弐
―――本郷元帥が広めたと云う、ココアとマシュマロ。全く在れは怪しからん。私は在れが、大好きだ。
甘い芳香を漂わし、私を誘惑する。誘(イザナ)う先は、甘美な世界だ。
真白い奴は、嗚呼堪らない。何と云う柔らかさだ。どんな女も、此のマシュマロには勝てまい。如何かな、男性読者諸君。
(中略)
―――此れは屹度陸軍の策略だ。私達を其の世界に誘い、腑抜けにし、其れで国の為に働けと云う。
何と酷い。
何と酷い。
一度其の誘惑に負けたら最後。
私は、嗚呼、腑抜けてしまう。
(中略)
―――熱したチヨコレヰトにマシュマロを付けて食うのが、陸軍将校のティタイムの様だ。
陸軍四天王万歳!
本郷元帥万歳!
珈琲や紅茶にマシュマロを溶かすのも良いそうだ。
「ねえ公爵。此れは陸軍批判じゃなくて、陸軍賛美だよね。」
「云うな…自分でも理解出来ていないんだ…」
「最近浮雲さん、ココアの飲み過ぎで太り出したから怒られるよ。」
「嗚呼…っ」
〔
*prev|6/6|
next#〕
T-ss