2022/12/31
2022年度没ネタ整理171
これ、は、もしかしなくとももしかするのではないだろうか。こんなギルドイベントはなかったはずであるし、見る敵も見るからに妖魔っぽい。何より切った時の感覚が違うのだ。急遽ギルドの主要メンバーで集まることになり、ログアウトできないと言う話になる。末端メンバーがパニックになっているのはだからだ。
このゲームは、自由度の高いオンラインゲームである。俺はまぁなんやかんや色々あった先(というかトリップした幻想三國)で知り合った人達とその中の李子さんの知り合いと一緒にギルドを作って遊んでいたのであるが、悪政イベントでうっかり国をとってしまったのが運の尽きだったというかなんと言うか。
「とりあえず今起こっている調べるとして、メンバーの方々はいつも通りに動いていただきましょう。事態を把握するまでこの国の防衛に力を入れるべきかと」
「恐らく、例のアレだろうけどな」
李子さんの言葉に陸治さんがそうやれやれする。例のあれ?と首を傾げた一部に俺はだよなぁと頭をかいた。
「例のアレってなんだ?」
「異世界転移ってやつだよ」
そう言えば、目をキラキラさせた同級生には悪いがそんな良いものではない。
「がきんちょ、お前は好き勝手外に出るな」
「なんでだよ、俺レベル高い」
「馬鹿野郎、レベルとか関係ねぇよ。よその礼儀も実戦したことない奴が外でてみろ。最悪死ぬぞ」
サラッと告げた陸治さんに、匿名さんが「間違いなく死ぬな」と頷いた。
「死ぬ?」
「俺たちは今実体ってことだ。医者はいるけどポーションだとか言うものはないし、ゲームオーバー強くてニューゲーム強制ログアウトもない。そんな場所で変に動いてみろ。死ぬぞ」
匿名さんの言葉に同窓が黙る。でも外に出たいのもわかる。
「……しかし、外に出ないと分からないこともありましょう。匿名さん、仮名さん、阿蘭とあなた方がいつもひきいてる一部を率いて外を伺っていただけませんか?」
「斥候ってことね」
「危なくないのか」
「危険は承知です。機能するかわかりませんが仙術をよういた札をお渡しいたしましょう」
李子さんはそう言って札を作り上げる。作り上げれると言うことは恐らく機能はするだろう。この人が水のエフェクトかかるの、なんか皮肉にしか見えないんだよな。
「寵沙は他の方々に説明を。私も付き添います。陸治殿は名無殿と部隊の再編をお願いします。恐らくこの世界にいる限り戦に巻き込まれます。柴三殿と玖珠殿は森央さんと共に……」
「いつものアレだな。なら悪いが名無をこっちに頼む。サバ読んでるだけで看護師なんだわそいつ」
柴三さんの言葉に名無さんがめちゃくちゃ嫌そうな顔をしてる。
「そうだったのですね。てっきり同級くらいの方かと思っていました。大人の方が増えるのであればとても頼りになります」
「頑張ります」
ハートがつきそうな勢いである。ちなみにおと……と何か言いかけた森央さんは柴三さんに口を塞がれたが。
「俺たちが斥候から帰ってきたら陸治殿に合流する」
「助かります。陸治殿、将兵に抜擢できそうな方がいれば推挙くださいませ」
「了解。李子殿はなにを?」
「内政を整え防備及び兵糧などを確認いたし、ギルドメンバーの方々に仕事を振り分けます。仕事があった方が余計なことを考えずに済みますし、なによりメンタルの問題もあります」
「李子殿、悪いけれど僕は薬剤の確認に回ってもいいかな?薬剤師の同僚もいることだし、この際漢方でもなんでも確認するよ。薬剤がなければ出来ることもできない」
「かしこまりました。あとは医療材料の手配などですね。どう言うものが必要か確認の上、リストに上げてください。鍛冶屋などと話してみます」
李子さんはそのあともぽんぽんと指示を出す。とりあえず普通のギルドメンバーや今は生きてる人間であるNPC達にも説明する必要はある。
「また李子さん過労フラグたつからはやめに李子さん周りも固めた方がいいんだよなぁ」
