2022/12/31
2022年度没ネタ整理68
それでは聞いてください!知らんがな!と頭の中でmcが前振りした。いやだってよ?私確かにトリップしましたけど、幼児化して黄巾前くらいで水鏡先生に教えをこうてたんですよ。まぁ、郭嘉さんとか戯志才さんとかとこっそり知り合って、郭嘉さんが入ったので魏軍入り、まぁ郭嘉さん死後赤壁あたりで死んだ人間なんだけど、そのあと気づいたらまぁ別世の戦国というか他者の戦国ゲーだったわけですよ。んで、豊臣にいて竹中半兵衛を補佐しつつ働いてたらまた庇って致命傷かつ水に落ちっ死んで巻き込まれて遠呂智ですよ。また知らん人間に難癖つけられてるんですよ。婆娑羅でも難癖つけられたんですよ。いや原作にいないとか知らんがな。私や君がいる時点でそれは原作ではない。まぁでもどうやらツンギレ系っぽいのでそう言う子は懐柔するに限る。他の子もいるしな。さっさとしないと風邪をひいてしまう。
「後漢期に幼児化トリップして苦労してきた話聞く?私赤壁で死ぬけど」
そういえば、ピシリと固まられた。なんでだ。
「それとも次の世界で愉快なおじさんから主君と次席庇って死んだと思ったらこの世界だった話聞きたい?」
「せ、せんぱい、目が死んでらっしゃる」
その言葉にハッハッハッて笑いながら、ツンギレちゃんの肩を叩く。
「いやー、トリップしたからと言って死なない補償はホントないんだわ。君ら自衛できる?妖魔だか人間だかわかんないけど、刃物とか弓矢とか持ってる相手とか腹黒い子に立ち回りできる?大丈夫?」
そう尋ねれば、大丈夫!!とツンギレちゃんが切れたので、じゃあ立ち去るわー、という。他の子焦ってんぞ。トリップ特典があるからとかなんだそれは。私そんなものないぞ。ということで立ち去る。あばよ。私は私の兵達に説明せねばならないのでな。
二曲目いきます。だから言ったのになぁ。
そう思いながら引き換えして全員保護を決めた私を褒めてほしい。しかも、とりあえず身内(仮)の懐柔は救出でなりましたからオッケーとします。まぁ、ある程度戦えるらしい。これがトリップ特典、羨ましいなー。いや私の婆娑羅も特典か??追い詰めるには手勢が足りないなぁとおもっていれば、魏軍がきた。味方認識で動かすかー、と動かしていけば、向こうも私の考えるとおりに動かしてくれてるのを見ると多分これ郭嘉さんとか荀ケさんとか荀攸さんとか賈詡さんとかがいるな??と、思ったら迎えにきた人が郭嘉さんと荀ケさんだった。やはり。
「やっぱりナマエだった」
「やっほー、久しぶりで〜す……いや、これ久しぶりで合ってるのか??」
そう少し考えてから、まぁいいか、と思考を放棄する。
「気がついたらここにいたわけだけど、何がどうなってるのか教えてほしいところですが」
「はい、説明いたしましょう」
「その前に、彼彼女らは?」
「拾いました。服装などを見るに別の場所から来たようですが……戦闘を垣間見ましたが、経験さえ積んでしまえば腕が立つと思うので、どなたか面倒見の良い将兵の方につけたいものです」
恐らく戦力になると思います、と説明すれば、荀ケさんがでは手配しましょうと頷いてくれた。仕事がはやい。
「殿がナマエに会いたがっているよ」
「殿だけではありません、公達殿達もです。きっとお喜びになる」
「えっ、そんな大袈裟な」
そう言えば荀ケさんが目を伏せて、郭嘉さんが笑いながら私を見下ろした。
「ね、私達はそんな気はあまりしないのに、どうしてだろうね?」
これ荀ケさんは私が死んだ後からだとして、郭嘉さんいつからきたんだろうなぁ。
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李子とは私が適当に名乗った名前である。中国語版名無しの権兵衛、詠み人知らずである張三李四をもじった名前である。字をナマエってしてるけど。そんなこんなで陣にいけば、魏軍だけじゃなく一部がざわってなったし、荀攸殿目をパッと輝かせた。は?可愛い。
「李子殿!」
「荀攸殿が今日もすごく可愛い」
そう言えば荀ケさんが男に可愛いとは?と首を傾げた。いや、荀攸殿は可愛いんだよ。近づいてきた荀攸殿が明らかにホッとした。
「よかった、ご無事でしたか」
「ご心配ありがとうございます。私は無事です」
そう頭をわしゃっと撫でてしまう。荀攸さん固まった。おっと。
「しまった、年下にする行為を荀攸殿にしてしまった。ごめんなさい」
「……いえ」
ちょっと照れてるの可愛いな???この年上可愛いな??
