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「おっ、お邪魔しま〜す!」
声上擦った。落ち着け落ち着け。いーや落ち着けない!すっっっごい良い匂いがするー!!もう玄関開けた時から思ってた!松野家にはない匂いがする!何て言うの?花とか果物とか砂糖とかを混ぜたみたいなそんな甘い匂い。もう玄関先から脈拍MAX!仕方ないよね男の子なんだから!
待て待て、ここでテンションを上げていてもしょうがない。落ち着くんだ僕。花厳ちゃんに引かれたくない。よし、深呼吸……ああ、もう肺の中まで花厳ちゃん家の良い匂いが……もう幸せ。死んでもいい。
「チョロ松さんどうかしましたー?」
「あっ、いやお邪魔しますっ」
ハイヒールの隣に脱いだ靴を揃える。それにすらドキドキしながら廊下を抜けるとリビングに出た。観葉植物がある白を基調とした清潔感があるリビングだ。あーもう、何でテレビの横に亀のマスコット置いてるのかなあ可愛いなあ!女の子ってこういう所がいいんだよね、男みたいに色んな物が散乱していない。いや、散乱していてもそれはそれで生活感があっていい。
「お茶とコーヒーどっち飲みます?」
「あ、えとお茶がいいな」
「はーい」
やっばい同棲してるみたい。同棲っていうか結婚?あー花厳ちゃんと結婚したいなーしてくれないかな。土下座とかしたらしてくれるかな。いやでも土下座したら二度と家に上げてくれないかも。漸くここまでこぎつけたんだし、可能性はなくもないんだし早まっちゃダメだ落ち着けチョロ松。手は繋げたし可能性はあるんだ。花厳ちゃんの手小さくて柔らかかったなあ……僕のとも兄弟のとも全然違う感触だった。帰ってすぐトイレに篭った。しょうがなくない?あんな柔らかくて気持ちいいもの触ってたんだからしょうがなくない?正直それ以上の事もしたいよね抱きしめたいしキスしたいしあんな事からこんな事までしたいよ〜男の子だから女の子とエッチな事したいよ〜っていうか花厳ちゃんとだからしたい。だってニートでオタクな僕と手を繋いでくれる女の子だよ?稀だよ?こんな女の子中々いないよ。頼んだらハグくらいしてくれないかなあ。
「どうぞ」
「ありがとう。あー、えっとーねえ花厳ちゃん」
「ん?」
「僕達って、えー、付き合って、ます?」
「付き合ってます」
「つ、付き合ってますよね。うんうん、そう。じゃあさ、そのー」
要領を得ない僕に花厳ちゃんが首を傾げる。くっそ可愛いな。ハグしたいって何で言えない僕!こんなんだからDTなんだよ!どう言ったら自然かな、言う時点で自然じゃないかもだけどそんな流れを作ることもできな、
むにっとしたものが唇から離れた。
「………ぇ」
「……え、ち、違った?てっきり、キス、したいのかと」
「あ……」
真っ赤な顔した花厳ちゃんに言葉が出てこない。今唇に感じた柔らかいものは、花厳ちゃんの、花厳ちゃんの……!?マジかああああああ僕今キスしたの!?キスしたの!?夢!?それとも今日死ぬの!?ヤッベー一瞬だったけど柔らかかった!え、でも心の準備もできてなかったし何が起こったかわからなかったしぶっちゃけ本当にキスしたのかも現実味がない。何それ勿体ない事した。
「も、もしかしてはやとちり……うっわあごめんなさい……!」
「いや、はやとちりとか、」
「こういう流れとかタイミングとかわからないんだよねぇ……今までこんな事なかったし、その、今の忘れてもらっ」
今度は自分から花厳ちゃんに唇を押し付ける。体温がじんわり伝わってきて、流れのまま抱きしめた。細い。折れそう。イメージ通りというかイメージを超越してる。良い匂いもする。っていうか花厳ちゃんとキスしてる。お互い息の仕方なんてわかるわけないから一旦離してまたくっつけた。あー、もうすっごい好き。大好き。無意識に花厳ちゃんの唇を舐めたみたいで花厳ちゃんがびくっと震えた。その反応逆効果だから。リップかグロスかよくわからないけど、ベタベタとしてるそれを舐め取るように舌を這わすと花厳ちゃんの唇が少し開いた。これはチャンス。そのまま舌を突っ込むとすぐに花厳ちゃんの歯に当たった。一瞬甘噛みされかけたけど堪えて花厳ちゃんの舌を舐める。ヤバイ、僕女の子の口に舌突っ込んでる。エロくない?エロくないわけない。僕の理性はある程度吹っ飛んだみたいで調子に乗ってちゅぱちゅぱと音を立てながら存分に味わう。唾液を流し込んでも抵抗しない。これこのまま押し倒していいかな。エッチな事してもいいかな。もう勃ってるんだけど。上の口でセックスしてるみたいですごい気持ちいい。上の口って言い方やらしいな。夢中になって貪っていると花厳ちゃんに胸を叩かれた。我に返って唇を離すと唾液の糸が伝う。あー、花厳ちゃんとキスした!!しかもエロいやつ!はあはあと息をする花厳ちゃんの顔が情事中みたいでますますムラムラした。あ、これもう無理。
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