荀攸、炎の馬と出会う



 炎の馬を見た。暗闇で揺らめく炎の鬣、その炎をもろともせずに馬に乗る異民族の子供。こちらをじっと見つめるだけだ。
 荀攸は霞む視界で炎の馬を見た。
 きっと、俺は死ぬのだろう。この異界の地で、仲間とも合流出来ずに。緩やかに閉じていく視界に、どこか遠くで子供の声がした気がした。


top