「あっはっは、荀攸殿が固まってしまった。久しいね、李子殿」
「賈詡さん、お元気そうですね。やっぱり久しぶりであってます?」
「あぁ、あってるよ。こちらからすれば、だいぶ久しぶりだ」
「李子殿、背が縮んだかい?」
「私の身長はこんなものですよ。満寵殿の背が伸びたんじゃないですか?」
「ナマエ、殿達が待っているから話すのは後にしようか」
郭嘉さんの言葉にまた後でと言って郭嘉さんに続く。ツンギレちゃん達は荀ケさんが連れて行ってくれるそうだ。
「ナマエ、率直に聞くけれど、自分が死んだ記憶はあるかな?」
「ありますね。郭嘉さんは?」
「私もある。君に看取られたはずなのだけど、目覚めたら一人でここにいたからね」
「なるほど。私はそのあと赤壁で殿を庇ったあと……まぁ水に落ちて死にましたね」
「話は少し聞いたよ。なかなかに被害を抑えたそうだね?」
「それで精一杯でしたよ。流石に臥竜鳳雛とか色々いる状態は無理でした。色々気づいたのも遅かったですし」
そう言って肩を竦める。いやー、どのタイミングでどう動くかなんかわからないし、きっちり動けていたわけではないのだ。反省点がありすぎる。
「私達二人が揃ったんだ。これからの勝利は確定だね」
「油断大敵とも言いますよ。でもほぼ確定という意志で行きたいですね」
そう言って陣幕の中に入る。曹操様が目をカッと見開いた。
「ナマエよ、無事であったか」
その言葉に、はい、と頷く。正解はこうだな、と思いながら口を開く。
「李子もとい李ナマエ、ただいま殿のもとに戻りました」
そう一礼すれば、彼はふっと息を吐いた。
「あぁ、お前にしては遅い戻りであったな、李子よ」
「申し訳ございません。これからはその分郭嘉殿とお支えいたします」
「あぁ、期待している」
「殿、今日は李子殿を休ませても?」
「うむ、よかろう。積もる話もあるだろうしな」
えっ、私めちゃくちゃ働く気だったんですけど。頷いた曹操様に、また美味しいご飯連れて行ってくださいね、と言えば、笑われたが。
「お主は本当に酒より物より食い気よな」
ば、ばれている。郭嘉さんについていくと美味しいご飯食べれるからな。
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「み゛っ」
死にかけた蝉みたいな声だしたな、同門生。そう思いながら徐元直の鼻を摘みつづける。遠呂智のみんな仲良くしようぜ的な感じのノリだから出来ることだよなぁ。相変わらずあわあわしてる徐元直がかわいいなぁ、と眺めていれば、ナマエ、何してるんだい?と龐統改め士元くんが寄ってきた。
「いや、元直が俺のせい病および俺なんか病を発病してたから、止めようと思って。こうしたら喋ると苦しくなるから……」
「あぁ、昔からそうするのはそういう意味があったんだね。まぁ、魏の軍師にかまけているナマエに構ってほしいんだろうさ」
あっしもだね、と言った士元くん可愛いな??徐元直の鼻から手を離す。はぁっと息を吐いた徐元直はおいといて、だ。こう傘を被ってるから撫でれないけど頭を撫でたくなってしまう。
「えっ、可愛い……普段年上に囲まれてるから余計に歳の近い人に言われるとなんか、こう、ひたすらに可愛い。今度仕事してほしい時に使おう」
郭嘉さんとか奉考さんとか郭奉考とかな。女の子にかまけてる郭嘉さんにかまってほしい……とか言ってみよう。
「三個一の最後の一人は?」
「ああ、諸葛亮なら隠れているよ。こうして顔を合わせるのが気まずいようだね」
「別に怒っても何でもないんだけどなぁ。気にしてるのは私が気づくの遅れたから全てに対して後手に回ったことだし」
もうちょっとうまくできたよな、とは後だから思っただけであるし。
「そう言えるお前さんはできた人だよ」
「お互い主君に忠を掲げた結果だから割り切ってるだけだよ。曹操様の方針と劉備様の方針はなかなかに背反しているから。先生風にいえば、それも好」
そうケラケラ笑ってから、赤壁を考える。
