「ふあ…」
「ん〜?ふふっ、おはよ〜」
まだ眠たそうにする僕の恋人。僕と同じように身体が弱くて、同じ痛みがわかる人。彼女が朝起きられないのも、病気によるもの。まったく同じ病気ではなくて違うものだ。僕はそこまで朝に弱いわけではないけど、ふにゃふにゃした彼女とこうしてのんびり過ごす朝が好きだ。
「朝方1回起きたんだけど…悠真、寝てたから起こしたくなくて…」
「え〜?ぐっすりだった、僕?」
「うん、ぐっすり」
それを聞いて彼女も眠くなって寝たらしい。幸いにも今日は課のシフトが違って僕もおやすみなので、ふたりしてどうにか怠い身体を労わって過ごせそうだ。
「朝ごはんどーしよ…ウィンナー焼く?」
「ん、いーね。パンもまだあったし」
あ、でもまだ待って…。囁くように僕の呟きを聞いた彼女は、ほやほやしたかおでこちらを見てくる。「まだもうちょっとこーしてたい…だめ?」彼女をぎゅうと抱きしめながらおねだりしてみる。あまえんぼこうげきだ。「ううん、いいよ〜あまえんぼはるまさ、かわいいよ」勝負の結果、僕の勝ち。
「あ…でも寝起きだし汗くさいかも…」
「え〜僕は寝起きの彼女好きだけどなぁ…ぎゅうってしたくなっちゃう」
ねぐせのついた髪もかわいい。全体的にほやほやしている彼女は返事も「そーなの…?」なんてほやほやだ。彼女の怠い身体を抱きしめる僕に預けてくれる姿がいとおしい。かわいい。そんなときに彼女のおなかがぎゅう〜、なんて鳴る。
食欲にも抗えないのは事実なようで。
二人で眠い瞼を擦りながら作った簡素な朝ごはんは、結局のところとても美味しかった。僕の彼女は本当に料理が上手い。「あぁ、おいしい〜」なんて僕が零した彼女への賛美は、ふにゃりとした笑顔にのまれてにこにことした返事が返ってくる。
こんなまいにちの朝が、僕はずっと嬉しくて、しあわせなのだ。