ネタ帳vol.3

2025年ネタ帳199:誘拐される君僕主とどこかの世界の息子

08/12 17:11 
「サチ、発信機って作ったりいいのを見繕ったりできるか?」
そう尋ねたナマエちゃんに、私はいいよ、と頷く。彼女から色々要望をうけてチップ式を作ったの、だが。いやまさかこういうことを理解してたんじゃないだろうか、と私は思う。


ーー誘拐された。
大学を出たところで、だ。多分眠らされて。

たまたま同じく見ていた桜くんとーーきていたイーライさんがバイクで追いかけ、私が連絡してジョンさんやデイヴィッド達もおいつき、謎の少年達のアシストもあってなんとか追いついたがーー相手が銃を持っていた上にスナイパーを配備してたのだ。発砲されやもなく撤退というわけだ。死傷者がいなかったのが救いだが。ジョンさんが思いっきり壁をなぐりーー穴が開くのは彼の心情を察するに仕方ない。
「ああ、くっそ、わりー、銃火器禁止の日本でスナイパーまで配置してるとは思わんかった……」
そう言って現れた日系人の少年は私たちをみて固まった。壁を壊したジョンさんを見ていたダークブラウンの髪の少年が視線を彼に向ける。
「探す術はないのか?」
「……」
「おい、ナオト?」
「ハンター博士!」
そう言って耳元で叫んだ金髪の少年に、日本人っぽい少年が肩を跳ねさせた。
「うっわ、びびる、やめろそれ」
「君が集中してないからね。で、探す方法は?」
「エマが防犯カメラ追ってくれてるはず」
日本人っぽい少年に、金髪の髪の少年が耳に手を当てた。通信か何かだろう。ビッグボスが葉巻に火をつけて口を開く。
「お前らどこかの部隊か?」
「落ち着ける場所を提供してくれたのは感謝しますが、一般人が巻き込まれることじゃない」
「未成年のお前達が巻き込まれても?」
「俺たちは好きでやってる」
ダークブラウンの髪の少年はそう答える。日本人っぽい少年が口を開いたが。
「ルーカス!!この人たち巻き込もう!!」
「は?」
「いやよく見て!!よくよく見て!!ザックさんに似てるだろこの人!!」
日本人の少年はそう言ってルーカスと呼んだ少年の首を私たちの方に向ける。
「見るからに一般人じゃない!」
「……」
「あっち側の可能性もあるだろ、ナオ。……だめだ、チャフを巻かれて監視カメラ下の追跡はとりあえず撒かれた。多分バンも乗り換えるな」
金髪の少年のことばに、ナオトワをバレた彼は胸を張った。
「大丈夫だって!お前ら俺を信じろ」
「お前の勘はコイントスだろ」
「兵器とかに関してはコイントスより勝率は高いが、対人関係はコイントスより勝率は低いからな。問題は今回は対人関係ってことだ、兄弟」
「信用がうすいな、兄弟」
「……お前らのたまに一致する見解やめてくれる?」
そんな会話の中、オセロットさんがなんか無理やり吐かせます?みたいな雰囲気を出してボスに確認している。待てって言ってるっぽいが。
「じゃああの人みろ!!エマの写真に映ってる人にそっくりだろ!!」
オタコンを指差した彼に、二人はオタコンを見る。オタコンは「えっ」と声を上げた。
「エマの兄は事故で死んでる」
「おい、お前らも死んでるだろうが」
と、いうことは私達と同じだろうか、と考えてみる。いや、その割には、なんかちょっと違う気がする。ルーカスと呼ばれたダークブラウンの髪の少年が口を開く。
「……俺たちじゃないんだ、家族がそばにいないのがおかしい」
ちょっと憂いをのせた顔はどこかーー。
「まぁまぁ、ルーカス。まずは名前の確認だ。貴方の名前は?」
にっこり笑いながら金髪の少年が尋ねる。ハル・エメリッヒだけど、と告げたオタコンに、彼は目をぱちぱちする。グレーの目だ。二人並ぶと似てる。高校生のころのナマエちゃんを男の子にした感じだ。
「おい兄弟、今回当たってるぞ」
「雨が降る」
「お前らな……」
とコミカルな会話をした二人だ。痺れを切らしそうなので私は口を開く。
「えっと、待って待って」
私は目頭をほぐしながら私は口を開く。彼らは私たちをみたし、ジョンさん達もこちらを見た。
「とりあえず、一個確認させて」
「どうぞ、お姉さん」
「ビッグボスの性別は?」
そう尋ねた私に、デイヴィッド達がは?みたいな顔をし、双子っぽい二人もちょっと訝しげに私を見たがーー日本人の少年だけが口を開いた。
「女性です!」
「あ、はい、わかった。わかった。何でこんなことになってるかまっっったくわかんないけど!なんとなくわかった」
私の言葉に、ジョンさんが私を見た。日本人の少年がたずねる。
「貴方達のビッグボスの性別は?」
「男だよ。目の前の人だよ」
私の問いかけに、双子は顔を見合わせた。こっちもどういうことだ?っていう視線が嫌なほどくる。なので私はジョンさんをみた。
