言って笑ったあの人に、私は壊れた仮面を拾い上げる。せっかく佐吉がくれたものなのになぁ、と破片を集めた。これは修復できそうにもない。妖魔だったんじゃないかとか言ってくるあの人は無視だ。いや確かに火傷跡すごいから化け物みたいだよな。傷跡もすごいし。こういう時に結構メンタルカバーしてくれる彼方の官兵衛さんが恋しくなるのだが、まぁいないものは仕方がない。開き直るかーと笑ってやる。
「私も自分のこと化け物みたいだなって未だに鏡や水面見るたびにおもう。元の世界に戻っても、親にわかられない気がするよね」
ケラケラと笑え。自分を。相手を。
「まーー、みんなの目を穢しそうだから私は退散しますかー、じゃあさよならー」
そう言って手を振って去ろうとしたらとうせんぼされる。逃げる気!?じゃない。笑う声もうるさい。こらしめてやる〜じゃないんだよ、クソモブが。この雰囲気がもう嫌すぎる。私は貶されたり笑われるために生きてるんじゃない。くっそー、くろかん慰めてくれ。お前さんはいい女だからそう自分を蔑むなって言って私のメンタルあげてくれ。そして周りを怒ってくれ。やめてくださいよー、通してくださいよー、と言いながら外に向かう。そのまま外に出れば化け物を追い払っただのなんだのと言われる。うるせー、私がでたんじゃい。あーー、だめだ。メンタルがしぬ。しゃがみ込んだら上から何かが被さる。誰かの服だ。
「ナマエ、それを被って戻るといいでしょう」
なるほど荀攸さんの上着らしい。この人なんやかんや言ってやっぱり人間できてるんだよなぁ。拷問の時もこれ以上はやりたくありません、だから教えてください的な感じだったし。仕事と私事分けてるのがすごい。
「荀攸さん人間できてるなぁ」
「なにをいきなり……」
「私を殺してほしいって言ったら情けで殺してくれます?」
笑ってそう尋ねる。彼は目を見開いた。あぁ、泣きそうだ。というよりもう泣いてる。笑ってるけど、泣いている。なんか自分で死のうとしたら婆娑羅発動して死ねないから、殺して欲しい。
「この世界嫌です。この世界にいたくないです」
「……」
もう疲れちゃいました、と、あの時、事切れる寸前に告げた言葉を告げる。彼は目を伏せて、後で薬をお持ちします、とだけいうと私に部屋に行くように告げる。服毒自殺か〜、それならできそうだな。
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「小明殿、ありがとうございました」
「お、どうだった?」
「おかげさまで、ぐっすりと眠っています。久しぶりにナマエのあんな安らかな顔を見ました」
「……あの嬢ちゃん、見るからに警戒心つよいっぽいもんな」
「いえ、元はあのように警戒心が強くなく、どちらかというと曹休殿のような……」
「嘘だろう?」
「俺たちがそうさせたのです。今はもうあの子にとって俺たちは全員信頼できない相手ですから。唆された俺たちが最初にあの子の信頼も精神も体さえもめちゃくちゃにしてしまった」
「……」
「もう疲れたのだという言葉を聞くのは二度目です。生きて欲しいと思うのは俺達の勝手な思いなだけで、本人達にとっては迷惑なのかもしれません」
「そんなことはあるめぇよ」
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いやもうぐっっすりですよ。睡眠薬的な何かだったらしい。がつんとぐっすりスヤスヤしたら昔いた私の部屋だった。あと昼だった。そして郭嘉さんが見下ろしてきた。うわっ、竹中半兵衛とは違う感じでお顔がよろしい。
「よく眠れたかな?」
「目が覚めなくてもよかったんですけどね」
そう茶々をいれてから後悔する。いやだってこの人は生きたい人だし。彼はお茶だか水だか酒だかを器にいれて私に渡す。
「なにも、死ぬのは今じゃなくていい。私が死ぬ時までは生きてほしいかな。それまではお互い生を謳歌したいものだね」
「うーーーん、まぁ、元の世界には戻りたいですし、頑張りますけど」
器を受け取ってのむ。うむ、薬膳茶の類だろう。にがい。
「郭嘉殿ー、例の子は起きたか?」
「北里殿、今ちょうどね」
「悪いけどちょっと火傷痕とか見させてくれよー」
「どちらさまです?」
知らんオッさまがみるからに現代の医療器具持ってきた。誰だコイツしらんぞ。
「多分お前と入れ違いであの世界にいった北里っていう医者だよ。あー、やっぱりえっぐい火傷痕だなこりゃ」
「治りそうかな?」
「元の世界なら色々うつてはあるけど、この世界じゃ難しい。何があったんだ?拷問でこうなったのか?」
「いや、顔はなんもされてないですよ。この世界でも三国世界でも元の世界でもない場所で、ちょっと倫理観欠如おじさまがいて、まぁ知り合いかばったら燃やされましたね!」
「元気よくいうことじゃないぞ」
オッさまはそう言って、私の顔を触る。視力死んでるか?と聞かれたので明暗はわかるとだけ告げた。
「元の世界帰ったら医者紹介してやるからまってな。それか仙人に頼むかだけど」
「仙人?左慈さんとか于吉さんとかかな?」
「ちがうちがう」
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郭嘉さんのオセオセが強いので、ちょっと人間できてる荀攸さんに隠れる。えっ、と固まった荀攸さんのよこに荀ケさんを並べ後ろで隠れる。
「ナマエを見なかったかい?」
「見ていませんが、どうかされましたか?」
「いや、食事に誘おうかと思ったのだけれど……最近逃げられていてね」
「郭嘉殿から逃げるとは……?」
「そう、だから今日はこの道でここに逃げ込むようにしたのだけれど……」
「ひぇっ」
そう声を上げる。こわっ。ナマエ、見つけた、と上から覗いてくる郭嘉さんこわっ。私はあくまで荀家を盾にするぞ。おら、私に色々やった罪をここで償うんだよ!!
「郭嘉さん変なもの食べました?」
「いや、君にはこうした方がわかりやすいかと思ってね」
「荀家やっぱり郭嘉さんが変ですよ、どうにかしてください」
「どこがどう変なのかな?」
「なんか全体的に最近変です、おかしいです」
ギャイギャイ言ってたら司馬懿さんにうるさいから痴話喧嘩は他所でやれって言われた。そういう司馬懿さんが一番賑やかだと思うと言えばまた怒られたけども。
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魏軍師が俺たちが育てました顔するの笑えるからずっとそうしてほしい。
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