女給の姿を雅は思い出した。自分とは全く異なる姿に、息が漏れる。
何て、しなやかな身体付きをしていた事だろう。突き出た胸と尻、其れを強調する様に凹む腰。そうして鏡に映る自分。消え掛けの赤い痕が、一層自分を嗤った。
今更何を望むのか。
此の男の身体で、何と馬鹿な夢を見るのか。
雅は寝間着を纏い、電気を消した。疼く雌を、消し去る様に、強く。




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