--ボス!!(途中)


駆け回る妹、駆け回る幼女もとい女性、駆け回る鏡精、駆け回る研究者とその保護者、駆け回るタルロウとライガ、駆け、違う、正座するマッドサイエンティストとこちらも保護者、エトセトラ…いやエトセトラではない。これ以上増えてたまるか。
ひくりと口の端が引き攣りかけるのを抑える。


「バルド、こちらに来い。説明しろ」
「端的に申し上げますと、研究区画の一部がタルロウZの試作品により破壊されました。同時に試作された魔鏡具が誤作動し前者の小型機が複数暴走。各々が事態の収束に務めている真っ最中…の、筈です」
「俺にはどうにも、児戯に明け暮れる集団に見えるが」
「そう見えてしまわれますよね…」


どう見てもかけっこやら鬼事やらにしか見えん。が、正座させられているディスト博士とさせているリグレットはともかく、他はよくよく見れば小さな何かを追いかけ回しているので、恐らく皆で暴走したタルロウZを処理しているのだろう。
足元を駆け抜けていったタルロウが鼠に、ライガ達が猫に見えてきたので俺はそろそろ疲れているのかもしれない。だからレイカー博士、数値を取るより先に頼むから早く回収班に回ってくれ。リヒターばかりを走らせてやるな。


「ここにいない面々は破壊された諸々の処理に回っていらっしゃるか、我関せずとしているか、ですね。…殆どは」
「頭が痛くなってきたな…」


何故少し外出しただけでこうも訳の分からん状態になってしまうのか。毎度ではないが今日は特に酷い。
…というか、毎度だったら流石にやっていられない。無理だ。流石に。

溜息をつきかけた所で、駆けるのをやめて部屋を出ていくメルクリアと鏡精の姿が目の端に留まる。手に持っているのは盆と湯呑と、薬。
視線の先に気づいたバルドがややあって口を開いた。


「ナーザ様…実は、先程からなまえさんが伏せっておりまして」
「なんだと?何があった」
「どうも朝からご体調が優れなかったらしく。少し熱があるご様子でした」


恐らく月の障りもあったのかと、という部分は声を潜めつつ。
タルロウを追っていた最中に動けなくなった彼女に幾人かが焦り、余計に騒ぎになったらしい。普段から妹も何かにつけて懐いている所である。慌てふためいたであろうと想像に難くはなかった。


「なまえは」
「今は安静にと部屋に戻って頂きました」
「…そうか。なら、後のことは引き続き任せるぞ」
「ご様子を見に?」
「少しな。直ぐに戻る」




「兄上様!お戻りになられたのですね!」
「ああ。お前たち、なまえの看病は任せる。余り騒がないようにするように」
「じゃあ一緒に行こうボス!」


***

たぶん2023年あたりの周年記念にあわせて書きたいな〜ってしてたやつ
上手いこと繋げられなかったので終わってる。
ビフレスト陣営でしっちゃかめっちゃかしてる一幕と、夢主と少しだけゆっくりするボスが書きたかった(はず)



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