「いやぁ、でもあれをなかなか面白かったと思うあたり私の人格も破綻してるんだなって思うよ。どう覆した上でどう対応していくか……咄嗟の判断に間違いがありまくりだったな、とか私は思うね。反省点ありすぎて笑える」
「ナマエが反省することなんて……み゛っ」
「いやー、最大の反省点は一応ここにきたことで回復したというか、そんなだからいいけど」
「ばな゛じでぐれ゛」
「いや俺なんかっていう気配がしたから……」
そう困った顔で徐元直をみる。ナマエ、と郭嘉さんに呼ばれたので振り返る。
「おっと、同門水入らずを邪魔してしまったかな?」
「いや、立ち話ですし……何かありました?」
「君の連れ帰ってきた子達の面倒をみる人物が決まりそうだから君に確認したくてね」
「あぁ、行きます。じゃあね、士元くんに元直、またお酒でも飲みに行こう。あ、孔明くんも誘っといて」
ひらひらと手を振って郭嘉さんに並ぶ。
「ナマエは蜀に興味が?」
「いや、ないよ。誘われてもいかない。私は曹操様が君主として好きだし」
「だろうとおもった」
ふふっと笑った彼に顔がいいなぁと眺める。ちなみに、ツンギレちゃん達は男の子は于禁将軍を、女の子は王異さんを中心に様子を見るらしい。学校の先生と思って頑張ってほしい。
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「君たちも私に面倒をかけなくていいんだよ」
そう言ってプロレス技をかける。于禁将軍に迷惑を、かけるんで、ない。私も、めちゃくちゃ、忙しいんだよこの野郎。いだだだだ、と声を上げる男の子の一人に、荀ケさんや私にそんなイメージがない人達があわあわしている。ちなみに于禁将軍もちょっとおろおろしている。
「ぎぶ!ぎぶ!」
「ぎぶ?意味がわからない言葉ですねぇ」
「こーさん!こーさんだ!俺が悪かった!」
「礼儀がなってません、やり直し」
「申し訳ございませんでした!!次はしません!!」
「于禁将軍、こう申しておりますが」
「……次はない」
「于禁将軍が優しくてよかったですね」
そう言って手を離す。覚えてろよ!と言われたので鼻を摘む。み゛っと死にかけの蝉みたいな声を出した。
「いい年になって、そんな乱暴なことをいうお口はどのお口ですかね?」
「な゛に゛ずん゛だ!!」
「私にどーしてもタメ口聞きたいなら本気の張遼将軍から手合わせで一本取っておいで」
そう言って手を離す。は?と言った彼をわざと鼻で笑って煽ったが。
「まぁ、張遼将軍は礼儀がなっていない貴方の頼み事など一蹴するでしょうけども」
「あぁ!?やってやんよ!!」
そうのしのし歩いた彼に張遼将軍に手を合わせて謝っておく。巻き込んですまない。気にするなという風にしてくれたが。そして優しく教える枠も選ばなければならない。
「荀攸殿、于禁将軍、李典殿か楽進殿、申し訳ないんですが、私の言うことは聞かなさそうなので困ってたら礼儀を教えてあげていただいても?」
「張遼ではだめなのか」
「張遼将軍は私がああいった手前、筋の通った礼儀を通せば手合わせしていただけるでしょうが、恐らく礼儀正しくなければ相手をされないでしょう。何度か言葉を交わしましたが彼は礼儀を大人から教わっていないのだと思います。あのまま行くと誰かを怒らせて殺されるのもありえますから」
「あーー、確かにそうだよなぁ」
「まぁ適度にでいいです。于禁将軍には他の方の面倒も見てくださってますし」
そう言えば彼は眉間の皺をほぐす。なんだ?と思えば、もう一人いる、と言われた。問題児が豊作か。
ワーホリだ。ワーカーホリデーじゃない方のワーホリっぽいな人。そう思いながら真っ青な顔をしている恐らく巻き込まれた社会人をみる。いやこれは申し訳ない。人選ミスだ。こういう人がいるのに気づいてなかった。
「別世ではご職業は何を?」
「あ、えっと……物理の教員を……」
「物理」
「ああ、えっと」
あわあわしてるこの人可愛いな。ぽんぽんと頭を撫でて、大丈夫です、私は敵ではないですよ、と言えば彼はちょっと涙ぐんだが。あ、これ執着される気がする。メソメソしている彼をとりあえず落ち着かせる。物理か、物理な。満寵殿か。