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なんとか整った後に妖魔撤退戦に巻き込まれた。これもしかしなくとも俺たちの国から再興イベントみたいなやつ始まる感じか。うちのギルド時渡りって李子さんと陸治さん、俺、匿名さんと仮名さんしかできないんだよな。かぐやいないし。手当てやら水やらを手配していれば、李子さんが将兵によっていって無双荀攸に手を差し伸べる。まぁ、貴方は?と李子さんを知らない反応されていたが。ずれた世界かもしれない。
「失礼いたしました。私の名は李子と申します。城主の補佐をしている者です」
「李子殿、ですね。ご助力ありがとうございました。俺の名は荀攸。魏軍に属します」
李子さんはその言葉にごく自然に首を傾げる。
「魏軍……?」
「……やはり、ご存じありませんでしたか」
迷ったように無双荀攸が手を取って起き上がる。ちょっと驚いた顔したのでなんだ?と首を傾げた。
「申し訳ございません、我々もいきなり見知らぬ場所に街ごと転移をしており外の情勢をよくわかっていません。ただ、外には人と人ではない何かと遭遇することがあると話を聞いております」
「詳しく話をした方が良さそうですね。貴方達のお力を借りることが必要になりますから」
「では、今宵にでもそう言った場を設けさせていただきましょう。貴方達にも兵の皆さまも手当てや食事、寝る場所を手配する必要がありそうですね。私は手配をいたします。貴方方はこちらでお待ちください」
李子さんはそう言って話を切り上げると、周りに指示を出し始める。無双荀攸と無双楽進李成、無双関興張苞に無双徐庶、無双魚粛徐盛に無双尚香と無双甲斐姫エクセトラ。とりあえず水を配るふりして近づくか。
「お兄さんたち疲れてるだろ?水でもどうぞ。あ、毒味した方がいい?」
「いや、大丈夫だ。ありがとな」
そう言って受け取った張苞はいいやつだ。他にも水を配るついでに俺はも飲む。
「貴方はこの国に住んでるの?」
「そうですよ」
「この国の名前は?」
「扶桑です。扶桑国。でもみんな遊仙郷とか桃源郷とかって呼んでますね」
そう説明すれば、扶桑?と食いつかれる。俺も元々の由来は知らないが、どうやら仙人が住むとか言われた国らしい。大きな大樹があり東の最果ての国であるが為李子さんがそうつけたのだ。
「仙界ということか?」
「仙界?なんだそれ」
魚粛の言葉にとりあえず知らないふりをしておく。いや、仙術はあるけども。
「……ええっと、この国の話を聞いてもいいかな?」
「もちろん、俺のわかる範囲ならね。さっきも言ったけど、ここは扶桑国。お兄さんたちも知るように東の最果てにある国で、春は桃源郷、夏は遊仙郷とかいろんな呼び名があります。数年前までは悪政が引かれていましたが、今の国主に変わってからはこんな感じです」
国主は俺ですとは言わないが。
「国主というのは、彼方の方ですか?」
指されたのは李子さんである。うんうん、間違えるよなぁ。
「いや、あの人は李子殿。国主の補佐。この国の政と軍略とかそう言うのの一番上にいる人」
「では、あの男か?」
「あの人は陸治殿。李子殿と同じく国主の補佐。この国の軍事とか警備とかそういうのの一番上にいる人。国主はまだ若いから仕事手伝ってもらってるんですよ。お兄さんたちはどこから?」
そう尋ねれば、色々話が聞けると思った、のであるが。ぐわし、と頭を掴まれた。なんだ!?と思えば陸治さんである。
「寵沙サマ?お前は大人しくしとけって俺は言ったよなぁ?」
「いたたた、陸治さん、痛い!」
「お前が殺されてみろ、それこそ全面戦争になるって理解してるんだよなァ?」
グリグリされる。ガチで痛い。無双側がびっくりしているが、こちらの周りの兵は安堵したように微笑ましくみている。
「旅の方、悪いな。ウチの国主がちょっかいかけたみたいで」
「ーーえ?」
「お前はまたハンコを貯めることになるんだから大人しく城に戻れ。どうせ李子殿が後で席を設けるだろうしな。敵が味方かまだ判別つかない相手にほいほいついていくな」
