ネタ帳vol.3

2025年ネタ帳158:君僕主(大人設定if)

08/12 16:41 
カズさんがボスの肩を叩く。なんだ?と思っていれば、カズさんが口を開いた。
「いやぁ?知らなかったな、ボス」
「なにがだ」
それは周りにいた俺もエイハブもそう思ったに違いない。
「ボスにあんな美人の婚約者がいたなんてなぁ」
「!!」
見るからに驚いているボスに、カズさんは言葉を続ける。婚約者、と俺とエイハブ、近くにいたクワイエットであった女性が口を開いた。なんだその一波乱ありそうな文言は。いや多分俺の頭の中に浮かんでる人だとは思うけど。そうじゃなかったら俺はどうしたらいいんだ。
「いやぁ?知らなかったなぁ?」
「……」
「日系で?」
「……」
よし、先生は日系だ。ボスはぴくりと反応する。
「黒髪に灰色の瞳で?」
「……」
先生の基準に当てはまる。
「難民支援や戦地支援をしてる小児科医のお姉様!」
よし、完璧にこれは俺の頭に浮かんだ人物で間違いない。俺は聞き流すか、と、作業を再開しようとしたがーー。
「……カズ、それを誰に聞いた」
と、ボスが告げたのでとまる。一際低い声である。俺たちに一瞬緊張がはしる。そんなものを気にせず、カズさんは口を開いた。
「ドッグタグと一緒にあんたの名前が入った指輪を持ってたんだよ!」
「!!」
「おい、いつ知り合ったんだ、美人なお姉様と!」
ボスにそう言って詰め寄ったカズさんに、
「お前ナマエと会ったのか!?」
そう言ったボスはカズさんをしめる。緊張感が走っていた俺たちだったが、もうこれはコミカルなやり取りが開始されたと理解して俺たちは各自の作業にもどった。
「どこでだ!いえ!」
「いててて、聞いてるのはこっちだぞ、ボス!裏切り者!」
「裏切ったつもりはない!が!どこで会った!?」
「カズさんがあったのなら派遣先のアフリカでは」
エイハブの言葉に、ボスは「なんで俺が滅多に会えないのに、カズがあってるんだ!」という。カズさんはマジでとばっちりである。俺はもうナマエ先生だということがわかったので次の作戦に使う地図をながめた。
「ボス、ナマエ先生と会ってないんですか」
「会ってない。128日と十時間だ」
バンバンとカズさんがボスの手を叩いている。素知らぬ顔をして不機嫌そうに告げたボスに俺は言葉をかえす。
「まぁお互い忙しい身ですもんね」
「カゲツは知ってるのか?」
「日本支部に何かあったときに呼び戻される人ですよ。というか、日本支部の実際のトップ」
エイハブの言葉にそう答える。手を離されたカズさんが、服を正しながら口を開く。
「ほぅ?……仲が悪いのか?」
「そんなわけないだろう。俺もあいつも忙しくてなかなか会えてないだけだ。毎日連絡は取り合ってる」
そういや、そうだ。先生がたまに面倒くさそうにしてる時があるのは黙っておこう。俺は冗談めかして口を開く。
「はやく結婚しないと知らない人が取って行きますよ、ボス。俺が日本支部にいた頃からあの人色んな人に好意持たれてますからね」
「知ってる。だが、カゲツ、俺が辞めてもいいのか」
ボスの言葉に俺は頭を抱える。いやそれはよくないが、そうだ、そうなるのだ。この2人はどっちもがそれなりの役職についており、どっちもが戦場に行くことが多々あり、忙しいのである。そりゃあ2人で暮らすとなれば片方が辞めるか両方が辞めるしかない。
「それはちょっと……でももっとこう、あるでしょう?ここに保護してる子供達の診察を理由に日本支部のナマエ先生を呼び寄せるとか、日本支部と合同演習をするとか」
と、俺は告げて少し後悔する。なぜなら、彼は見るからにそれだ!という顔をしたからだ。あああー、余計なことを言ったかもしれない。頭の中でナマエ先生に謝っておく。忙しい先生を忙しくさせてしまったかもしれない。


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「すいません、ナマエ先生。お忙しいでしょう?」
やはりというかやってきた彼女に俺が謝れば、彼女はいいやと困った顔をした。
「私の元で拒否すればいい話なんだが、桜達が受けてしまって」
彼女の言葉に俺は頭の中で、名寺桜を褒める。よくやった、さすがはーー今はボスの兄弟となったーー問題児の1人の副官をこなした男である。ぶっちゃけコイツが生きていればあのせかにおいて無茶な蜂起はしなかったのではとは思ったりもしたが、恐らくあの坊ちゃんが適合できずに死にかけたから急いだのもあったのだろう、とも推測できる。まぁたまにーー元少年兵とテンカウントでぶっ潰せ!になっているあたり、血の気は多いのかもしれないが。最近のお互いの近況を話しながら彼女を基地に連れていく。相変わらず海上にあるのは都合がいいからだろうか。ヘリを彼女を降ろせる高さに固定する。敬礼をしたボスに、同じく彼女が敬礼をした。
「お久しぶりですね」
「ああ、久しぶりだ。こちらの呼びかけに貴方直々に答えてくれて感謝する」
「いえ、お気になさらず」
と、形式ばった会話をした後ーー、本当に嬉しそうに、瞳の中の喜びを隠せないというふうに、彼は自分の指揮室に案内をする。俺はそれを見送って、ヘリを止めに行った。


邪魔する奴はなんとやら、というか。いい雰囲気になった2人に、突撃しすぎであるカズさんは。いやアレは面白半分嫉妬半分という感じかもしれないが。ナマエさんは笑って流すが、そろそろボスのフラストレーションがたまってそうである。
「カズさん……」
「いや、腹が立つだろ。指揮室に入って即熱い抱擁!即キス!だ!」
「その心は?」
「羨ましい!!」
素直である。ちなみにそのあと、ボスに仕事を渡されてカズさんは仕事に向かった。ほら邪魔するから。

ナマエ先生に診てもらうか、と、最近は少し浮き足立っている男性陣である。まぁ、診察している姿や子供と関わっている姿をみると、あんまりボスと同類には見えないだろう。と思っていれば、ボスとカズさんに飛び蹴りをいれていた。綺麗に決まったなぁ、と俺は思う。まとめて吹っ飛んだ2人が、一瞬スローモーションにみえた。ボスだけが一回転して受け身をとる。
「相変わらず足ぐせが悪い女だな!」
「言葉で言うことを聞かないからこうしてるんだ!服を!きろ!!タオルをまけ!!」
彼女はそう言ってボスの前に仁王立ちした。よくよくみれば2人とも全裸である。俺たちは見慣れたものだったが、まぁーナマエさんが看護師連れてきたからもあるだろう。
「指導するにも!!服を!!着てからしろ!!子供も女の子達がいるんだぞ!目に毒だ!」
と、ナマエ先生がタオルをなげる。


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