「貴方はどちらかと言うと武働きよりも頭を使う方が向いていらっしゃいます。事前に確認しなかった私の誤りです」
「いえ……そんな……」
「よければ物理を使う人をご紹介いたしましょう。……一応確認なのですが、築城などにご興味は?」
そう覗き込んで尋ねる。彼は目をパチパチさせて、武働きよりはあります、と告げた。
「ああ、ここにいた、ナマエ殿〜、郭嘉殿が探していたよ」
「満寵殿、ちょうどいいところに」
「おや、ナマエ殿が私に用とは珍しいね」
「彼はどうやら元の世界の物理学という学者のようでして、お話を伺うに満寵殿の助手が適任かと思ったのですが」
そう説明すれば、彼は目をパチパチと瞬いた。
「物理学?聞いたことがない学術だね!どんか学問なんだい!?」
「なんでも、物の飛距離などを計算したりもするのだとか」
「へぇ、罠や投石機の改良に使えそうだ。詳しく話を伺っても?」
「は、はい……」
「あまり問い詰めすぎないようにご注意くださいね。私は郭嘉殿や王異殿に会いに行きます」
「えっ……」
「また戻りますからご心配なく」
そう言って頭をぽんぽんとしてから恐らく郭嘉さんがいるだろう場所に向かう。まぁその後に王異さんに会ったのでツンギレちゃん達の様子を聞いておいた。ツンギレちゃんはなかなかに頑張っているらしいし、一人は音曲が得意そうなので蔡文姫殿に紹介してくれたらしい。ありがとうございます、と礼をすればお礼はお酒と料理でいいわって言われたけどこの人酒豪だった気がする。まぁ仕方あるまい。で、だ。郭嘉さんに会いに行ったら、海外の壁ドンをされている。ナマエは私より彼らが大事なのかな?と告げた彼の奥で賈詡さんがやれやれと肩をすくめた。今度は賈詡と、と告げた彼に、色男でもこの人たまにこう言う面があるんだよな、と眺める。
「郭嘉さんは大事ですよ。でも郭嘉さんは礼儀もできているし、武力もあるし、頭がいいからそう簡単に他者に殺されないでしょう?あの子たちはそうじゃないんですよ。誰かが気にかけてあげて、誰かが責任をとらないと」
そう説明すると多分彼は口を開く。
「ナマエが最初に出会ったからと言ってナマエがそこまでする必要があるのかな?」
「うーーん、それを言われると必要があるかないかはわからないですけど、まぁ、拾ったのは私ですし子育てしてるみたいな感じですかね」
郭嘉さんも一緒にどうです?と笑いながら冗談で聞けば、彼はピシリと動きを止めた。珍しいな。
「まぁ私も郭嘉さんと話すのは好きですし、今日はこの後時間がありますから、一杯付き合いますよ」
「……私は一杯とは言わず夜通し語らいたいのだけども」
「嫌ですよ、郭嘉さん私がお酒弱いのしってるでしょう。貴方のペースに合わせて飲んだら私はすぐ寝ます。どこのお店行きます?」
「私の部屋がいいかな」
「変な噂立ちますよ。陳羣さんに私も怒られます」
はははと笑っては見たが多分これは郭嘉さんの部屋で飲むことになるな。帰りにチラッと満寵殿と物理さん見に行ったが兵器の打合せをしていた。満寵さんの助手になったのは言うまでもない。
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起きたら郭嘉さんが隣で寝ていた上にホールドされて半裸だった。
うっわ、昨日お酒しこたま飲んだ記憶しかない。いやこれ昔から何回もしてるけどダメなやつだよ。いやこれほんと下手したら子供できるからな。周りには結構性別不明(多分男)でいってんのにこの人にはバレてるから厄介なんだよなぁ。はーー、と息を吐いて拘束を解き服を着る。自分の部屋で新しい服に着替えよう、と思ったら郭嘉さんは起きていたらしい。
「ナマエ、酷いな。先に行くことないだろう?」
「着替えたいんですもん」
「君の着替えなら置いてある」
何故に。とはもう言わないが。平服かな?と思ったら普通に出陣系の服で笑った。首元まで布があるのが助かるが。私の新衣装いつ用意されたんだ???あと結構郭嘉さん要素があるな??これまた女官に噂されるやつだ。