「この人達は敵じゃないって直感が言ってる」
「そうかい。お前の直感は正しいと思うが、疑うのが俺の役目なんでね。警備は俺たちに任せお前は兵と民と話してこい。お前と話すことで落ち着くやつはおおい」
そう言った陸治さんに、はーいと返事をする。ではまたあとで!と無双キャラにつげて民や兵たちに紛れたのであるが。
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仕事が山ほどできてしまった。メンバーへの説明やら落ち着かせるのは名無さんがかってくれたし、人事の振り分け、周りの状況の把握、客将となる彼らや兵達の居場所の手配などなどなど。やることがありすぎる、が、無理を承知でやらなければならない。とりあえず客将達と会う予定の夕食までにさばける仕事はさばかなければならない。よし、と気合を入れて仕事を裁く。まずは人事の振り分けである。
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相変わらず李子さんの仕事量がやばい件。まぁ企業勤めの人とか色々いるけどパソコンや電卓がないし、いきなりやり方などもわからないだろう。戦略ゲー好きとかもいて、そちらは李子さんが話した後に李子さんが軍備の方に割り振っていたが。一応李子さんには情報をふるし、李子さんからくる仕事はチェックする。李子さんとこに一回全部集まるからなぁこの国。しかしながら、捌けるのが李子さんなのであるが。社畜では?って言われてるけども実際はただの学生である。李子さんの条件普通にホワイト企業だから違うとか言われてますけど。
そんなこんな定刻になればきちんとやってくる李子さんである。ちなみに阿覧は帰ってきたのだが、やっぱり傷だらけでやべぇとしか言わず、とりあえず李子さんと俺がが落ち着かせたあと匿名さんか陸治さんについていくことにしたらしい。阿覧を含むギルメン幹部、あとは社会人組の上層部とNPCの幹部なんかもここにいるわけだが。
「地図って表示できんの?」
「先程は試しましたが仙術を使えば可能です」
そう言った李子さんは卓の上に広がったなにも書かれていない布に仙術を走らせる。李子さんがやると水のエフェクトで地図ができるが、陸治さんは炎だったりするし、色々する。
「普通に見えないんです?」
「先程、孫奈くんがためしていましたが広域は無理ですね」
「場所名が記されていないのは情報がないからか」
「はい。なので外の方の話を聞きながら照らし合わせます」
「この黒く変色しているのは情報が開示されてないからってことか?」
そう尋ねた匿名さんに李子さんは首を左右にふる。
「先程対峙した妖魔と言いますか。彼らの勢力です」
「……それもわかるのですか?」
「精密な数はわかりかねます。ただ、そこには瘴気が溜まるので……」
「ああー、めちゃくちゃ広域になると李子さんにしかわからないやつだ」
仮名さんの言葉にうむうむと頷く。この中では一番李子さんが仙界というか人間ではない種族の血を引いている。俺や陸治さんたちはあくまで人間から人間でないものになったという個別クエストストーリーがあったのだが、李子さんは初期からルート解放が違いもとより人間でないという個別クエストストーリーを経ている。だからこの人は瘴気の耐性がないのだ。ということは、基本李子さんは外に出れない。考えこんだ荀攸殿が口を開く。
「薄墨で塗りつぶされているのは陥落したと考えてよいと?」
「はい、その方が良いでしょう」
「そんなっ、うそよ!」
「確かめにいかれるのはお勧めできません。貴方達が犠牲になる可能性がございます。ご自愛くださいませ。味方が増えれば、どうにかできることもあります」
「時渡は使えないの?」
「現時点では使えません。なので、瘴気を振り払い味方を増やさねばなりません」
「時渡?」
