赤崎妹の、葛藤 





「プレイヤーは楽しいか? お嬢ちゃん」

私は会う度に、笠野さんからこの質問をうけている気がする。
けど、そういえば、この前は、質問されなかった。
あの人は気づいていたのかもしれない。
何時も、あの人に会うときは、


「サッカーを止めたい」


と考えているときだったから。
あの時もそうだったし。


……みんなが心配してる。
立ち上がらなきゃ、指揮をとらなきゃいけないのに、試合が始まってしまうのに、
足がふるえる、足が止まる。

「〜っ、」

あんなのに負けちゃ駄目なのに、こんなことに負けちゃ駄目なのに、
私は弱くないのに、昔のことで泣く可憐な女の子じゃないんだから、

「無理すんな、ナツ、」
「俺達絶対勝つからな? 大丈夫やで? ナツ、」
「今日は大人しくしといてください、ナツさん、」
「ナツ、大丈夫だよ、」

ナツ、ナツ、ナツ、ナツ、

みんなそういってくれるけど、私は、

「……始まるから、そろそろ行こう、」

私は、


弱くない、よ、

赤崎妹の葛藤
試合は1‐0で何とか勝った。
けれども、良いという試合内容じゃなかった。
私の、責任だ、


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SQUELCH!!