肆
父親は、信じられない位女遊びが激しかったと聞く。在の井上の旦那が太鼓判を押す程だから余程。
折は女に身体を売るが、其れは仕事で、仕事以外では女と関わりさえ持たない。折の最初の女は花里姐さん、確か十六の時。
兄は兄で、二十歳を越えて居ると云うのに、未だ女を知らない。
俺の尊敬する偉大なる祖父、木島宗一郎は、妾二人を拵え尚且、女遊びに興じて居た。
此れは忌まわしき木島の血で、拭えない物。
俺は確かに、木島の人間である。
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