「今流行りのお揃いってやつですか」
「そうだね」
適当にそう言えば、後日本当にお揃いが流行りになって笑った。
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「どうして李子殿は曹魏に?」
勇気あるな〜諸葛亮と思いながら彼を見る。いやほんと、この面子で集まってる時に喧嘩売るようなことするのは良くない。ツンツンしてると構い倒したくなる。まぁ、答えは簡単である。
「君と同じだよ。君が劉備殿に命をかけてもいいと思ったように、私は曹操様に命をかけてもいいと思ったから」
あっけらかんとそう言えば、曹魏陣営がよく言ったみたいな雰囲気を出し、蜀漢も納得してるのがわかる。
「あくまで、郭嘉殿に誘われたから、ではないと?」
「多分郭嘉さんに誘われてなくてもそのうち自分で仕官しに行ったと思うけど」
そう告げればムッとされる。こらこら、怒るな。蜀に行かなかったからって言って怒るな。
「貴方は昔、私に問いかけましたね。幸せは犠牲なしには得ることはできないのか。時代は不幸なしに越えることは出来ないのか、と」
「あぁ、私は今でもそれを結構問いかけるよ。孔明くんは答えでた?」
というかそもそも答えが劉備殿だと思ったんだろう。問いかけ?と首を傾げた荀ケさんや周瑜殿達に私は口を開く。
「いやこの問いかけ、昔に私が父親に聞かれたことがある問いかけなんだけど、年上は水鏡先生にしかしてません。年下にしか問いかけてないので郭嘉殿にも曹操様にも誰にもしてないんですよ。孔明くんがたぶん最初くらい」
「……司馬徽はなんと?」
曹操様の言葉に私は答える。
「水鏡先生は時が経てばわかる時がくるとしか教えてくれませんでした。大人になったらわかるって言うことかな?って思ったので年上にはしないようにしていたんです。恐らく先生以外に聞いても答えはほとんど同じでしょうし。というか答えが同じじゃなきゃ困るんですけども」
そう肩を竦める。すくなくとも、漢の時代でなくても、いつの時代も私たちは犠牲の上に幸せがあるのだろう。国が成り立つ上の犠牲、国を守るための犠牲、人を守る為の犠牲。そんなものの上に私たちはいるのである。それをないというのはいかがなものか。
「ある時点からこの問いかけは大人に尋ねても意味はなく、子供に問いかけてこそ意味がある物だと思ったので、私はもう子供達にしかしてませんけどね。先を生きる子供達が、いつかの子孫達が、自分と違う答えを見つけてくれるのを信じるしかない」
あぁだから犠牲を少なくするのかとは郭嘉さんが隣でぼやいたことである。諸葛亮君は目を伏せたけれど。犠牲は少ないほどいいし、戦わないのであれば戦わない方がいい。墨子の考え方に似ているほうではあるが。はやく世の中を平定してから色々整備した方がいい気はするが。
「まぁ、最初に申した通り私は曹魏の犠牲になってもいいと思っているので、答えも元も子もないんですけど」
誰かの幸せの犠牲になるなんて素敵なことでしょうとは口を裂けても言えないが。いやだって赤壁じゃん。私死んだの。幸せの犠牲とは言えないよなー、と思いながらはははと笑う。李子殿……と曹魏と同門、戦国の一部になんかダメージ入ってた。
「え、なんでです?」
「なんでだろうね?」
スパダリな郭嘉さんが隣で首を傾げる。この流れこの前もやったな。
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「李子殿が酔っているところをあまりみませんね」
「私は寝てしまうので……」
「その前はよく上機嫌に歌っているようよ」
郭嘉さんの発言に固まる。は?歌ってる?は?と郭嘉さんをみると頷く。いや頷かなくていいんだよ。周りも興味もつんじゃない。恥ずかしすぎる。私は顔を片手で覆いながら口を開く。
「もうお酒飲むのやめます……」
「どうして?可愛らしいのに」
「いや、普通に恥ずかしすぎる……」
「眠気がまさってるときも小声で何か歌ってらっしゃいますよね」
「ふんふん、ふんふん、ふんふん、ふんふん、ふんふーんふーん、みたいなやつだよね。歌詞が聞き取れないけど」