「その名の通り時を渡る術です。多くは過去にわたることに使用します」
「なら、それで!」
「申し訳ございませんが、それはできかねます。渡ったところで戦力が不足しているために負戦となりましょう。先に今いる方々を助ける方法をお考えくださいませ」
確かにこれだけの差があるなら着実に味方を増やすしかないだろう。魚粛、徐庶と小早川が考えている。荀攸殿が口を開く。
「……では、この周囲を薄墨で囲まれているところは包囲されているということでよろしいですか?」
「はい、まさしくその通りです。先にこちらの救援に向かうのはいかがでしょう。こちらの場所であればまだ間に合う可能性はあります」
そう言って李子さんは地図の上に手をかざす。すると水面のようにそれが揺れて、布陣図に置き換わる。うっわー、ガチの籠城である。あと上記の影響で妖魔の兵力がわからないんだろう。
「私の力ではこれ以上はわかりかねます。陸治殿はいかがでしょうか?」
その言葉に今度は陸治さんが手をかざす。薄墨のような場所が燃えるエフェクトを挟んで敵の布陣があらわれた。でも流石に細かいところはわかりかねるらしい。匿名殿が同じようにかざせば、風に流されるようなエフェクトと共にその範囲が広がる。ちなみに仮名さんと俺、阿覧はまだできないし、これをみたことないギルメンはテンションをあげた。わかる。匿名さんが李子さんをみた。
「李子殿、通常だとどれくらい籠城がもつんだ?」
「兵糧などの正確な量などわかりかねるために判断がつきかねますが、持って数週間、短くても七日と言うところでしょうか。こちらに籠城されている方がたが無理な作戦を立てなければの話ですが」
「無理な作戦?」
「強行突破です。流石にこの状態で行けば壊滅的いえ全滅もありえます」
李子さんの言葉に考える。
「うーんじゃあ、明日にでもたったほうがいいか。陸治さんと匿名さん部隊再編お願い。李子さんは戦略お願いしていい?」
「わかった」
「かしこまりました」
「貴方達は疲れてるだろうけど、誰かはついてきてほしい。敵と間違えられたら困るし。俺たちの中の他のメンバーは指示があるまで待機。指示なしでついていくなら高練度か医学の振り分けがあるやつだけ、自己責任で頼む」
そう言えば返事をする。いやほんと、これは流石に自己責任である。
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なんとか勝ち戦に持っていけたし、李子さん達の仙術のおかげでかなり被害は減らせた。あとは俺が瘴気を祓うだけなのでとりあえず瘴気を払って結界を張れば曇っていた空が晴れた。よし、ゲームでいえばクエストクリアというところだろうか。とりあえず、魚粛殿に呼ばれたのでそちらに行く。なるほどこちらも国を超えている感じである。荀攸殿が口を開く。
「こちらは寵沙殿です。扶桑国の国主であられます」
と紹介してもらったのはいいが、扶桑国……?国主?とふたとおりハテナを浮かべる。無双夏侯淵が俺をみた。
「年若い国主だなぁ。息子と変わらないくらいか?」
「まー、俺の両翼がしっかりしてる人なので。俺はまだ勉強に励む身です。扶桑国の寵沙と言います」
よろしくお願いします、といえばこちらこそみたいな感じで返してくれる。
「寵沙殿ですね。援軍ありがとうございます。貴方方の助けがなければ、はやった一部が無理な方法でも突破を試みるところでしたからね」
「困った時はお互い様といいますから」
無双法正怖すぎんよ。というか無理をしようとした奴がいるのか。ちなみに砦には関羽が守ってたらしい。でも甘寧いるから突撃も止む上なしって感じだったのかもしれない。
「しかし、あの徹底的な布陣をみるにてっきり諸葛亮や周瑜、郭嘉殿がいるかと思ったのですが」
「李子殿という方が考えられた策だな」
「荀攸殿や徐庶殿、魚粛殿も策出してなかった?」
「ええっと……李子殿が俺たちの策を全てうまく調整したというか……」
