「あれ?二人ともどうしたの?」
そこで二人分の飲み物を持って十代がやって来た。名前は十代を傍に呼びつける。ユベルは黙ったままだった。
先程ユベルに話した通りのことを、説明した。
「やだ!!」
案の定、彼もユベルと同じように…否、それ以上に激しく否定する。
「いやだ!!やだやだ!!」
「十代、こればっかは仕方ないよ」
「何でそんなフツーなんだよ!名前はおれたちと離れるの、寂しくないの!?」
「寂しいよ」
間髪容れずに同意すれば、十代はぽかんとしてこちらを凝視した。ユベルもまた、何とも言えない表情で見つめている。
「わたし、今までずっと小さい世界に閉じ込められてたんだ」
「……小さい世界?」
「そう。だから、友達がいなくて……二人がわたしの初めての友達なんだ。そんな二人と会えなくなるのは嫌だ」
「だったら…!」
「でも抗えないよ。わたしたちは子供だから」
十代の瞳に涙が溢れ出す。ユベルが慌てて彼の涙を掬うような動作をしたが、それはするすると流れ落ちた。
「十代」
「…やだ。聞きたくない」
「十代、聞いて」
「やだ!!」
首を振って下を向く彼の顔を両手で無理やり持ち上げる。滲む瞳と目が合う。子供の泣き顔は苦手だと、この時初めて自覚した。
「わたしが帰ってくるまでに強くなってろ」
「…?」
「絶対帰ってくるから、それまで修行してろ。デュエル、好きなんでしょ?」
「う、うん……」
「わたしは帰ってくる為の努力をするから、あんたは強くなる努力をしろ。いいね?」
無理やりともいえる約束だったが、十代は納得したように頷いた。「おれ、がんばる…ユベルと一緒に、がんばる……」涙声でそう誓った。
――引っ越し日は近かった。あの涙のやり取りのすぐだった。どうしてもっと早く言ってくれなかったんだと悪態をつかれたが、名前はそれを甘んじて受けた。
名前の胴体に抱きついてぎゃんぎゃん泣く十代を慰めながら、背後のユベルと目を合わせる。
「ユベル」
《ん?》
「……頼んだよ」
《…ああ、任せてよ。約束は……守る》
ここまで素直な彼は初めてである。瞠目すればジト目で睨まれた。《僕だって素直になるよ。十代のことなら尚更》ツンとそっぽを向いて述べるユベル。先程までしおらしい態度だったのに通常通りの冷たい素振りに戻り、なんとなく安堵する。
「十代」
「うぅ…っ」
「またな」
「…、うん」
反省
PP要素少なくて草。十代夢目指してたのになぜかユベル寄りになってるのも笑う。
一応このあとの流れは主はアカデミア行って十代と再会する。想定外の再会に十代は大喜び。そんな中「…あれ?ユベルいなくね?」と気づく主。でも十代何も言わないし…訊いてもいいのかなと悩む。デッキも見せてもらったけどユベルないし何でだろうと更に悩む。そして例の騒動。最初は約束を守れなかったことを後悔してるユベルに同情的だったけどヤンデレ化してることに気づいて「えぇえええぇ何でえぇ?」とドン引き。
十代は恋愛的な意味で主が好き。ヨハンも主のこと良いな〜って思っててユベルにその心の隙を突かれる。