もしかして:睡眠不足の歌。
物理教師くんがふはっと肩を揺らして笑っているのは元ネタがわかってるからだろう。聞きたいみたいな顔をするな。私は両手で顔を隠す。だめだ、恥ずかしすぎる。周瑜くんが興味持って「聞いたことがない音曲だな」とか言ったけど、君が興味を持つような歌ではない。
「ナマエ殿、まだ歌ってらっしゃったのですか」
「ナマエ殿は昔から夜ふかしした後は歌ってたねぇ、懐かしい」
「確か、睡眠睡眠睡眠睡眠睡眠不足、だったような……」
同門生の追い討ち、効果は抜群だ。恥ずかしすぎる。周りがキョトンとして私をみた。もうやだ、とこぼして息を吐く。
「もう、開き直ります!!睡眠不足の歌です!!」
そう言いながらポカポカと徐元直を殴る。大人しく殴られてほしい。
「睡眠睡眠睡眠睡眠睡眠不足ー、今日も明日も睡眠不足、頭が痛くなっちゃいます、いつもーの官庁いつもの戦場、あの将いつも元気だな!睡眠睡眠睡眠睡眠睡眠不足!今日もいつもの睡眠不足!体がほててきちゃったよ !たくさんやることはあるのに、頭がちっとも働かない !あの策が私を悩ませる、私があの将を悩ませる!みんながみんなを悩ませる、皆は心を痛めてる!ああ、空はこんなに青いのに、風はこんなに暖かいのに、太陽はとっても明るいのに、どうしてこんなに眠いの!睡眠睡眠睡眠睡眠睡眠不足!以上!!」
そう歌い終われば、荀ケさんが感心したように「思ったよりも本当に睡眠不足という内容ですね」とつげた。感心せんでよろしい。しばらく誰ともお酒は飲まないし、睡眠不足も気をつける。恥ずかしすぎる、とまた両手で顔を隠す。ナマエ、拗ねないでほしいな、とつげた郭嘉さんに、拗ねてないと怒る。年上勢は和むな。
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「み゛っ」
諸葛誕の鼻を摘む。みんな死にかけの蝉みたいな声を相変わらず出すな〜と思いながら鼻を摘む。王元姫ちゃんが、なにを?みたいな顔をしている。
「諸葛誕くん、あまり自分を卑下するものじゃないよ。君は仕事ができるから今の地位にいるんだ。君が卑下すれば、君の下にいる人は貶されてるのと同じだと私は思ってしまうよ。人は卑下をしても驕っても敵を増やす生き物だから気をつけないとね」
そう言って微笑んでから鼻から手を離す。徐元直のようなタイプは心配ないというか、なんだろうか、諸葛誕くんの方は敵をふやしそう。頑張って生きてほしい。私より後世だから会うことはないけども。
まぁなんだ、確か二の話である。私が出てる間に魏陣営のほとんどいなくなるとかやめてほしかった。しかも、話を聞くに私徐元直逃して一回死ぬらしいしな。まぁ赤壁で死んでいるので内容的には変わらないかもしれないが。あと知らないが徐元直がある程度吹っ切れた。私はびっくりした。ここで引いたら君がまたいなくなる、それは嫌だ、もうあの時の後悔はしたくないんだって言いながら敵をぶっ殺してたから。まぁ、私残したらまたうじうじしてただろうけど、過保護になってて笑う。はやく魏陣営きてくれ。
という話は置いといて、だ。私は諸葛誕の目を見て口を開く。
「君は仕事が出来る人。大丈夫、名に恥じることは何もないよ」
そう言って整えられた髪をくしゃりと撫でてから手を離す。竹中半兵衛が、うわー、と口を開いた。
「賈詡殿が魏軍の軍師の中でタチが悪いのは一、二を競って李子殿って言ってたけど訳がわかった気がする」
「ご理解いただけたようで何よりだ」
「えっ、私善良担当では?賈詡殿、何言ったんです?」
「そのままだ。あんたは誰よりも仁の考え方に近いのに、魏にいるのがまたタチが悪い。特に郭嘉殿と揃った時がこれまたえげつない」
まぁ、向こうは敵をどう殲滅するか考えるので、私はいかに味方の犠牲を減らすかを考えるからな。敵からしたらタチが悪いかもしれないが。
「李子殿、気をつけないとそのうち感情を拗らせた人間にさされるぞ。そのあたりを今までうまく牽制していた郭嘉殿がいないんだ」