ああー、李子さんよくそれをやる。幻想世界でも調整してたりしてた。李子殿?と首を傾げた周りに荀攸殿がまた口を開く。
「李子殿は寵沙殿の補佐をされている方です。非常に優秀な方で、知識も豊富です」
「そうなんですよ。だから仕事を抱え込みすぎる癖があるんですよね」
「お前がサボることがあるからだろ」
「いたっ!」
チョップをした陸治さんを見上げる。
「敵は?」
「川向こうまで撤退した。とりあえずは川辺までの瘴気は祓った」
「じゃあこのあたりは大丈夫か。ゲートを繋いで物資運び入れ……ゲート開くのか?」
「試したら開いた」
あっけらかんと告げた陸治さんに、ああ川辺からはそれで帰ってきたのかと理解する。俺はとりあえず何もない空間に向かって手を伸ばし、光でできた俺の紋章から術式が広がる。まぁその先からは李子さんにくっついているおっちょこちょいショタの阿明と元気っこショタの阿悠、優等生系ショタの阿究がいた。まぁ、阿明がいきなりのこちらの訪問に驚いて持っていたものをぶちまけたが。あちゃあ、と阿究が頭を抱え、阿悠が李子さんを元気に呼びにいったが。
「あわわ、李子様の……!」
「俺片付けとくし、阿明、またもらってきてほしい。李子様優しいから許してくれるはずだし」
「う、うん!」
そう言ってパタパタ駆け出した阿明を見送り、阿究がこちらに一礼してから片付け始めたので俺も手伝う。一応陸治さんも悪いと思っているらしく片付けてくれるが。
「どうなってるんです?」
「寵沙殿達は不思議な術をつかう」
「まぁー、でもこれには一応制約はあってどこにでも行けるわけではないですよ」
そんな説明をしていれば、李子さんが手を引かれてやってくる。
「李子さん、物資とかは準備オッケー?」
「はい。庭に準備しております」
「あー、じゃあ庭に繋ぎ直した方がいいか……」
「いや、俺が繋ぐ。お前は直帰しろ。仕事しろ」
そう言った陸治さんに、李子さんが口を開いた。
「塵も積もれば山となるというものです。他ギルドからの要請も届いております。そちらは私は開封できませんのでご確認を」
「わかった、戻る」
「陸治殿は戦況をまとめてご報告くださいませ」
「了解」
そんな会話のあと、李子さんは無双将兵を見る。
「遅ればせながら、扶桑国の李子と申します。皆様ご無事でようございました」
「うむ、これも其方達のおかげであろう。お主の策、見事であった」
「いえ、私は寵沙様の命により皆様がたてた策がうまく機能するように調節をしたまで。見事であるなら、皆様の策の案が素晴らしかった、それだけです」
李子さんがふふと笑いながらそうつげる。匿名さんが仮名さんと阿覧を担いで風に乗ってきた。便利である。
「李子さーん、歓談中悪い。とりあえず報告あげたけど、南西がそろそろ落ちそう」
「……、少しこちらが捉えていた結果と違いそうですね。かしこまりました。どうするか少し考えます。荀攸殿、徐庶殿、魚粛殿、またお力を借りたいのですが……」
「あぁ、乗りかかった船だ」
「俺で良いのであれば喜んで」
「李子殿、法正殿も軍師だ。彼もいいかな?」
「はい、勿論歓迎いたします。この事態に武働きをされる方が増えることも、こう言ったことを得意とされる方が増える方も喜ばしいことですから」
李子さんは知らないふりする達人なんだよなぁ、と思いつつ、あとは荀攸殿達の背中を押して直帰する。便利だな、と告げた魚粛殿にうむうむする。まぁ阿覧と仮名さんも投げ込まれて、不運にも阿明とぶつかったけど。ちなみに薬はちゃんと違う女官が持ってきた。
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他ギルドからの通知なんだと思ったら救援要請である。どうやら南西と西にいるようだ。そして、なんで李子さんが南西と北西がもう少しもつとかんがえたかというと、どうやら無双諸葛亮と無双半兵衛達がいるからのようである。あまり蝕まれていくのを見るのは相変わらず好きではない。