「多分だけど、ナマエちゃんの話を聞くに私達って二人のうちジョンさんが残った世界でしょ」
「……あぁ、そうだな」
「あの子たちって、多分、二人のうちナマエちゃんが残った世界なんだと思う。ナマエちゃんがビッグボスとして人生を歩んだ世界なんじゃないかな」
私の言葉にオセロットさんが眉間に皺をよせる。ジョンさんは目を伏せたが。
「ジョンが偽装亡命をしたということか?」
「いや、お互いの部隊も入れ替わっていた」
目を伏せていたジョンさんがそう説明した。この二人なんか風邪ひいて1週間くらい珍しく寝込んだから下手したらその時なんかあったんだろう。詳しくはきいてないが。私ははうむうむしながらもう一度二人を見た。
「ってことは、そっちの二人って姉御の息子ってことかぁ」
「母親似だな」
「……」
「生憎俺もルーカスも遺伝子的な父親にあったことがない」
そう肩をすくめた茶髪の少年に、オセロットさんが尋ねる。
「となると、お前たちも実験で?」
「そうだ。気の狂った男が母親を引き止めるために作った子供だ」
おっふ。自認が辛すぎる。
「それはナマエの考えか」
「そんなわけないだろう。あの人は俺をきちんと扱ってくれた。ただ、事実を並べた時にしっくりくる言い方はこうだ。運が悪ければ父親もその男になってただろうが」
茶髪の少年はそう言って備え付けた鞄から棒付き飴を取り出した。飴なの可愛いな……。まぁ金髪の少年がそれを取り上げたのでなんとも言えない表情をうかべてからーーまたもう一本とりだしたが。
「まぁその点はあったことない父親に感謝だ。アメリカ人の元兵士ってことしかわからないけどね!」
「私たちの逆なら多分そのお父さん目の前の人だと思う」
私はついそう言ってしまう。は?とデイヴィッド達も反応した。知らない情報だったかもだけど写真見たらあれ多分ナマエちゃんだと思う。日系の少年も、俺もそう思う、と頷く。
「……わかった、協力しよう」
「おい」
「ああはいったけど、ナオがああまで騒ぐ時は悪い奴じゃない。追走の時の所作は軍人だ」
「それはそうだが……俺たちのゴタゴタに巻き込むことになる」
「それは構わない」
ジョンさんはそう告げた。金髪の子がまた口を開く。
「俺はウィリアム。こっちは兄弟のルーカス。騒いでるのがナオキ」
「ウィリアムとルーカスとナオだな。どうしてここに?」
「まぁ色々間を割愛して……母さんを探してた」
「何故?」
「会いたいからだ。ティーンだから許されるだろ?」
「そうかもな」
「だから、色々と潜り込んだりしたんだが、母さんは生憎どこかの国で学生してるって情報しかなかったんだよ。でも、俺たちの祖父にあたる人に会うことができて……聞いたんだ。母さんが狙われてる。自分達は動けないから動いて欲しいってね」
代わりに茶髪の子ーールーカスが口を開く。
「探し出して先に合流しようとしたが、俺たちが合流するより向こうが早かった」
「向こう?」
「ゼロって男だ」
「ゼロ少佐……?」
「でも、情報をくれたのもゼロって男だ。別人だけどな」
そう言ったウィリアムはまた耳にあてる。
「……やっぱり見失ったらしい」
「そっちの移動手段は?」
「車と飛行機とバイク。よればヘリもある」
ときいて、オッケーオッケーと私は思う。だいたいに行けるだろう。
「ちょっとパソコン貸してもらっていい?」
「え?あ、はい」
「サチ?」
「ジョンさん達には言わないでって言われてたから言わなかったんです。ナマエちゃんに言われて発信機作ったんです。金属探知機に引っかかりにくいやつ」
そう言って私はカタカタとデータをさわる。
「本人何か勘付いてたのか?」
「かも、です。ただ、持ってるか不明ですが」
「もってる」
エイハブさんが珍しく口を開く。
「彼女に腹部の皮膚科に埋め込むように頼まれて何か埋め込んだ」
「うおお、これで大体はいけます」
と、地図を出したら正常に機能してるのか、地図上を印がそのまま移動してるのがわかる。桜くんがそれを眺めながら口をひらく」
「この方向……基地方面か?」
「おっと、最悪な可能性がでてきたな」
「最悪な可能性?」
「キャンプ・ノーにご案内ってね」
キャンプ・ノーとは?と私とナオくん、セツくんが首を傾げたがーーだいたいは理解したらしい。この反応をみるに。
「アメリカ軍関連?」
「あぁ、キューバにある飛地だ。時代によってCIAが管轄なのか軍なのかが分かれるが……」
「多分CIAだ。まぁ、地下にある監獄みたいな場所だ。入ると出すのは大変、近づくのも大変ってな。今から追いかけよう。幸い飛行機がある」



==うーーん??



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