歪んだ晩餐会
其の日を境に、女は彼の家には行かなく無くなった。十三歳の少年に強姦された等、とてもでないが云えなかった。其れを彼は計算していた。何て、頭の切れる、狡賢い子供なのだろう。
加納、という名前も聞きたくなかった。漸く忘れ、女は嫁ぎ、相手は海軍士官だった。其れが、いけなかった。
白無垢を着、夫の横に静かに座っていた女に、嫌悪が走った。美しい彫刻品は、一層白さと端麗さを兼ね備え、静かに鎮座していた。
「加納元帥。」
「嗚呼、鈴木さん。呼んで頂き、恐縮です。」
繊細だったあの声は、あの時と同じ様な艶を孕んだ侭低い声色になっていた。
「何を仰る。元帥を呼ばずして、如何しますか。」
「ふふ。」
白い修羅は、静かに笑った。
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