えっ、こわっ、なんだそれは。それは吹っ切れてネオロマ台詞言ってくる徐元直のことか??それとも私のそばにいると素を晒してくる馬岱殿、もしくは純粋な姜維殿のこと……あれ?蜀ばっかな気がするな??馬岱殿が私を見下ろした。
「そもそも、李子殿はどうして魏にいるの?」
曹操様だからって言ったら馬超さんにブッ刺される気がする。それは、穴馬だった……。諸葛亮さんとは旧知の間柄なんでしょ?とブーストをかけないでほしい、竹中半兵衛。
「あっはっは、それは既知の間柄だった郭嘉殿に誘われたからだそうだぞ」
賈詡さんについていく私は絶対にだ。やだ、怖い……蜀怖い……。
「俺たちが誘ったら蜀に来てくれる?」
「郭嘉さんを世話する人がいなくなるので無理ですね」
「そうだな、郭嘉殿を仕事に引っ張ってくる人間がいなくなるのは困る」
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「やっぱり男なのか」
「残念ながらね」
雑賀孫市と女の子を口説気に入っていた郭嘉殿を連れ戻しにきたら、雑賀孫市がサラッと手が女みたいだったんだけどなぁ、と告げた。手袋してるんだけどな〜と思いながら、はいはいお二人ともバカ言ってないで仕事しますよ仕事、といいながら郭嘉さんと孫市さんの背中をおす。二人とも、仕事をしろ。
「郭嘉殿、稲姫殿と星彩殿にも迷惑かけてるそうですね。郭淮殿にも迷惑をかけて。いつか痛い目みますよ」
「誰かさんが最近は蜀軍と仲良くしているからね。暇で仕方ないんだ」
「よかったですね、貴方は今から私と対妖魔戦の仕事です」
そう言えばそれは楽しみだねとちょっと嬉しそうにする。嬉しそうにするな、仕事なんだよ。
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勝利の美酒に気分がよくて、舞をさす。月も綺麗であるし、花も綺麗だ。まーー、女装というか、きちんと女性の服を着ているのはあれだ。郭嘉さんがたまにはと持ってきたからであるが。昔どこかで聞いた歌を紡ぎながらひらひら舞い、しばらくしたら気が済んだのでまた郭嘉さんの近くに座る。
「おや、もう舞をみせてはくれないのかな?」
「気が済んだので……」
郭嘉さんの近くで飲みたい気分に変わったのだ。盃を持ってちまちまとお酒を飲む。郭嘉さんが私の髪に手を絡ませた。
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「郭嘉、この間は美しい舞姫を独り占めしていたようだが」
その言葉に私は顔を覆いたくなる衝動を堪える。もしかして::私。郭嘉さんといえば、あぁ、あの舞姫ですか、と口を開く。
「残念ながらあの子は恥ずかしがり屋でね、私と2人の時にしか姿を見せてくれず、舞も素面では踊ってはくれないんです」
やっぱり:私。今度は顔を覆ってしまう。荀攸殿が李子殿?と首を傾げた。いや気にしないでください、と告げて仕事をする。まぁ、曹操様が私に李子は知るか?と尋ねてきたが。知っているも何も自分です。
「えぇ、まぁ……そんなに噂になっていますか?」
「うむ」
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「ナマエは私に生きてほしい?」
そう問いかけた彼に、なんと答えるのが正解か考える。なんとなくなのだろうが。
「貴方の好きなように、貴方の人生なのですから。そこに私の考えをのせるのは間違いのような気がします」
私の答えに、ナマエはそういうと思ったよ、と告げた。彼は知らない。彼が亡くなったあと、私は泣いた。悲しくて泣いた。他の道はなかったのだろうかと。生きて欲しかった、なんて言わないが。
「でも、貴方が亡くなったあと、私は泣きましたけどね」
それだけを告げる。彼の興味を引いたのか、彼は目を瞬いて、嬉しそうな顔をする。だから嬉しそうにするな。
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