「南西と北西を救援し、その後3方向から西にある街を救援したいところですが……」
「救援ですか。間に合いますかね」
法正殿の言葉に李子さんは頷いた。
「最悪の場合時渡という術を使います」
「この前おっしゃられた過去に戻る術、ですね」
「はい」
「過去に戻る……もしや、俺たちもそれで?」
法正殿の言葉に李子さんが首を左右にふった。
「いいえ。貴方達は普通に救援に向かいました。本当であれば、南西にしろ北西にしろ時渡を使用せず救援したいのですが……」
李子さんはそう言って地図を見る。魚粛殿が口を開く。
「……先程の移動術で味方を送り込むことはできないのか?」
「あれは私たちが向かったことがある地点まで移動することができるだけです。この二つの位置には伺ったことはありませんので」
「匿名さん近くに行ったなら、匿名さんに頼めばいけるくない?」
「この国の警備もあるため、これ以上この国の兵力を割くのは難しいです。かと言って、あの砦にいた方々を救援に向けるのも連戦になります」
ああー、消費が激しいのか。法正殿が「関羽殿なら大丈夫な気はしますがね」と告げたが。それはわかる気がする。
「兵糧があればもう少し持つ気はしますが……」
「いや、本来であればもう少し持つはずだ」
徐庶殿の言葉に、俺が手を叩く。
「あ!!他のギルドから救援きてた!!甘栗商会と錦鯉旅団!」
そう言って俺が地図の上に手をかざす。ギルド団長だからできる技で、他ギルドのいる位置がわかるのだ。光と共に現れたのはちょうど二つの砦である。
「なるほど、想定より匿う人数が多いのですね」
「他ぎる……?」
「私たちの世界での軍団と捉えください。しかし、軍事に手を出す軍団ばかりではなく、商業や職人の集まり、世界を旅をする人の集まりであったりします。先程あがった甘栗商会は商業を、錦鯉旅団は世界を旅する集まりです。双方最低限の武力はお持ちですが、だいたいは獣や盗賊達といった身を守るぐらいの武力です」
「戦力には値しないということですか」
「期待はできない、か……」
「しかし、その反面、彼らがいることで出来ることもおおいです。例えば、軍団の長の間では文のやりとりだけでなく離れた相手と話すこと、及び場所を介さずに物資の輸送が可能なはずです」
李子さんの会話に、周りが?をうかべる。まぁそうなるよな。三國も戦国も電話がないのだ。
「百聞は一見に如かず、ですかね。寵沙様、二つのギルド長にまず文を送りください」
「なんて?」
「そこにいる将兵または物資の方責任者の方とともに通話をお繋ぎするようにお伝えください」
そう言った李子さんに、なるほどと思いながら紙を取り出して文字を走らせる。そのまま自分のサインを書き込めば二羽の鳥の姿になってそれは消えた。
しばらくすれば、光のエフェクトと共に栗の紋章と魚の紋章が現れる。それを触れば、ホログラム画面のようなものが現れるのだが。その先にいたのは甘栗商会の団地と錦鯉旅団の団長、あとは諸葛亮と荀ケ殿である。
「寵沙ーーー!!!ヘルプミー!」
「寵沙くーーん、助けてーー!何これよくわかんないんだけど!こんなイベントお知らせ来てないよね!?」
「イベントじゃないから大人しくした方がいいと思う。とりあえず合流したら俺たちの見解……」
「ああーー!!そちらにいらっしゃるのは李子様では!?是非ともお近づきしたく!!」
「……商売魂逞しいなおい」
そう突っ込んでしまったのは仕方がない。李子さんはにっこり笑っているが。
「申し訳ございませんが、それは後ほど。今から貴方達の救援策をそちらの隣の方々とこうじますので、貴方達が知ることを簡潔にお教えくださいませ」
「いきなり霧の森、迷子、襲ってきた知らない人外、この人達に保護」
「以下同文!」
「理解致しました。人員は全員ですか?」
「ほぼ全員だな。今日は軍団クエスト日でよかったぜ」
「同じく。いないのはログインしてない人かな」
「貴方達の被害は?」
