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▼176.霧の中/幸村

20140325 176. 霧の中
苦しい。きつい。辛い。頭が重くて、ひたすら泥みたく眠っていられたらどんなに楽なんだろう。朝は必ず訪れるけれど、それはまた今日も昨日と変わらない地獄が始まることと同義だ。枕に顔を埋めて唸れば、うつ伏せになった私の頭に乗る重み。体勢はそのままうなるのをやめると、ふっと柔らかく空気が振動する。精市が笑った音。おはよう、と柔らかくふる声のためだけに、私は今日も一歩踏み出せる。
(2018/01/02)
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