K
「あーーー暇ーーーーーー…」
中間テストから2日経ち、いつも通り平和な日がはじまった。本日パピーは遊園地の着ぐるみの仕事でいないため、私は理事長代理として勤務中。
「あ、そういや順位ってテストの二日後に出るんだっけ…?」
たしか資料にそう書いてあったはず。この学園の伝統とはいえ、採点する先生や集計する人達は大変だな。
よし、職員室行ってテストを返してもらうついでに順位も見にいこう。
***
歩いているだけで、視線を感じる。
いつものことだが、今回はその数が多すぎる気がする。…私が一体何をしたと言うのだ。
職員室へ向かう途中、順位表が見えたのでそちらへ方向転換する。人集りを抜けると、前列に繋海がいた。
「あ、繋海おはよう。相変わらずの1位ですか?」
「う、嘘だろ……」
私の声は届いていないようだった。
繋海は食い入るように順位表を見ている。
視線をそちらに向けると、あらびっくり。
中間テスト全学年共通
学園順位
1位 北篠 葵
2位 繋海 遥果
3位 木曽太郎
4位 松本光
5位 豊島 蒼維
.
.
.
「……まじげ?」
思わず声が出た。え、本当に私?
これ学年順位じゃなくて全学年の偏差値で決まる学園順位の方だよね?北篠葵って私だけだよね??
その呟きが聞こえたのか、繋海がこちらを向いた。
「お、お前!!満点ってどういうことだよ!!俺より賢いとか聞いてないぞ!?」
繋海の言葉に驚き、隣に貼ってある1年生だけの学年順位表も見てみると、あらびっくり。本当に満点だった。
「いや私も1位とは思ってなかったって…」
「うわぁあああ毎日玄米茶奢んなきゃならねーのかよおおお!!!」
それは言い出した繋海の責任だ。自業自得、私は何も悪くない。
「…そうだ、コレ。あの時のお礼」
しょんぼりした繋海にペットボトルを渡された。パッケージには『玄米茶』の文字。
「おお、ありがとう」
「玄米茶ペットボトルで売ってる所全然無くてさ、探すのに苦労したんだぞ…?これが、毎日……うわぁマジかよ……」
「ドンマイ」
「………」
これから毎日玄米茶が飲めるのか…うん、スバラシ。
いや待てよ…私が教室にいないとコイツから玄米茶は貰えなくなるのでは……?となると、せめて一度は教室に顔を出さなければならなくなる……?
「……まじげか、めんどくさ」
「それ俺のセリフだから…お前は何が面倒なんだよ…」
順位表の最前列にいることを忘れ、二人して項垂れていた。
あはは笑えない。
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