惹かれ合うふたり(風間仁)
―惹かれ合うふたり―
【仁編】
カーテンの隙間から差し込む柔らかい光が眩しくて目を覚ました。
「起きたのか?」
頭上から響くテノールの声。
「おはよう……仁」
「おはよう」
色素の薄い茶色の瞳が優しく私を見つめていた。
昨日仁と私は結ばれた。
私たちは双子の兄妹で、生まれたその時から互いの半身だった。
「どうした?」
「ん……何でもない」
すっと仁の腕が伸びてきて私をギュッと抱きしめる。
鍛えぬかれた筋肉が隆起している仁の逞しい身体。
私も彼に抱き着いた。
「仁が、好き……」
ずっと仁を欲していた。
幾度となく彼に抱かれたいと思ったことか!!
この世に生を受けたその時から、私は仁に……兄に恋をしていた。
「俺も好きだよ。もう離さないからな」
ようやく叶った願い。
「んっ……」
触れ合った唇は、何度も何度も互いの存在を確かめるように口づけを交わし合う。
誰にも祝福されない二人の関係は、呼び合い求め合う兄妹の血。
「愛した罪はお前の分まで俺が背負う」
「仁……ずっと一緒に……」
受け入れる仁の熱。
深くより深く互いを求め合った。
兄と妹。
男と女。
―――愛する事が罪ならば、敢えてその罪を俺は背負う。
神にすら背いたこれがふたりの愛。