--浮遊島に入院
シンクは1ミリも出ません
入院するまでの話
自分の記憶メモのかわり
夢主の言うパパ=マーク
***
「貴女、熱があるじゃない」
「エ?」
停泊中のケリュケイオンからおつかいに来たついでに腰が痛くて湿布を貰おうと思ったら、どうやらお熱が出ていたらしい。気づかなかった。浮遊島医療班のみなさんのお顔が険しい。
「こんなに熱が高いのに一人で歩いてきたの…?」
「全然元気なんですが…腰痛い以外は…」
「馬鹿は風邪をひかないの実態とはまさにこのこと…」
「誰ですか今私にストレートに失礼なこと言ったの!」
たぶんというか十中八九、巷で流行りの高熱らしい。インフルみたいなものだろうか。感染力が強いから3日は部屋に引きこもらされることになってしまった。でも熱本当に出てたのかな。むしろいつもより跳ねられるくらい元気なんですけど!
半信半疑でもらったお薬飲んだ。30分後、なんかこう心が落ち着いた気がする。高熱の時の私ってもしかしてなんかこう、興奮してるのか?誤解を招きそうだけど、アドレナリン有り余りみたいな意味で。とりあえず寝ろと言われたので寝ることとします。すや。
3日もすればすっかり元気!なんならめちゃくちゃ肉食べた。他に誰にも伝染さずに済んだからとりあえず良かった。
「パパー見て見て!社会復帰!」
「そりゃ良かった。もう体調は大丈夫なんだな?」
「大丈夫ー!そもそもお熱出てるのわかんなかったし!」
「…バカは風邪を…」
「パパそれもう言われたからダメ」
んで元気よく生活に戻って更に4日後。合わせて最初から数えるとちょうど1週間後のこと。
「うえええ」
メッチャ気持ち悪い。吐きそう。てか吐いた!ご飯食べられん!
これはもしかして…お熱なのでは?熱出てるのかよくわかんないけど…諸症状が、あるので…!
試しに体温計を使ってみたら完全に発熱していたし、ご飯は昨日の分まで吐いた。胃液めちゃ苦!歯溶けそう!無理すぎか?!
医務室に一人だけ留守預かりの人がいた。たしか今日はみんな忙しいって言ってたな。この人も普段怪我の応急処置くらいしかしないらしい。
症状を話すとウウンと悩みながら新しいお薬をもらった。なあにこれ。
「よくわかんないんですけどぉ…なんか今回のウイルス、高熱長引きやすいって噂で聞いてて。ぶり返しやすいというか?」
「なるほど」
「吐き気は…わかんないな、解熱剤で胃が荒れちゃったかなぁ。吐き気の方がやばいみたいなんで、ちょっと前の薬飲むのやめて。これ整腸剤と吐き気止めね、試しにこれだけ飲んでみてぇ」
「わかり申したぁ」
帰る。薬飲んだ。頭グラグラとまんないなぁ!!!寝よ寝よ。寝た。
で、起きた。めちゃ気持ち悪い。吐くと胃液しか出ん。
あと気のせいかお熱上がってる気がする。このくらいの感覚はなんとなく掴めてきた気がしているので。試しの体温計再び。
で最高記録を叩き出した。あの、これほんとに解熱剤飲まなくて大丈夫なやつ???
不安過ぎたのでパパに連絡してみた。医務室に行く元気無いんだもん。
『おねつさがらんくてうごけないー、かえってきたらへるぷしてほしー』
通信文を送って10秒でお電話きた。
「無事か!?フィル、誰か医務関係手の空いてるやつ!」
「か、確認するね!」
「どうしたの?怪我人?」
「病人なんだが手伝ってくれると助かる!」
「わかった、とりあえず通信代わって!」
やばい、電話先でめちゃパパたちがバタバタしてくれてる。心配させすぎたかもしれない。なんか思い直したらまだいける気がしてきたから大丈夫って言わなきゃなんだなあ。
「大丈夫?話せる?」
「だいじぶー、あの、だいじぶだから、なんかごめんね…」
「いいのいいの!熱、今どのくらい?」
「えっと、さんじゅうくどはちぶ」
「40近い?!他に症状は…?薬は飲んだ?」
「めちゃはきけ!胃液しかでない…薬はなんか、朝渡された吐き気止め?飲みました…はきけとまらんけど…」
「解熱剤は…?」
「いぶくろあれてて、はきけの原因かもだからのむなていわれた」
「飲むなって言われた?!ダメダメその熱そのままにしてる方が今はまずいよ!1回飲もう?!ある?のめる?!」
「のめるー」
知ってる声だけど誰だったっけ、浮遊島の誰かと会ってたのかな。わかんないけど薬飲も。
「ジュードたちに連絡して、誰かケリュケイオンに向かってもらうね。それまで頑張って…!」
「あの、ほんとすみません、なんか大丈夫な気がしてきた」
「それ薬飲んだからだから!ひとまず安静にして待っててね、何かおかしかったらすぐ連絡して!あ、マークにかわるね」
「はぁい」
「いいか、すぐ連絡するんだぞ。俺達ももうすぐ戻るがとにかくすぐ連絡するんだぞ!」
再三念押されて終わった。で、とにかく寝た。大人しくしてよう。寝るのが一番。おねつさがってきてそだし。
で気づいたら夕方で、お部屋にリフィルせんせとゼロスくんがいた。で、なんか色々見てもらって、質問答えて、術とかかけてもらったりして、結論。
「流行病ではないわね。たぶん他に原因があるけど…ここでは限界。浮遊島に連れていきましょう」
「そんなにヤバい感じ?」
「術の効きが悪い…致命的ではないと思うけれど、調べてみないとなんとも。ひとまずゼロス、貴女この子を連れて医務室に向かってちょうだい。アニー達が準備をしてくれているわ」
「リフィル様は?」
「私はここでの薬剤履歴の確認と、マーク達を待って話を伝えます。後で連絡を入れるわね」
「オーケイ。んじゃ早く行かねえと、っと!」
失礼、と断りを入れられて、毛布でくるっと巻かれた。そのまま抱っこされたので、大きな赤ん坊状態な私の爆誕である。
「ゼロスくんがきゅうきゅうしゃだぁ、おてまかけますー」
「いいのいいの、ほら寝てな」
撫でてくれる手がどうにも優しい。妹さんいるんだっけ、だからかなあ。重くてごめんね。リフィルせんせにばいばいして、浮遊島までお空をひとっとび。
それで医務室に直行して、寝かされて、なんか色々見てくれて、お薬のんで。ほんとは点滴って言われたけど、無理すぎて怯えてたらひとまず見送ってくれた。採血は…逃げられなかったので、ゼロスくんの服の裾をぐっちゃぐちゃになるまで握りしめてしまった。ほんとすみません。
そして方針が決定。――わたし、浮遊島に入院します!
「うーん、逆血きてるんだけどなぁ」
「イヤァァァァァむりこわいいたいむり許してお願い、やだぁっ」
「ご、ごめんごめん!ねえ誰かルート取り得意な人ー?!」
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