ホワイトデー

3月14日はホワイトデーであり、バージルとダンテはバレンタインのお返しをそれぞれ用意していた。

この日にかける二人の想いは特別で、大好きなナーナを射止める事を二人は目的としていたのだ。

「ただいま〜」
いつもの時間きっちりにナーナが帰って来るのを、
「「おかえり。」」
と声を揃えいつものように二人は迎える。
「ただいま!」
その笑顔に、二人はもうメロメロ。
抱き着きたくなる衝動を抑えるのにハバージルは、ダンテは必死だった。

「なあ今日は何の日か知ってるか?」
「今日?」
唐突に訊ねられたナーナは首を傾げて少しの間考えていたが、不意に視界に入ってきたカレンダーの今日の日付。
「……ホワイトデー?」
「そうだ!」
「当たりだ」
二人は同時に、息ぴったりに、綺麗な包装紙でラッピングされた小箱をナーナに差し出した。
「……あれ?」
「何ッ!?」
「ハアッ!!」
バージルとダンテは驚いて顔を見合わす。

バージルの小箱の包装紙はロイヤルブルー。
ダンテの小箱の包装紙はクリムゾンレッド。
同じ大きさ、同じ形。しかも、同じ店。

まさか中身も同じ物ではないよな!?

バージルとダンテはどうにも嫌な予感に、ゴクリと同時に唾を呑み込んだ。

「バージル。ダンテ。二人ともありがとう!!」
ナーナは二人からの贈り物に瞳を輝かせて喜んでいる。
「ねぇ!開けてもいい?」
「……構わない」
「あぁ、是非開けてくれ」
「わぁ〜い!」

ナーナはまずバージルのプレゼントに取りかかった。
ロイヤルブルーの綺麗な包装紙から小さなジュエリーケースが出てきた。

次にダンテのプレゼントに取りかかる。クリムゾンレッドの綺麗な包装紙からこれまた小さなジュエリーケースが出てきた。

「あれ?これ、全く同じ店の物?」
「そうみたいだな」
バージルとダンテは、自分達の嫌な予感が見事に当たったのを確信した。
「まさか、な……」
次に二人の心に過ったのは、いくら双子でも、同じ物を選ぶ事はないだろうといいう考え。

そんな二人の考えなど露知らず、ナーナは同時にジュエリーケースを開けた。
「「あっ!!」」
「あっ!!」
三人の声が部屋の中に響いた。
「ありがとう、バージル!ダンテ!」
満面の笑みでナーナは二人に抱き着いた。喜んで貰えた事に安堵する二人だったが、ナーナからの御礼は二人へ頬のキスで引き分けになり、

次こそはこの微妙な関係から進展してやる!!

そう、心に二人は誓った。

その日からナーナの、
左の耳にはサファイアのピアス。
右の耳にはルビーのピアス。

同じ形の色違いのピアスが耳元を飾っていた。

双子のシンクロ
神様の悪戯

HAPPY WHITE DAY!!


---アトガキ---
双子は絶対にシンクロするんだ!そんな思いで書いたお話でした。

不知夜月