「―――合宿?」
梨胡の反芻に手塚は頷いた。
某日、珍しく昼休みに手塚に呼び出された梨胡は、レギュラーである三年生が揃っている屋上にいた。そこで合宿の話を聞いたのである。
「…何でこの時期に?」
「なんでも親善合宿だとかで跡部が計画したらしい」
このメンバーの時点で親善なんて無理ではないのかと、梨胡は先程手塚から渡されたプリントに目を通す。そこには青学、立海、氷帝を始め四天宝寺や比嘉の名前が連なってある。言わずもがな、この親善合宿の招待校だ。
「………きっと跡部は、お疲れ様会みたいなことをやりたいんじゃないかな」
そう述べるのは不二。
「あー……成程、なんとなく分かるよ、それ」
「大石分かるの?」
「うん。敵だったとしてもやっぱり仲良くなりたいだろ?なんだろう…好敵手みたいな関係?」
大石の説明に菊丸がほぉー、と頷く。「それで、参加するの?」二人を横目で見て梨胡が問う。
「ああ。最後にもう一度試合がしたい」
「分かった。私も行く」
「助かる」
全国大会は終わった。もうすぐ受験期に突入する。中高一貫校だとしても進級テストくらいは存在するから、勉強はしなければいけない。それに全員がこのまま繰り上がるわけではないから、全国大会で顔を合わせた選手たちと試合ができるのはこれで最後なのだ。折角の機会を逃す手はない。
「………これが本当の最後かな」
「どうだろうな」
「も〜〜!梨胡も手塚もそんなに気落ちしないの!ほら笑顔だにゃ〜!」
にばっと笑う菊丸に、少し口角が上がる。確かに彼の言う通りだ。暗くなっても仕方ない。梨胡は顔を上げた。
ラストイベント
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