「怪我してる奴が何人か。命に別状はないが、パニックになったから眠ってもらってる。医師の手配を頼みたい」
「俺たちは全員無事」
「それで済んでよかったです。少し待機願います」
そう言ってから李子さんは口を開く。
「状況が状況ですから、簡潔にお話しさせていただきます。失礼を致します、申し訳ございません。我々は貴方達からみて東の砦奥に国に当たります。東砦の救援及び川向こうまで妖魔軍は撤退済みです。これからあなた方の救援に向かいますので、なんとか持ち堪えていただく必要がございます」
李子さんの説明に彼らはふむと考えた。
「我々を救援した後に中央をとるということですね」
「はい、そちらが定席でしょう」
「しかし、時間が問題です」
「貴方達の元に甘栗商会と錦鯉旅団がいらしてよかった。我らの世界では、友好的な軍団同士では物資の輸送が容易いのです。特殊な術を使用して、こう言った会話や敵中を通らずとも物資の輸送が可能ですので。必要な兵糧、および物資の数を教えてください。兵糧や飲料水は必ずご準備できますが、軍事物資は場合によっては準備することができかねます」
兵糧の蓄えはあるし、飲料水も大丈夫だ。しかし、確かに矢などの物資には限りがある。
「ああー、扶桑国は軍事進行に力いれてないから当たり前か……」
「なぁ、甘栗さん、こんな事態なんだからさー、物資があるなら分けようぜ。どっからかの発注なんだろうけど」
「そうしたいのは山々だがら俺も考えてたんだが、量があるのは属性付与なしの簡易なものしかないんだよ。戦力にならない」
「……甘栗さん、この世界では簡易矢で充分です
==
俺なんか病を発病している徐庶殿と荀攸殿のお口にお菓子を詰める。びっくりしてからもぐもぐする二人は可愛いのである。なんかハムスターっぽい。きちんと食べてから口を開く二人はさすがだ。
「李子殿、なにを……」
「いえ、荀攸殿も徐庶殿もとても頼りになる方です。そのように自分を蔑む発言はおやめくださいませ」
「しかし……」
もう一本口にお菓子をいれる。二人は律儀に食べた。いかん、可愛い。和んでしまう。ふふ、と笑えば荀攸殿がジト目でこちらをみてきたが。
「李子殿、からかっておいでですね」
「ふふ、ばれてしまいましたか。あんまりにも可愛らしいので」
「なっ!?」
「かわっ……!?」
「男に可愛いなどというものではありません」
「ふふ、そういうところが可愛いのですが」
「陸治さーん、李子さんがまたたらしてるー」
「誰だ李子さんに酒飲ましたやつは」
「いや多分疲れてるよあの子」
「おじさんに癒しを求めるのかぁ……」
「……李子殿?」
「お熱はなさそうですね。体調がお悪いですか?」
「いいや、すこぶるいいね。どうして?」
「貴方がそう言った発言をするとは思わず……」
「李子さん、郭嘉殿多分李子さんに構ってほしいだけ。この前の荀攸殿と徐庶殿のやつみてたんだろ」
「あぁ、なるほど。貴方は可愛いらしいというよりかっこいいでは?」
°=
頭重いなぁと思ってたら鹿のような木の枝のような角が生えていたのでなるほど新月かと理解する。やることが多すぎるのでやることしてたら月日がわからなくなる。とりあえずなれていないだろう戦国・三国勢には会わないように伝達してもらい、体調もよろしくないので養生しようと思ったの、で、あるが。
見られたなー、と思う。人の姿ではあるのが角が生えた姿は異形だろう。李子殿……?と目を瞬いた荀攸殿に、こんにちは、荀攸殿と声をかける。
「本日はこちらに入らないように皆様にお告げするつもりだったのですが、間に合いませんでしたか。貴方達の世界には馴染みがないでしょうから、隠れるつもりでいたのですが」
そう困ったように告げれば、いえ、と彼が首を左右にふる。俺の配慮がありませんでした、と謝るあたり彼はできた人なのである。
「貴方は人ではなかったのですね」
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