ネタ帳vol.3
2025年ネタ帳197:君僕主とジョンとボスと
08/12 17:09
「ジョンさんと姉御が結婚するってなったら、親への挨拶ってどうすんの?親いないじゃん」とは、セツのセリフである。私は少し考える。
「いや、多分彼側の親族に立ってくれる人はいると思う」
「姉御の知り合いで?」
「うん。ただ、周りへの挨拶が面倒だな……」
私はそう言って頬杖をついた。フランスにいるユーゴさんと実父はまぁ大丈夫かもしれないが、クラウディアさんが過激に反応しそうである。そもそも一緒に歩く人で揉める可能性がある。と、なると、周りから埋めるしかなくなるので必然的にとある女性に会って取り持ってもらわないといけないわけで。現実的にも会う約束を取り付けた方がいい。
「プロポーズされたのか」
そう言った桜に、まぁな、と私は頬杖をつく。ちなみに私とジョンが反対の立ち位置世界から戻ってきてからだ。珍しく二人で出かけた先でプロポーズされた。一緒に生きて欲しい、と、彼はいった。私も一緒に生きて欲しかった、から、了承された。送られた指輪はあの花ではあるが、それはお互いを繋ぐものだ。サチが「えっ!?えっ!?」と声を上げる。
「いつ!?」
「この前」
「はわわわ、素敵な結婚式じゃん!!」
「あげるかわからないが」
「そこはあげて欲しい」
サチはそう言ってなんとも言えない顔をした。
「写真だけでも撮った方がいいらしいぞ。けじめになるからな」
「物知りだ」
「叔母がそっち業界だ」
桜はそう言って肩をすくめる。私たちは目を瞬いた。
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連絡を取れば、会いにきてくれるらしい。と、なると、ジョンやアダムスカとあわせる段取りもしなければならない。勝手についてきそうな気もするが。とりあえず適当なホテルのレストランーーの、個室を予約しておき、ジョンやアダムスカに出かける旨を伝えれば、送って行こうか、と尋ねられたので頷いた。
当日である。少しお高めの服をきてきちんとした格好である。ホテルの駐車場だと理解したジョンが眉間にシワを寄せた。
「誰かと会うのか?」
「あぁ[
「……」
「会うのは父親の上司の夫妻だ。そんなんじゃない。私が連絡したらここにきてくれ。アダムスカと一緒でいい」
そう言って軽くキスを落としてメモを渡しておく。アダムスカ、悪いがしばらくジョンと待機してほしい、と頼めばわかりました、と頷かれた。私はとりあえずホテルの中に入りーー予約していたレストランに向かう。スタッフに先に来るはずだから通しておいて欲しいと頼んだからかーー彼らはもう席についている。
「ボス、ソローさん」
私が声をかければ彼女達は私を見た。
「遅かったわね」
「先にいただいてるよ」
「ごめんなさい、道が少し混んでいて……」
そう言えば彼女達はそういうことにしてくれる。そこからはお互いの近況だ。ああ緊張する。ひとしきり話題が落ち着いたあと、私は、あの、と声をだす。
「ボス、あの、私、まだ家族には言ってないんですけど、」
「ヘイトにも?」
「はい。貴方に先に言った方がいいかなって」
私はそう言って彼女をみる。
「私、結婚します」
恐らく声は震えているだろう。その言葉に二人は目を見開いた。ああなんだか泣きそうになってくる。
「ジョン、と、結婚します」
「ーーまさか」
「はい、ジョンが現れたんです。話に聞いていたみたいに、まるで魔法みたいに、ジョンが、許してくれて、」
はらはらと私は泣く。彼女は立ち上がって私をハグした。
「今度は一緒にいてくれるって、」
「そう、そうなのね……」
「いいのかな……」
「いいのよ。貴方達も幸せになっていいの」
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