1.プロローグ
初めての出会いって案外覚えてないじゃない?
カウンター席に腰かけた彼女は少し小馬鹿にした様子で質問に答えた。何時何処で出会ったのかなんて覚えていない。だってこれは偶然の産物だもん。彼女はカラになったグラスを傾けて人差し指で転がす。その様子を見て男は「クソ生意気な餓鬼だ」と口元を歪ませた。
「でもきっとあの日だと思う」
「結局覚えてるじゃねぇか」
「だって気分とは正反対の天気だったからね」
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両手で掴んで
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